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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 飛び立つ光

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邪神 闇ノ核と織斑 千冬と魔法戦士と

邪神 闇ノ核は纏っていた布を完全に取ってその姿を露わにした。その姿、体付き、顔等の全てが千冬その物だった、闇夜、魔理沙、霊夢は悪夢を見る様な顔をして千冬を見る。この中で唯一千冬の顔を見た事が無いのは霊奈だけ

「それで闇ノ核、あんたが取り込んだその人間は誰なのよ?私の記憶にはそんな人間は幻想郷には居なかった筈だけど」
「ソレハアタリマエダ。ワタシノカラダハスデニタマシイノジョウタイデムゲンカイロウトイウバニテワタシガ、ミツケタモノダ。だがコノモノノシュウネンハスサマジイモノダ、タマシイダケニナッテイルノニモカカワラズ、リセイヲタモチイシキをモッテイタ。ソレハワタシニカラダヲシハサレテイテモクツガエスコトハデキナカッタ。ニンゲンニハツクヅクオドロカセラレル」
「そんな事はどうでも良い!それより閃輝はお前がそんな身体になったのか!!?」

闇夜は闇ノ核となっている千冬の言葉を振り払うように大声を張り上げて言う、すると千冬の口元が上がる

「ああ、確かにやったのは私とも言えるのかもしれないな」

だが言葉は明らかに変っていた。その声は闇夜達が昔に千冬が攻めて来て時に聞いた物と全く同じだった

「どうやら闇ノ核の支配されながら意識を保っているというのは本当らしいわね」
「意識を保っているだけではない、私は闇ノ核と一体化しているのだ。言うのであれば私自身が邪神だ。一夏を本当に救う為に邪神と契約を結んだのだ。私は記憶を使って仮初の肉体を作り出し、それを闇ノ核と私が使い、現人神となる。そして幻想郷を支配して闇ノ核が夫を迎えて、私は一夏を愛するだけだ」
「ソレニシテモ、マホウセンシニハホントウニオドロカサレタ」

すると直ぐに千冬の声が代わってしまった。どうやら二重人格に近い物になっているようだ

「オシエテヤロウ、ナゼマホウセンシガソウナッタノカ」

闇ノ核は大きく笑ってから口を開いた

「ワタシタチガヨリドコロノカンセイヲススメテイタトキニニマホウセンシハヤッテキタ。マホウセンシハワタシタチニヨリドコロノケイセイヲヤメロトイッテキタガ、ソレヲキョヒシ、シッパイサクノヨリドコロデゲイゲキヲシタ。ガヤハリシッパイサクデハカナワナカッタ、スグニタオサレテシマイマホウセンシハワタシニ斬りかかってキタ。ソノトキにこの顔を見セたノだ。その時にマホウセンシの動きが止まった。そしてその隙を見て成長途中の拠所を用いて攻撃したノダ。そして私自身が手をクダシタ」
「でも閃輝がお前に負ける訳が無い!閃輝は速度の神なんだぜ!!?」

千冬は確かにと首を縦に振った

「確かに、速度の神となった一夏は強かった。だが私と言う存在で動きは鈍かった。どんなに優れた暗殺者や殺しのプロでも、家族などと言った長い時間を共にした場合、反射的に反応速度が落ちる。私は攻め続けた。そして一夏を弱らせ、その呪縛から解放したのだがその後行動が驚きだ。一夏は自ら繭の中に飛び込んだのだ」
「なん・・・だって・・・?閃輝が自分から繭に・・・?」

魔理沙は驚愕しながら黒く染まった閃輝を見た

「ソウダ、ソシテ魔法戦士ハ、剣ヲ通ジテ全テノエネルギーヲ解放シタノダ。ソレニヨッテ拠所ハ大きなダメージヲ受ケテシマッタ。ソノ為ニ覚醒ガ遅レテシマッタガ、覚醒シタ今デハソレモ無駄トナッタノダ!ダガアノ行為ハ見事ダッタ、幻想郷ヲ我ガ身ノ崩壊ヲ顧ミズニ救オウトシタ勇者ダヨ魔法戦士ハ、ダカラコソ我ガ子トナル事ガ相応シイ」
「閃輝・・・お前・・・」

