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転生とらぶる

作者:青竹
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コードギアスR1
  0149話

 ……この男は一体何を言っている? そんな空気が政庁の司令部へと漂う。中華連邦があるのは言うまでもなく太平洋側ではなく日本海側だ。それが太平洋上に現れてこのトウキョウ租界に向かっているという。常識的に考えて有り得ない話だろう。
 原作でもブラックリベリオン時に中華連邦が動いてはいたが、日本海側だった筈だ。

「馬鹿な、何かの間違いではないのか?」
「レーダーに反応があり、偵察機で確認したとの事です」
「くそっ、この忙しい時に」
「ふん、だからだろうよ。火事場泥棒は中華連邦のお家芸だ」
「だが、そもそもどうやって太平洋に渡ったと言うのだ? ホッカイドウ地区、オキナワ地区、共に報告はなかった筈だが」

 司令部にいる幕僚や軍人達がざわめく。だがそれも当然だろう。まるで魔法を使ったかのように突然太平洋上に艦隊が現れたのだから。

「静まれ!」

 コーネリアの一喝が響き、その迫力に押されて騒いでいた者達は静まりかえる。

「ここで騒いでいてもどうにもならん。兄上の方で対処可能か?」

 司令部で待機していたグラストンナイツへと言葉を掛けるコーネリア。恐らくその人物がブリタニア本国とのパイプ役か何かなのだろう。

「75時間後に太平洋の艦隊が到着すると」
「エリア11内ではサドとトットリの航空部隊が既に出撃済みです」
「と言う事は後30分程か……だが、それでは黒の騎士団はともかく中華連邦に対抗出来んな」

 そう言い、数秒何かを考えていたコーネリアだが考えが纏まると口を開く。

「その情報を黒の騎士団にリークしろ。リーク後、お前達はギルフォードと共に政庁正面を守り抜け」
「コーネリア殿下は?」
「宴の準備だよ」
「中華連邦はどうしますか?」

 グラストンナイツの言葉に答えたのはコーネリアではなく、俺だった。

「俺が行こう」
「……頼めるか?」

 コーネリアの言葉に頷きを返す。

「コーネリア殿下、そちらは?」
「ああ、お前達グラストンナイツは顔合わせしていなかったか。この男がアクセル・アルマーだ」

 コーネリアから紹介され、グラストンナイツの方へと顔を向ける。

「アクセル・アルマーだ、よろしく頼む。こっちは俺の副官のエキドナ・イーサッキ」

 俺の横にいたエキドナが軽く頭を下げる。
 それを見ていた茶髪の男が同じく頭を下げてくる。

「挨拶が遅れました。グラストンナイツのクラウディオといいます。そちらから順番にエドガー、デヴィット、アルフレッド、バート」

 クラウディオに紹介された順に軽く頭を下げてくるグラストンナイツの面々。そしてクラウディオの差し出した手を握り返す。

「さて、挨拶も済んだ所で俺は早速中華連邦の対処に向かうが構わないな?」
「ああ。頼む」
「隊長、私はどうすればいいでしょうか?」

 今まで黙ってこちらの成り行きを見守っていたエキドナがそう声を掛けてくる。
 ふむ、エキドナをどうするか……グロウセイヴァーならともかく、ガーリオンでは物量で攻めてくる中華連邦相手にはちょっと不利だな。

「ガーリオンで奴等の相手は厳しいだろう。ここで政庁の防衛に協力していろ。構わないか?」

 最期の言葉をコーネリアへと向けて尋ねる。

「戦力が増えるのは嬉しいが、その女はどのくらいの腕だ?」
「そうだな……藤堂や四聖剣を同時に相手にしても一人でどうにか出来る程度の腕は保証する」

 俺の言葉に司令室がざわつく。グラストンナイツの面々を見ると信じられないような表情でエキドナを見ている。もっともそれも無理はない。藤堂はギルフォードと同等の実力者だ。その藤堂と部下4人を相手にどうにか出来るとなると、恐らくこの場で最強のパイロットであるコーネリアでも勝つのは厳しい相手だという事になるのだから。
 しかし正確には違う。パイロットとしての腕自体は同等かあるいは微妙にコーネリアが勝っているだろう。違うのは機体の差だ。空を飛ぶ事が可能なガーリオンと飛べないKMF。空を飛ぶという事はそれだけ絶対的な有利さをもたらすのだ。

