| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

魔法少女リリカルなのは ~優しき仮面をつけし破壊者~

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

無印編 破壊者、魔法と出会う
  2話:封印せよ、黄金の蹴り

 
前書き

第二話です

 

 
 
 
「ふぃ~、なんとかなったな」
〈士郎さん達にもバレませんでしたしね〉

あの後、俺達は家に無事につき現在ベットの上。なのはも俺が少しして、あのフェレットを抱えて家に帰ってきた。だが、それを恭也さんや美由紀さんに見つかってしまい、二人に怒られていた。
まぁ結果としては、そのフェレットのおかげでそこまで怒られずに済んだんだが。因にフェレットを見た美由紀さんは。

『かわいい!かわいい、かわいい、かわいいぃぃ!!』

と言ってフェレットの首根っこを掴んで振り回していた。その時はあのフェレットが哀れに思ってしまった。

〈それよりマスター、初戦闘お疲れさまでした〉
「ん?まぁ…な…」

今回の、あの毛むくじゃらのネズミもどきとの戦い。
俺はあのマゼンダ色のラインが入った仮面の男、「仮面ライダーディケイド」に変身して戦った。



『仮面ライダーディケイド』

特撮、仮面ライダーシリーズの一作で、平成仮面ライダーの十作目。
その体には10を意味する『十』や『X』の意匠が取り入れられている。さらに体にはマゼンダや白、黒が入っている。

その能力は、今まで存在していた仮面ライダーに変身することができ、その能力や専用武器を使用することができる。


そんなものに、なぜ俺が変身できるのか。
それは、俺が女神に頼んだ最後のお願い。それは、「戦闘するなら、仮面ライダーに、ディケイドになりたい」とお願いしたのだ。

なぜそんなお願いをしたのか。転生前にその『仮面ライダー』のことについての記憶が残っていたのだ。
まぁ憧れていたのだろう、数少ない記憶に残っていたのだから。


まぁ変身できるのは、そんな理由だ。まぁ当時のディケイドの能力をさらに強化してもらったんだが。

〈マスター、そろそろ寝ないと〉
「あぁ、わかってるよ」

トリスに忠告されて、俺はおとなしく布団に入り眠りについた。











「よし、行くか」
〈今日は私もついていきますよ〉
「え?」
〈昨日の今日ですから、何があるかわかりませんし、用心するにこしたことはないかと〉
「まぁ、そう…だな」

俺がそう答えた瞬間、トリスは光り始め、俺の右手首にくっついた。そして光が晴れると、そこには赤い宝石が埋め込まれたアクセサリーみたいのがあった。

〈これで私は準備オッケーです〉
「ん、それじゃ行くか」




そして朝、なのはと共に学校についた。今日はアリサやすずかとも会わず、教室での挨拶となった。

「おっはよー」
「おーっす」
「なのは、士。昨夜の話、聞いた?」
「ふぇ?昨夜って?」
「確か動物病院で車の事故かなんかがあったらしいっていうやつか?」
「うん、それで壁が壊れちゃったんだって」
「あのフェレットが無事かどうか、心配で…」

すずかとアリサが心配しながら話していると、なのはが明後日の方向を向いてしどろもどろになっていた。

「えぇっとね…その件はその……」

…フォロー、入れるか。

「…なのはのやつ、昨日の夜その動物病院の近く行ってたらしくてな」
「え!?」
「なのはちゃんが!?」
「う、うん…」
「そこにたまたまそのフェレットが現れて、無事保護してきたんだよ」
「そっか~、無事なんだ~」
「でもすごい偶然だったねぇ。たまたま逃げてたその子とばったり会うなんて」
「「ねぇ~!」」
「あははは……」

それを聞いていたなのはは、なんかぎこちない笑いをしていた。それをアリサもすずかも不思議そうに見ていた。フォローしてやったんだから、もう少しうまい笑い方しろよな……

「あぁそれでね!なんだか、あの子飼いフェレットじゃないみたいで、当分の間、家で預かることになったよ!」
「そうなんだ~」
「名前つけてあげなきゃ!もう決めてる?」
「うん!ユーノ君って名前」
「ユーノ君?」
「うん、ユーノ君!」
「へぇ~」










学校も無事終わり、アリサやすずかと一緒に家への帰路を歩いていた。その後、すずかやアリサとも別れて二人で家に向かっていた。

すると、なのはの足が急に止まった。だけど、止まった理由はわかる。今感じた、変な感じだ。普通に過ごしていて、今まで感じたことのない感じ。
その感じが消えた瞬間、人とぶつかったなのはは我に返ったような顔で空を見上げていた。そして突然、家とは別の方向に向かって走りだした。

「おいなのは!」
「ごめん!急用思い出したの!先帰ってて!」
「……そうは言われても、なぁ…」
[行きますか、マスター]
[あぁ、当然]

なのはに向かって叫んだが、あっさりかわされ走っていくなのは。その後、すぐにトリスからの念話が聞こえ、俺は返答した。
俺は走って脇道に入って、人目のつかない場所に行く。