闇夜も黒くなった閃輝を見て笑いかけた

「相変わらず無茶しやがって・・・でも立派だぞ、その行為は無駄にしない」
「でも閃輝君はまだ生きてるわよね、ギリギリだけど」

霊奈の言葉に闇夜、魔理沙、霊夢は霊奈を一斉に見た。霊奈は閃輝を指さす。その先には黒くなっている閃輝がいるが指しているのは閃輝が纏っている鎧の中央部にある宝玉だった。他の宝玉同然に色を失っているがそこからは今にも消えてしまいそうな小さな小さな神力が灯っていた。まるで閃輝の命を繋ぎとめているかの様だったが、消えてしまった・・・

「あっ!!?消えた!!?」
「・・・。でもまだ行けるわ、まだギリギリだけど閃輝君は生きてるわ。今は所謂仮死状態、なんとか彼を救出するわよ!」
「「「了解!!」」」
「相手ヲシテヤルゾ。拠所ノ運動グライニハナルダロウ」

4人は宙に浮き、巨大な拠所に向かって行く。拠所は咆哮を挙げながら肩から拡散する妖力で作りだされた火球を発射して4人を狙う。凄まじい速度で向かってくる火球、闇夜達はそれをいとも簡単も回避する。
魔理沙と闇夜は、拠所の頭部の左後ろに回って共に八卦炉を構える

「「マスタァァアアスパァァァアアアア!!!」」

二人は同時にマスタースパークを発射する、それは拠所に直撃するが闇夜と魔理沙のマスタースパークを食らっても身体を傾けるだけで大したダメージが与えられていないようだ。身体にある体皮を焼くだけでほんの少ししか動じない

「くっそ!私と兄ちゃんのマスタースパークでも駄目なのかよ!!?」
「だが少なくとも動きを制限する事ぐらいは出来る!」

闇夜と魔理沙はそのままマスタースパークを照射し続ける。霊夢と霊奈は拠所が動きを封じられている間に
拠所の上を取っており、そこから凄まじい速度で落下する様に肩目掛けて突撃する

「「博麗式戦闘体術!爆雷脚!!」」

博麗親子はそのまま突撃していく、そしてその蹴りは肩を貫通して閃輝の元へと到着する

「グギャァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」

拠所は苦しげな声を挙げて、身体を揺らして暴れるように体を捩る。霊奈と霊夢はその隙に閃輝を抱きかかえてそのまま拠所から離れる。そのまま閃輝を拠所から離れた所で立たせて置く

「ここで少しの間大人しくしててね」
「行くわよ霊夢」
「うん!!」

強く返事した霊夢は霊奈に続いて拠所へと向かって行く。それを見つめる様に閃輝は硬直していた

「こんのぉおおお!!!}

闇夜は拠所の500メートル程の上空から思いっきり回転しながら降下する。そしてその回転をそのままに拠所の頭部に蹴りを決める

「脳天空割!!」
「グォッォオオ」
「き、効いてねぇのかよ・・・」

拠所は闇夜の懇親の蹴りを頭部に喰らったというのにピンピンしていた。闇夜は高い位置からの蹴りのせいで若干体勢が崩れてしまい体勢が崩れてしまっている。拠所がその隙を見逃す訳が無く、瞬時に巨大な鎌を持った触手を生やし闇夜の腹部に叩き込んだ

「がっはぁ!!!」

闇夜は衝撃を逃がせる訳が無くそれをまともに食らってしまった。闇夜は大きく吹き飛ばされ地面に叩きつけられる。その衝撃で地面は凹んでしまい、地割れが発生してしまっている。その中心で闇夜は四肢が地面に減り込んでいる状態だが生きていた

