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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 召喚士の軌跡

作者:ブレイア
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21話 予想外ですよ!

 
前書き
じゃんじゃん出ます
グダグダ注意 

 
side 修也

「………きろ」

なんだ?

「起きろ……や」

誰だ?

「起きろ、修也」

俺を呼ぶのは誰だ?

「誰だ……?」

「起きたか、修也」

「何処だ? 此処」

そう、俺は不思議場場所に来ていた
周りはどこまでも深い青で、星の様な光があちらこちらにある宇宙の様な世界
何故だろう? なんとなく俺はここに来た事があるような気がする
まあ、とりあえずそれは置いといて

「誰ですか?」

「おお、やっとか」

帽子を深く被った若い男性がいた

「わたしはロロ、この世界の神で」

ロロは俺の胸辺りを指差し

「お前に封印をかけた張本人だ」

「は?」

封印? どういうことだ?

「どう言うことだよ! それ!」

俺はロロに掴み掛かる

「落ち着け、修也」

不意に背後から声が聞こえた
俺が振り返ると
そこには

「おう……さま…?」

俺が召喚の力の制御を学んだ師匠で、俺が数年の時を過ごした国の王

金髪青目、背中に翼
数多の龍を従えたベルカの王
ガレアの国王
龍皇 リューヴェルトがそこにいた


side out
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

「おう……さま…?」

「ああ、久しぶりだな。修也」

修也はロロから手を離し、リューヴェルトの正面に移動する

「なんで……ここに王様がいるんだよ」

修也は言う

「帰ったら国には誰もいなくて……【ジーク・ヴルム】もなくて……」

「すまなかった。修也には迷惑をかけたな」

リューヴェルトは修也の頭に手を置いて言う
修也の目には涙が溜まっていた

「皆は…アカネ姉さんは……生きてますか?」

「すまない、わたしとシルフリード、イクス、フィルスとアカネ以外の全員はエクリプスで死んだ」

それを聞いた修也は力が抜けたようにその場に座り込む

「そっか……、みんな死んだんだ。アカネ姉さんはどうしてますか?」

「多重世界の地球で功正と仲良くやっている」

「功成? 仲良くやってるって結婚でもしたんですか?」

「ああ、最初は料理で功正を殺しかけたがな」

リューヴェルトは苦笑して言う

「姉さんに料理させたんですか! あの姉さんに!? 殺人料理人の姉さんに!」

「シュウくんヒドイ!」

突然隣から声が聞こえた。修也が声のしたほうを見るとそこには
緋色の髪をした少年
黒目黒髪、頬に十字の刀傷を付けた薄茶色の和服を着た男性
赤い髪に紫色の瞳、腰の辺りから羽を生やした少女
腰まで伸びた青い髪、赤い目をした美女
がいた

「アカネ姉さん? それに…そこの人たちは……?」

「ん、紹介するわ。この緋色の髪をしとるのが…」

「はやとです」

「んで、こっちの子が「火舞だ!」で、この人が……」

そう言ってアカネは男性にくっつき

「わっちの旦那さん、飛天 功正貴時や」

「だ、旦那さん!? あの殺人料理人で怪力無双の姉さんに旦那さん!? どういうこった!?」

修也は頭を抱えて言う
それを見た功正は

「うむ、流石はアカネの弟殿だ、元気がいい。」

笑って言うのだった

「やろ? 自慢の弟や♪」

アカネは嬉しそうに言う

「それにアカネの事を良く見ている。神をも殺しかけた殺人料理人に一撃で山を砕く怪力無双。なかなかアカネを表すには十分でござるな」

「あの料理はもう2度と食べたくないです」

「アカネの料理のせいで何回三途の川を見たことか……」

はやとと火舞も頷いて言う

「流石に世界樹の実を食べて不老不死になった私でも死に掛けたな」

「ああ、あれには驚いた。不死を殺す方法があるのならそれはアカネの料理だな」

この場にいる全員が言う

「皆ヒドイ! そこまでわっちの料理はヒドクない!」

「いや、姉さんの料理はかなりヒドイから。分かってる? 姉さんがモテなかったのは料理のせいなんだよ? もらってくれた時点で奇跡に近いから」

修也に言われて落ち込むアカネ

「わあ、なんだか凄いことになってますね」

「確かに、これは確かカオスな状況というのでしょうか?」

新たに声が聞こえた
声の方を見るとそこには
オレンジ色の髪をした少女と
白銀に輝く髪をした美女がいた

「め、冥王陛下に王妃様!? どうなってんの!? ここ!」

イクスとシルフリードの登場に困惑する修也
それも仕方が無いことだ
何故なら修也のいた国のトップが揃い
さらに自分の姉にその夫、恐らくその子供であろう人間が2人
とどめに神と名乗る男性がいるのだ
困惑するなという方が難しい

