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ファイアーエムブレム~ユグドラル動乱時代に転生~

作者:脳貧
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第二十八話とお知らせと

 
前書き
毎日更新を頑張ってきましたがさすがに時期的に苦しくなってきたので変則的になります。
エタらせる気は全く無いのですが、すみません。

 

 
 グランベル士官学校に入校する前に情報の事前収集は大切だということでOB訪問しましょう。
その前に自分で思っている士官学校のイメージってのはこんな感じだが…
学校と宿舎併設で

5:00起床
5:20身支度完了させる
5:30どっかに集合
6:50この時間までなんか朝の訓練
8:00この時間までに朝ごはん終了とかいろいろ
8:45この時間まで自習とか新聞取ってる人は読むとか朝礼とか
9:00HRとかかな?
11:50コマ数わからないけどこの時間まで授業とか訓練とか
12:40ごはん
13:00休憩
17:00コマ数わからないけどこの時間まで授業とか訓練とか
20:00この時間まで自由時間(食事・洗濯・入浴など込み?)
20:40自習とか翌日準備とか
21:00睡眠

…で、21時から5時の間に週に4~5回くらい敵襲ー!とか言われて起こされてグラウンド集合?


兄上に話を聞かせてもらったところ似たような感じだったけれど起床は7時で午後は16時程度に訓練や講義は終わり、そのあと完全自由と聞かせてもらった。
あとは年次が上がって3年目はバーハラ近郊に住宅を借りたという話で始業時間にさえ間に合えばいいということだ。
予想よりヌルそうだが、兄上は王族に加えて大聖痕が出ていたから特別扱いだったのかもしれないな。


 

 出発は俺が15の春を迎えるだいぶ前のことになりそうだ。
先日の暗殺未遂事件もあり、道中の安全性を高めるためグランベル公使の離着任を利用し規模の大きな隊で向かった方が良いだろうと皆から勧められたからだ。
早く着きすぎた間はエスリンねえさまの実家に下宿すればいいとねえさまが提案してくれた。
…シアルフィ、そしてシグルドさんかぁ。
自分の劣等感のみを感じさせられる、そんな大きな人なんだろうなぁ。
俺は旅の準備をする傍ら、グラン歴758年まで開封しないでくださいと記した予言書的なものを信頼する一握りの人たちに預けた。

グランベル公使の離任と着任の式典のおまけとして俺も式典に参加することになった。
あの時の兄上と同じだなぁ。
そう思うとすこし誇らしくもなった。
あの日と同じように兄上が夜に話に来てくれたけれど、今回は早めに戻ってもらった。

「わたしが帰国した頃にはお世継ぎの顔を見せていただきたいので、ねえさまを沢山沢山かわいがってあげてくださいよ」

「お前はそういうところだけはほんと生意気だなぁ」
と、苦笑されちゃいました。
でも、頑張ってくださいよ!兄上!

翌朝多くの人々に見送られて俺はまたレンスターを離れた。
セルフィナさんからはお守りをいただいたし、ねえさまからはシアルフィの皆さんへの手紙を預かった。
伯爵や父上からは新しい槍と剣を授かったし、兄上からはマントを。
ベウレク卿やグレイドにフィンそして多くの武官、文官からは激励してもらった。
レンナートさんはもう戦えなくなってしまったけれど、俺の授かった領地の代官として頑張ってくれている。
みんなの為にも、がんばらないとな!





 アルスターからターラへ向かい、そしてメルゲン城塞を経由しペルルークへとたどり着いた。
今まで南北のトラキア地方からは離れたことは無かったので、これが本当の意味での異国への旅となるわけだ。
ここは北部トラキア地方よりも日差しが強く、乾燥しているが降雨もそれなりにある。
現実で言うなら地中海の国々のような、そんな風土なんだろう。
ここからミレトスへ向かう訳だが、俺はペルルークで何通か手紙をしたためた。
レンスターのみんなには道中の無事を、レイミアにはグランベルで暮らすようになるからとりあえずはシアルフィに連絡をしてくれってね。
さすがはグランベルの公使を守る軍勢が付いた一団ということで道中に襲ってくるような身の程知らずは居らず、滞りなくシアルフィの領土にまで入った。
シアルフィで俺はこの一団と別れることになるので団長となる元正使や護衛軍団長などにはお礼を申し上げ、ここまでの旅の無事も共に祝った。

兄上の時は従卒と護衛の随伴が認められたが、今は候補生の自主性をより高めるためということで基本的に候補生は単身で入校するようにと書状にあったため、本当に一人になってしまった。
とはいえ、既にシアルフィ城には入城し、係の人には書状や身の証を立てるものを幾つか提示してあるのでじきに迎えが来るであろう。

じきに迎えが来るであろう

…じきに迎えが来るであろう

……じきにむかえgry



もうとっぷりと日も暮れ、荷物と共にどうしたものかと思っていたところ。

「いやー、君がキュアンの弟くんだね! ほんのすこし遅くなったが迎えに来たよ。わたしはシグルドだ」
デカイな!そしてイケメンだ!

「シグルド公子自らのお出迎えに恐縮いたします。おっしゃるようにわたしはミュアハ・ノーファ・レンスターと申すレンスター第二王子であります」
同じ姿勢でずっと待っていたせいもあり体の節々が痛かったりもしたがなるべく礼儀正しくグランベル風の礼を行った。

「はっはっ。そんな堅ぐるしくしなくていいのだよ。さて、旅の疲れもあるだろうついてきたまえ」

「仰せのままに」
彼に伴われた人員に荷物を預け、使用人や警備の兵に気さくに声をかけるシグルド公子に従い、俺は彼らの居住スペースに連れていかれた。

「食事はまだだね? いや私がまだなのもあってね、さぁさぁこっちだ」

ずんずんと進んで行くシグルド公子は歩幅が広いので少し小走りにならないと付いていけないくらいだ。
通された食堂と思われる空間には既に先客が居て既に食事中だったがその手を止めて

「適当にかけて」

「あぁ、もちろん食べて」

「とりあえずエスリンの部屋使って」
そう言うと食事を再開した。
俺はもちろん自己紹介などをしたのだが聞いちゃいねぇ。
ってかシグルド公子も一心不乱にメシ食ってるしw
たぶんバイロン公とおぼしき一見ナイスミドルは席を立ち豪華そうな服の袖で口を拭うとつかつかと歩き出し俺の肩をぽんぽんと叩いて

「士官学校の入校式まで適当に過ごして」

「まぁ、行かないで適当にうちでぶらぶらしててもいいけど。じゃ」
と、言うとおくびをしてどこかへ行ってしまった。

「はっはっはっ。遠慮しないで召し上がってくれたまえ。とーさんはあの通りの人でね、まぁ私の自慢の父だよ。はっはっはっ」
シグルド公子はあっというまに食事を平らげたようで茶も一口で飲み干すと去っていった。
残された俺は給仕の人にいろいろ質問し、ここで暮らすための知識を学んでいった…。
彼らが言うにおおらかなご主君でありがたいとのことだ。
確かにその通りだが…。
ねえさまはすごいな!





ねえさまの部屋でしばらく寝起きしたのだが、いろいろ妄想できていろいろ捗りました。
ごめんなさい!そしてありがとうございます! 
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