「それが本当ならありがたいな」
「腕は俺が保証するよ。俺が出る以上は中華連邦に対する心配はしなくてもいい。お前は黒の騎士団に集中しろ」

 疑い深げにエキドナを見ているコーネリアの肩を軽く叩き、中華連邦の艦隊がどの辺りにいるのかを聞き、司令室を出て行く。





「ASRS起動」

 グロウセイヴァーのコックピットでASRSを起動し、そのまま上空へと移動する。ASRSを起動したのはルルーシュに見つからない為だ。今はガウェインに構っている時間はないのだから、ゼロの相手は改造されている筈のジェレミアに任せておけばいいだろう。

「……ん?」

 何か今、微妙な違和感が……何だ?
 何かが引っかかっているのだが、どうにもすっきりしない。

「取りあえず分からない事は後回しだな。システムXN起動、転移座標入力、転移フィールド生成開始」

 10秒程掛けて、光の繭のような転移フィールドがグロウセイヴァーを中心にして生成される。酷く目立つ光景だが現状のグロウセイヴァーは雲の上にいる為、地上でぶつかり合っているブリタニア軍にも黒の騎士団にも見つかる事はないだろう。

「転移フィールド生成完了……転移!」

 周囲が光で満たされた次の瞬間、グロウセイヴァーは太平洋上へと移動していた。ただし中華連邦の艦隊の姿は見えない。グロウセイヴァーに積まれているシステムXNは量産型の為に最大転移可能距離は30km程度なのでそれはしょうがない。後は飛んで中華連邦の艦隊を探すとしよう。
 それにしても、転移前の違和感。あれは一体なんだったんだ? どうにも胸にしこりのように残っている。
 そもそも、何故中華連邦が日本海ではなく太平洋にいるのか。原作では……っ!? 原作、そうだ原作だ。俺が行ったこの世界での最大の原作ブレイク。それはC.C.に与えられたギアスを持つ能力者、マオをスライムによって捕食・吸収した事だ。
 それ自体はいい。だが、原作ではマオが一度ルルーシュによって嵌められて警察に撃たれた後、C.C.が中華連邦に援軍を求める為に特使として向かっていた。その時にどういう理由かは知らないが、マオが再びルルーシュ達の前に現れたのを悟ったC.C.が中華連邦に行く事なくマオをその手に掛けた。
 だが、この世界では俺がマオを殺してしまった為に結局ルルーシュ達の前には現れていない。つまりC.C.は中華連邦に黒の騎士団の特使として出向いているのだ。そしてホッカイドウやオキナワ等に知られる事なくこの太平洋上に中華連邦の艦隊が現れたのも、ルルーシュのギアスを考えれば不思議でもなんでもない。

「まさかこんな所で原作介入の結果が出てくるとはな」

 考えを纏め終わった所でレーダーに反応があった。ガン・ルゥや戦車を積んでいると思われる空母に、イージス艦や駆逐艦等。その数全部で7隻。積まれている兵力を考えると、戦力的にはかなりのものだろう。

「だが、ポートマンやフロートユニット付きの飛行可能なKMFならともかく、地上戦闘しか出来ないガン・ルゥがメインではな」

 この艦隊でまず厄介なのは、対空砲火が厄介なイージス艦。そして駆逐艦だろう。空母に関しては一番最後で問題は無い。そのまま中華連邦の艦隊近くまで移動し、口を開く。

「愛、直撃」

 精神コマンドの愛と直撃を使用。同時に、クロノスから伸びている4門の砲門を展開し、武器ラックからガン・レイピアとハルバート・ランチャーを取り出して両手へと持つ。ファントムを全機発射し、レーザーブレードを展開してグロウセイヴァーの後方へと待機させる。