「トリス、反応は追えるな」
〈もちろんです〉
「それじゃ、行くぞ!セットアップ!」
〈 Stand by ready 〉

俺の声に、トリスが光る。そして俺の手に、ディケイドライバーが収まる。俺はそれを腰につけ、バックルをまわす。そして、左腰にあるライドブッカーから一枚のカードを出す。そして、そのカードをベルトに入れる。

「変身!」
〈 KAMEN RIDE・DECADE! 〉

そしてバックルを再びまわし、その姿を変える。今度はライドブッカーから一枚のカードを取り出し、再び挿入する。

〈 ATACK RIDE・INVISIBLE 〉
「よし、行くぞ!」












「なのは!レジングハートの起動を!」
「ふぇ!?起動って何だっけ!?」
「我は使命をから、起動パスワードを!」
「えぇ!?あんな長いの覚えてないよぉ!」
「もっかい言うから、繰り返して!」
「わ、わかっ「があぁぁあ!」っ!」

神社に現れた犬を取り込んだジュエルシード。それが今、なのはを襲おうとしている。だが……

「ぐぅぅう!」
「あ、あれ?止ま……た?」
「…たく、人騒がせな犬だな…」

犬の動きが止まり、どこかから声が聞こえた。すると犬の前に、昨日なのはが会った仮面の男が両手で犬を抑えながら現れた。

「あなたは…?」
「か、仮面ライダーさん!?」
「改めてそう言われると、違和感あるな…」
「がぁぁぁ!」
「五月蝿ぇんだよぉぉ!!」
「ぐぉぉぉ!?」

仮面の男はジュエルシードを投げ飛ばした。












「ふぅ…」
「あの、あなたは?」
「あぁ、この間は時間がなくてちゃんと言ってなかったな。俺は仮面ライダーディケイド。一応魔導士として考えてくれた方がわかりやすいと思う」
「そ、そうですか」
「ぐるるる…」

投げ飛ばした犬もどきがゆっくり起き上がり、俺達を見据える。

「っ、なのは、準備を!」
「いや、その必要はない。俺が仕留める」
「えっ!?」

俺がライドブッカーをソードモードに変え、刀身をなぞる。

「だけど封印は魔導士じゃなきゃ」
「俺も魔導士っていったろ。出来るんだぜ、封印」

実はここに来る前、トリスに確認しておいたのだ。俺でも封印が出来るかどうか。

「行くぜ!」

俺はそう言いながら犬もどきに突っ込む。そして剣を振り、犬もどきを斬りつける。

「す、すごい。ジュエルシード相手に圧倒してる…」
「ぐがあぁああ!」
「そろそろ決めるとするか。行くぞトリス」
〈 All right 〉

犬もどきが弱り、俺から離れたのを見計らい、俺はライドブッカーを元に戻し一枚のカードを抜き取る。そのカードには、金色のディケイドのマークが施されていた。そしてそのカードを挿入し、バックルをまわす。

〈 FINAL ATACK RIDE・de de de DECADE! 〉

音声と共に、俺と犬もどきの間にいくつものホログラム状のカードが現れ、俺はジャンプする。

〈 Dimension kick 〉

そして俺は現れたカードを抜け、右足に金色のエネルギーを纏い、犬もどきに跳び蹴りを放つ。
それを受けた犬もどきは爆発音と共に爆散し、煙が晴れたところには一匹の犬とジュエルシードがあった。

「ふぅ、これで、いいんだろ」
「す、すごい…本当に封印しちゃった」
「ふぇ~…」

俺は転がっていたジュエルシードを拾い、なのはの元に向かう。

「あ、あの…そのジュエルシード…」
「お前ら、これが必要なんだろ」
「え、あ、はい…」
「なら、ほい」

俺は持っていたジュエルシードをなのはの手に置く。

「え?」
「俺には必要ないからな。お前らが持ってた方がいいだろ」
「あ、ありがとう…ございます」
「それじゃあ、気をつけて帰れ、っ!?」

そう言ってその場から離れようとすると、突然前から灰色のオーロラの壁が現れ、こっちに迫ってきた。

「なっ!?」
「うわっ!?」
「今度は何ぃ!?」

迫ってくるオーロラに、俺達は思わず目を瞑る。そのオーロラの壁は俺達を通り過ぎ、目を開けると……

「……ここ、どこなの?」
「わから、ない」
「まさか……」

そこは先ほどの神社ではなく、どこかの工場だった。だが、今まで海鳴市に住んでいながら、こんな工場見たことがない。だが、先程のオーロラは……

「海鳴の工場じゃねぇようだな」
「ふぇ?」

ドゴォォ!

そこに、いきなりの爆発音。思わず振り向くと、そこにはクモのような形の二足歩行の「何か」がいた。それはゆっくりと、だが確実にこちらに向かってきていた。

「…うそ…だろ……」
「な、何あれぇ!?」

俺には見覚えがある。あの姿、間違いない。

「…グロンギ……」

俺はそのクモのような奴を見ながらそうつぶやいた。
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