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レインボークラウン

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第九話

                 第九話  先生達のスタイル
 華奈子は夏の暑い日に共にクーラーの効いた部屋にいて一緒にゲームをしている美奈子にこんなことを言った。
「ねえ、今田先生と今日子先生だけれど」
「先生達に何かあるの?」
「うん、大人だからかな」
 こう前置きして言ったのである。
「胸大きいわよね」
「そうね」
「しかも背も高いし」
 華奈子は言う。
「スタイルいいわよね」
「脚も綺麗よね」
「二人共だけれど」
「それがどうかしたの?」
「いや、あたしもね」
 ゲームをしながらぽつぽつと話していく。
「大きくなるかなって」
「胸がよね」
「背だって今よりも高くなって」
 背のことも言うのだった。
「それで脚だって」
「どうかしらね。今だとね」
 美奈子もゲームをしながら華奈子に返す。
「ちょっとね」
「難しい?なれない?」
「はっきりと言えないわね」
 そうだというのだ。
「どうしてもね」
「女の子って大体小学五年の辺りからよね」
「そう、第二次成長期よ」
 女の子にとっては極めて重要な時期だ、この時期から色々なことがはじまっていき身体的に女性になっていくのだ。
「そろそろね。けれどね」
「けれどなのね」
「胸とかは高校までだから」
 成長が続くというのだ。
「十八歳位になるまではっきりと言えないみたいよ」
「先長いのね」
「そう、だからね」
 それでだというのだ。
「今は焦らないで」
「じっくりと、っていうのね」
「胸が大きくなる様に努力するしかないわね」
「大きくねえ。牛乳とか飲んで?」
 華奈子はまずはこう言った。
「そうして?」
「あとキャベツもいいらしいけれど」
 そうした話をしたのだった。
 二人はゲームをしながら将来のことも話した、ゲームをしながらだが先生達も見てそのうえでそうしていたのだ。


第九話   完


                         2013・2・14 
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