「ASRS解除。時流エンジン、フルドライブ。T-LINKシステム、フルコンタクト……フルバースト!」

 その言葉と共に放たれたグロウセイヴァーからの砲撃は一切の慈悲もなく中華連邦の艦隊へと襲い掛かる。ビームガトリング砲から放たれたビーム弾はイージス艦に装備されている武装を悉く破壊し、リニアレールガンの弾丸は駆逐艦の胴体を貫き、ランツェ・カノーネから放たれた幾筋ものビーム弾が空母の船体を貫通しながら真っ二つにする。ガン・レイピアの細長いビーム弾がイージス艦の甲板へと命中し、ハルバート・ランチャーから放たれた複数の光線がトドメとばかりにイージス艦へと巨大な穴を開ける。
 それらの攻撃が終わり、まだ何とか無事だった船も次の瞬間にはレーザーブレードを展開させてその牙を露わにした多数のファントムにより致命的な損傷を受けて海へとその身を沈める。
 フルバーストを放ってから十数秒。既に海上には中華連邦の艦隊は運良く生き残った一隻の空母以外は完全に姿を消していた。
 沈んだ空母や駆逐艦には恐らくいくらかのヘリ部隊もいたのだろうが、ASRSとフルバーストによる奇襲を受けてはどうしようもなかったらしく空母諸共海へと沈んでいった。

「運が良いのか、悪いのか……いや、結局ここで沈むんだからどのみち同じ運命か」

 苦笑を浮かべつつも、ガン・レイピアで最後の空母へと狙いを付け……ふと気が変わり、そのままガン・レイピアを武器ラックへと仕舞い込み、数発の攻撃は受けたが未だに海に浮かんでいるその空母へとグロウセイヴァーで降り立つ。
 だが、そこに降り立った俺に聞こえてきたのは失笑物の通信だった。

「投降しろ! お前は既に囲まれている。勝ち目は無いぞ!」

 本気か? あるいは正気か? と問い返したくなった俺に罪はないと思う。それに囲まれているとは言ってるものの、ガン・ルゥはようやく数機が空母の甲板上へとその姿を現した所だった。

「この状態で囲まれているとはな。包囲という言葉の定義が俺とお前等では随分と違うようだ。敵国にリフレインなんてふざけた物を流すような奴の事だししょうがないか」

 オープンチャンネルで嘲笑と共にそう告げてやる。そう。遠距離射撃で撃破出来るのにわざわざ俺がこの空母の甲板へと降りてきたのは、もし運が良ければ中華連邦がリフレインを使っているという言質を取る事が出来るかもしれないと思ったからだ。……もっとも、中華連邦という国家の性質を考えればそんな証拠を無視する事は容易に予想できたが、証拠はあって困る物ではないだろう。

「リフレインなんて薬物は見た事も聞いた事もない! 自作自演もいい加減にしろ!」
「……リフレインを薬物だとは一言も言ってないんだが、よく薬物だと分かったな」
「そ、それは……そう! 情報部から流れてきた話を聞いたから知ってたんだ」
「見た事も聞いた事もない、と言っていたのは?」
「し、知らん! 私は何も知らん! やれ、奴を殺せええぇぇぇぇっっっ!」

 引きつったような声でそう命令を下され、それを聞いたガン・ルゥが動き出す。
 今の通信だけでも十分に証拠になるな。お前等にもう用は……無い!