中々カオスn「呼びました?」呼んでません
速やかにお帰りください

気を取り直してテイクツー

中々カオスな空間である

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

「こほん、では、気を取り直して何故修也を此処に呼んだかを話そう」

一通り騒いだ後、リューヴェルトが切り出した

「そうだ、すっかり忘れてた」

「忘れちゃダメですよ。修也」

ハッと気づいた様に言う修也にイクスが言う

「修也殿、最近変な夢や覚えの無い記憶が蘇るようにして浮かぶことは無いでござるか?」

「あ、ああ。確かに左腕を失ってからはそんなことが「左腕!?」姉さん」

修也の言葉にアカネが真っ先に反応する
アカネは修也の左腕をペタペタと触って言う

「大丈夫なんか? この左腕、見たところ義手とか言うわけでもないし……ハッまさか修也もエクリプスに!? どないしょ! 衝動が! 自己対滅が!」

「姉さん落ち着いて! 俺はエクリプスに感染なんかしてないから! この左腕はキスしたらなんか戻っただけだから!」

修也はアカネを落ち着かせてようとするが

「ほお、キスしたのか」

「何人もの女性を振った召喚剣士(振り魔)の修也が」

「振り魔の修也とキスした相手は誰なんでしょうか」

リューヴェルト一家が言う

「シュウくん、わっちに誰とキスしたのか教えてくれるよな」

それに続いてアカネも訊く
助けを求めるように功正達の方を見るが火舞は興味津々と言った目で修也を見ていて
はやとは目線を逸らし
功正は「あきらめた方が身のためでござるよ」といった目で見ていた

「はあ、分かった。1回しか言わねえからよく聞いとけ」

修也はそこで区切ってから一息吸い

「春日部耀」

「誰や? その子」

「修也殿、今、春日部と言ったでござるか?」

功正が凄い気迫で修也に言う

「え、ええ。確かに言いましたが」

「その娘の父親の名は【春日部孝明】ではござらぬか?」

「そうですけど……知ってるんですか?」

修也は驚いた様に言う
まさかベルカにいる人間が春日部孝明の名を知っているとは思わなかったからだ

「知ってるもなにも、コウメイは拙者の友人でござるよ」

「そ、そうなんですか!?」

「うむ、修也殿は今、箱庭にいたのでござったな」

「はい」

「拙者は箱庭の生まれでござるよ。南側の【アンダーウッド】出身でござる」

ビックリ仰天、まさか自分の姉の夫、義兄にあたる人が箱庭出身だったとは誰が想像しただろうか?
もしかしたらと思い、修也は功正に尋ねる

「ま、まさか黒ウサギは知ってませんよね?」

「知ってるでござるよ。金糸雀(カナリア)が連れてきた【月のウサギ】でござろう? 拙者は彼女のいるコミュニティに所属していたでござるよ」

黒ウサギのいるコミュニティ
所属していた(・・・・)
この2つの事から修也は1つの結論を出す

(まさか、この人は元ノーネームの……!)

「も、もしかして3年前に魔王に敗れました?」

「箱庭では3年しか流れてないのでござるか。確かに拙者は魔王に破れ、箱庭の外へと連れ去られた大人たちの1人でござる」

(マジかよ……、俺の義兄が箱庭出身で、しかも元ノーネーム所属。さらに耀の父親とも知り合いかよ)

「あの、俺が箱庭で所属しているコニュニティは【ジン=ラッセルのノーネーム】で、そこには黒ウサギやレティシアが「待つでござるよ」

「戻りたいのは山々でござるが……今の拙者は一家の大黒柱、それに異世界にいてはギフトゲームを開催することも出来ない。帰ったらレティシアにでも伝えてくれ、“拙者はコミュニティに戻ることは出来ないが、帰る場所を残してくれたのは嬉しい”と」

「………分かりました。その言葉、しっかりと皆に伝えます」

「うむ、それと黒ウサギには伝えないでほしい、もし、このことを知ってしまえば彼女は何も出来なくらるでござろうからな」

「もう、いいか?」

ロロが言う

「すまないでござる。まさか義弟が拙者と馴染み深いコミュニティに所属しているものでつい」

「まあ、分からなくもないが此処に彼を呼んだ理由を忘れたわけではないだろう?」

「俺を呼んだ理由…?」

 
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