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DQ4 導かれちゃった者達…(リュカ伝その3)

作者:あちゃ
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第2章:おてんば姫とチャラ王の冒険
  第15話:プレゼントで大抵の女の子は騙される

(砂漠のバザー)
クリフトSIDE

フレノールの宿屋に、宿泊客情報漏洩について偉そうに説教をしたリュカさんと我々は、町を後にして砂漠へと向かった。
リュカさんが仕入れた情報(町の女性からヘッドの中で聞いたらしい)に従い、数年置きに開催される砂漠のバザーを楽しむ為だ。
世界中から集まった珍しい品々を前に、アリーナ様はハイテンションではしゃいでます。

フレノールではリュカさんの凄さを思い知らされた…
一時でもリュカさんの事を“極悪人”だと思った自分が情けない…
そう思い心を入れ替えリュカさんの事を尊敬しようとすると…

「ねぇねぇ…君は何処から来たの? 可愛いねぇ…僕とあっちの木陰で楽しい事しない?」
尊敬しようと努力すると、彼は不埒な振る舞いを行い私の心を乱してくる。
一体どちらが本当の彼の姿なのだろうか?

「ちょっとリュカ! このバザーは世界中から集まった品々を見て楽しむ場所なのよ! もっと商品を見て楽しみなさいよ!」
「え!? ヤダなぁ…この()は商品じゃないよぉ~…そんな失礼な事を言うもんじゃないよアリーナ」

「そう言う意味じゃないわよ! 何でさっきっからナンパしかしてないのよ!? 何か買ったらどうなのよ!」
「ほっほっほっ…まったくその通りじゃな。リュカは先程、あっちの露店で何かを購入して居ったじゃろ…何を買ったんじゃな?」

「目聡いな爺さん…今夜渡そうと思ってたんだが…まぁいい。はい、アリーナにプレゼント」
何と…この女誑しはアリーナ様にプレゼントを買っておいたのか!?
この男の魔手がアリーナ様に迫るのは阻止せねばなるまい!

「あら、何かしら…凄く嬉しいわ!」
私が阻止の方法に頭を悩ませていると、アリーナ様は嬉しそうに包みを受け取り中身を出して確認する。
あぁ…あの笑顔を私に向けてくれたなら…

「………って、何よコレ!?」
しかし出てきた物を見て固まっている。
勿論、私やブライ様も同様に…

「何って…セクシーランジェリーだよ。一緒に旅を続けてきて見飽きちゃったんだよね…アリーナのお子ちゃまパンツのレパートリーに。だからそれ…黒でアダルティーな下着セット。早速今夜から着用してね!」

な、何と破廉恥な…
確かにアリーナ様はミニスカートであるのにも拘わらず、無防備なまでに蹴りを繰り出したり、飛び跳ね回って下着を見せつけておりますが…
それをお子ちゃまパンツとは…私はアレが気に入っております!

「し、信じらんない! 別に見せる為に下着を選んでなんかいないわよ! 放っておいてよ、私の下着の趣味なんて!」
激怒したアリーナ様は、プレゼントされた下着をリュカさんに投げ付けると、顔を真っ赤にして逃げ出してしまった。

お一人で行動させる訳にはいかないので、我々も慌てて後を追います。
しかし、それ程離れることなくアリーナ様は立ち止まっていました。
と言うのも、突如兵士らしき男が現れアリーナ様に抱き付いたからです!

「ア、アリーナ様~! 随分捜しましたぞー!!」
「キャア!」(ドカ!)「ぎゃぁ!」
突然の行為だった為、アリーナ様の鋭い右が兵士らしき男の顔面にめり込んだ。

「あ、酷い…」
今回はリュカさんの一言に賛成です。

クリフトSIDE END



(砂漠のバザー)
リュカSIDE

「あいたたた…」
「ごっめ~ん! お城の兵士だったのね…突然だったから、思わず殴っちゃった(テヘペロ)」
砂漠の木陰で、青タンを作り鼻血を出している兵士に謝るお姫様…

「い、いえ…私も突然抱き付いてしまったので…申し訳ございません」
「まったくじゃ…幾ら慌てておったとしても、姫様に抱き付くなど以ての外じゃぞ!」
僕としては、突然女の子に抱き付く行為自体どうかしてると思える。

「で…何やら慌てておりましたが、どうしたんですか? アリーナ様を連れ戻す為に派遣されたのであれば、お一人というのは合点がいかないのですが?」
神官君の言ってる事を言い換えると『お姫様を連れ帰るには、兵士が数人必要だ』と言う事だね。
ゴリラ王国のお姫様か?(笑)

「は、はい…実は王様が一大事なのです! 大至急お城へお戻り下さいませ!」
「え!? お父様が一大事…ど、どういうこと!?」
パパ死にかけ?
う~ん…連れ帰る為のウソ情報であれば上手い事を考えたと言いたいが、本当だったら大変な事だ。

「私も詳しい事までは知らされておりませんが、一刻も早くお城へ戻って頂きたいのです!どうかお願いします」
「ど、どうしようブライ…ここからじゃ、どんなに急いだって1週間はかかっちゃうわ」
何だかんだ言っても、やっぱり女の子なんだな…お父さんの事が心配で動揺している。

「爺さんはルーラを使えないのか? あの魔法があれば、直ぐにサントハイムへ戻れるだろう」
俺が使えば良いのだろうけど、出来れば秘密にしておきたいし、経験豊富な魔道士の爺さんなら使えるかもしれない。
第三者が口を挟む事じゃないが、提案だけはさせてもらおう。

「本当ブライ? そんな便利な魔法があるの?」
「た、確かにワシはルーラを使えますが…リュカの言う通りにはいかないのじゃ…」
ん? 俺の提案は却下って事? 何でだろうか?

「ルーラという魔法は、術者しか効果のない魔法…つまりサントハイムへ瞬間移動出来るのはワシだけなんじゃ…リュカはその点を知らん様じゃな!」
あぁ…そう言えばそうだった。ベネット爺さんもそんな事を言ってたなぁ…
何だ…普通に存在する過去より、復刻して利用している俺等の方が、パワーアップさせてるじゃん。

さて、どうするか…
可哀想なお姫様の為に、俺が協力してやるかな?
1週間かけて帰ったら、お父さんが死んじゃっていたなんて…うん。可哀想すぎるよね!

リュカSIDE END



 
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