「アダマン・ハルパー、ナイン・テールモード!」

 九条の鞭と化したアダマン・ハルパーを空母へと叩き付けるように振るう。
 振るわれたその鞭は、ガン・ルゥの機体を何の抵抗もなく斬り裂き、破壊し、粉砕する。飛び散るガン・ルゥの部品にオイル、あるいはパイロットの肉片や血。そんな様子を見ながらも胸部装甲を展開してファイア・ダガーを発射。続々とガン・ルゥが姿を現し続けている蟻の巣穴へと叩き込む。

「ついでだ、これも貰っておけ!」

 ランツェ・カノーネの砲身を2門とも展開させ、そのまま跳躍して空母へと発射する。その威力に空母が二つに折り曲がり……そのまま海中へと沈んでいった。
 既に周囲には多数の船が沈没している影響で、荒れている海面とあの攻撃の中でもどうにか救命ボートに乗り込んだ者、そして海に投げ出されながらも救命胴衣のおかげで浮かんでいる者とそれなりの数が生き残ってはいる。だが、艦隊が丸ごと消滅したのだから、こいつらを殺す必要はないだろう。別に俺は敵を殺す事に躊躇するような甘さはないが、だからと言って好んで人殺しをしたい訳でもないのだから。
 幸いこの海域はトウキョウ租界に近い。どこかの船が通れば救助して貰えるだろう。……中華連邦の愚物共が救助された事に感謝するかどうかは別として。
 救助されないならされないで構わない。こいつらに運がなかっただけの事だ。
 そんな事を考えていると、モニタに見覚えのある白い機体が映し出される。
 ランスロットだ。もちろんフロートユニットを装備しており、原作通りに片手はサザーランドの紫色のものになっている。

「その機体、枢木スザクか?」
「お前は!?」

 MVSを抜き、こちらへと構えるランスロット。その様子に苦笑しつつも映像を送る。

「俺だ。アクセル・アルマーだ」
「アクセルさん!? その機体は一体? と言うか、何故こんな所に?」

 そう尋ねてくるスザクへと、下を指さす。

「あれは?」
「中華連邦の艦隊だ。今回の戦いのどさくさ紛れに攻め込んできたのか、あるいは黒の騎士団の増援か……どのみちここでこうして鉄屑になって沈んでいるがな」
「これを、この数をアクセルさんが一人で?」

 どこか信じられないような目でこちらへと視線を向けるスザクに、思わず苦笑を浮かべる。

「何、そう大した事じゃない」

 そう、あちらの世界で戦ったハガネやヒリュウ改の部隊、そしてなによりもアインストに比べればこの程度の相手は全然大した事はない。
 それにしても、トウキョウ租界から離れたこの場所にスザクがいると言う事は……ちょっと不味い、か?

「それでお前は結局何でここに?」
「ゼロを追って、です。コーネリア総督から奴は神根島に向かったと聞いたので」
「コーネリアが?」
「そう言えば、アクセルさんはコーネリア総督の直属でしたね。ゼロのギア……いえ、策略にハマって多少の怪我はしましたがお命に別状はないようでした」
「……そうか」

 思わず安堵の息を吐く。どうやら原作通りにコーネリアの命は無事らしい。

「トウキョウ租界の戦況はどうなっている?」
「当初は互角に近かったですが、ゼロが抜けた影響かブリタニア軍が優勢になってきています」
「分かった、俺の用はもうない。ゼロを追うんだろう? 手遅れにならないうちに早く行け」
「ありがとうございます」

 映像で軽く頭を下げ、そのまま神根島の方へと飛んでいくランスロット。その後ろ姿を見送った俺は、海にいる中華連邦の奴等からは見えないように雲の上まで移動する。

「システムXN起動、転移座標入力、転移フィールド生成開始」

 再度光の繭がグロウセイヴァーを包み込む。

「転移フィールド生成完了。……転移」 
 

 
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:35
PP:485
格闘:246
射撃:264
技量:256
防御:253
回避:281
命中:303
SP:422
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???

撃墜数:254 
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