「がぁぁ・・・ぁぁ・・・ぐぅ・・・」

闇夜はなんと身体を起こそうとするが、拠所はそこへ大量の触手を伸ばして闇夜を串刺しにしようとしていた。魔理沙はそれを見て、顔を青くしてフルスピードで闇夜の元に向かった

「兄ちゃん!上に手を伸ばして!!」

その声が聞こえたのか闇夜は必死に手を上に伸ばしている。魔理沙は闇夜に迫り続ける触手を振り切って、闇夜の手を掴んで箒に乗せて、そのまま加速した。次の瞬間には闇夜が居た場所には触手が突き刺さっておりあのままでは闇夜と言えど唯では済まなかった

「くっそ・・・あの化け物でかいくせして速い・・・それに加えて一撃が重い・・・これならどうだ!!」

闇夜は拠所に向けて、八卦炉からレーザーを放った。だがレーザーは巨大な鎌によって弾かれてしまい、それは遠くにいた閃輝に直撃してしまった

「しまった!!」
「閃輝!!!?」

魔理沙と闇夜は閃輝の方を見た。閃輝は死に瀕しているが、纏っている鎧の硬度に救われたのか傷一つ付いていなかった。それを見た闇夜と魔理沙は安心する

「きゃぁぁあああ!!」「くっ!!!!!」

その時、霊夢と霊奈の声が響いた。二人がそちらを向くと霊夢が地面にうつ伏せになっており、霊奈に至っては岩肌に減り込んでいた。流石に状況が拙過ぎる、不利過ぎる

「・・・。魔理沙!一か八かだ!!霊塊石を閃輝にぶち込んで叩き起こすぞ!!!」
「っ!!なるほど!解ったぜ!!」

魔理沙は閃輝の方に箒を向けて加速する。闇夜は懐から淡い翠と蒼い球体上の石を取り出した。霊塊石。膨大な霊力と神力が凝縮されている石、本来は闇夜が実験に用いている代物だがそれを閃輝に撃ち込み、石内に凝縮されている神力が閃輝に渡れば閃輝は蘇る可能性が高い。

魔理沙は閃輝が立っている崖の前に到着した

「兄ちゃん!!」
「ああ!さっさと起きやがれこの駄弟がぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!!!!」

闇夜は八卦炉に霊塊石を置くように構えて、そのまま霊塊石を発射した。霊塊石は真っ直ぐ閃輝に向かって行き、石は閃輝の胸部にある宝玉に命中して霊塊石は取り込まれて行き、閃輝の身体は光始める

「どうだっ!!?」
「起きろぉぉおおおお!!!!」

だが・・・光こそしたが、閃輝が目覚める事はなかった。闇夜と魔理沙が茫然としていると後ろから威圧感を感じて後ろを向くと、拠所が直ぐ其処まで迫っていたのだ

「なっ!!?」
「何時の間に!!?」

拠所は鎌を振って闇夜と魔理沙を攻撃した。闇夜と魔理沙は手持ちの八卦炉で何とか受け流すが、その反動
で二人は後ろに吹き飛ばされて閃輝の後方に吹き飛ばされる。

「ぐはっ!!」
「くぅう!!」

二人が痛み耐えながら立ちあげると、目の前には拠所の頭部が迫っており、足には触手が絡みついていた。そして頭部には光が灯り始めていた。逃げようにも触手で掴まれていて逃げられない。闇夜は魔理沙を抱き締めた

「兄ちゃんっ・・・!!」
「くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおお!!!!!!」

そして光が放たれて・・・その地点は大爆発を起こした。それを漸く壁から這いだした霊奈と霊夢は・・・ただただ呆然と見ていた

「ま、魔理沙・・・闇夜さん・・・」
「・・・くっ・・・」 
 

 
後書き
ゆ「さあ、ハイパー次回予告タイムだよ!

光に呑まれた魔理沙と闇夜、そして閃輝。

それを見た霊夢と霊奈は言葉を失う。

幻想郷の運命はいかに!!?

次回!IS 〈インフィニット・ストラトス〉 飛び立つ光

無限×無限=?」 
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