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転生とらぶる

作者:青竹
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コードギアスR1
  0144話

 キュウシュウ戦役が終わって数日。コーネリアやギルフォードの忙しい戦後処理の作業も大体終わり、ようやく俺達はトウキョウ租界へと戻ってきていた。幸い俺は外様という事もありそれ程忙しくはなかったが、コーネリアやギルフォードの忙しさはかなりのものだったらしい。捕虜からの聞き取りやトウキョウ租界への移送、破壊された建物の修復費用の見積もりその他諸々。あの気丈な筈のコーネリアが疲れた顔を見せていたと言えば、どのくらいの激務だったかが想像出来るだろう。幸か不幸かコーネリアがその疲れた顔を見せるのは俺くらいのものだったが。

「これでようやく一段落だな」

 政庁を眺めながらコーネリアが呟く。しみじみとしたその物言いは、どこかほっとした雰囲気を醸し出している。

「今回の件は兄上が交渉に出るという話だし、後は任せても問題ないな」

 そう。確かに今回の件に関して言えばシュナイゼルに任せておけば大丈夫だろう。だが原作通りに進むのならアッシュフォード学園の学園祭で発表される特区日本がある。そしてゼロのギアス暴走により特区日本の会場に集まったイレブン……いや、日本人への虐殺が始まる。それは何としても止めたいのだが……方法が思いつかない。俺に思いつくのは直接会場でユーフェミアと話す前のゼロにギアスが暴走している事を教えるくらいしかないが、あのルルーシュの事だ。もしそんな事をしたら俺の事を徹底的に調べてギアスにより自分の手足にするなり排除するなりするだろう。バイザーでルルーシュのギアスは防げるが、いつでもバイザーを付けていられる訳じゃない。
 せめてギアスの内容が『俺に従え』とかじゃなくてカレンに使った時のような『問いに答えろ』とかだったらいいんだが。

「ん? あれは?」

 そんな事を思っていると、ギルフォードが訝しげな声を出す。

「どうした?」
「いや、あの女性だが……この季節にあんな露出の高い格好をしていて寒くないのかと思ってな」
「ん? ……っ!?」

 ギルフォードの見ている方向へと視線を向けると、俺の思考は硬直した。
 そこにいたのはレモンとはまた違う桃色がかった髪をした女。そしてギルフォードが指摘したように露出の激しい服装をしている女。大きなバックを持っているのがいつもと違うが、それはすなわち……

「エキドナ!?」

 こちらへと近づいてきたエキドナは俺を前にして軽く一礼する。

「お久しぶりです、隊長」

 エキドナ・イーサッキ。レモンの制作したWナンバーズの一人、W16。俺の副官として戦場を共にした戦友でもある。
 つまり当然このコードギアスの世界の人物ではない。ホワイトスターにレモンや技術班共々残っている筈なのだが……

「アクセル?」

 何故かいつもより低い声が聞こえてくる。その声のした方を見ると、そこには微妙に不機嫌そうな様子のコーネリアの姿があった。

「あー……こいつはエキドナ・イーサッキ。傭兵時代に一緒の部隊にいた奴で、主に俺の副官役をしていた。エキドナ、こっちはコーネリア・リ・ブリタニア。俺の今の雇い主でブリタニアの皇族だ」
「……なるほど。挨拶が遅れました。私はアクセル隊長からも紹介があったようにエキドナ・イーサッキと申します」

 エキドナはどうやら俺の話で大体の設定を理解したらしく、上手く合わせてくれたようだ。

「ふむ、そうか。よろしく頼む」

 軽く頷くコーネリア。

「隊長。色々とご報告したい事があるのですが、構わないでしょうか?」

 報告か。もちろんシステムXNやホワイトスターに関する事だろう。

「分かった。コーネリア、すまないが……そうだな、今日と明日の2日程休みを貰っても構わないか?」
「む。今日だけではなく明日もか?」
「ああ。色々と打ち合わせもあるし、お互いに報告する事もあるんでな」
「……その女とどこかに泊まりにでも……いや、何でもない。そうだな、分かった。アクセルを雇ってからずっと休日もなかったからな。それで構わん」

 よし。学園祭で特区日本の構想を発表してから、実際に虐殺が起きるまでには一ヶ月近い時間があった筈だ。と言うか、特区日本の発表の為の会場を作るのに最低そのくらいの時間は必要だろう。エキドナと話をして上手くいけばホワイトスターに戻り、明日の夜にでもこちらへと戻ってきてから実際の工作を開始すれば十分間に合う筈。

「隊長、どこで報告を?」
「そうだな。誰かに聞かれてもなんだしその辺の公園でいいだろう」
「了解しました」

 そうして俺とエキドナは政庁の近くにある公園へと移動する。この公園自体が政庁で仕事をしている職員が昼や休憩時間の気分転換用に作られた場所だ。つまりAM10時である今現在は誰もいないか、いてもほんの数人。誰にも聞かれたくない話をするのには向いている。

「さて、そうだな。まずは何から聞いたものか」

 公園の隅にあった自販機から紅茶を2本買い、片方をエキドナへと放り投げて口を開く。

「そうですね。ではまず私がここに来た経緯から。隊長をリュケイオスで送ったのはいいのですが、すぐに戻って来る筈が連絡が一切ありませんでした。その為に何か不測の事態が起きたのだろうとレモン様が判断され、私が送り込まれた訳です」
「不測の事態と言うか……アギュイエウスのリンク装置が正常動作していなくてな」
「やはりそうでしたか」

 俺の言葉に頷くエキドナ。正常動作しなくて当然といった顔をしている。

「何か心当たりがあるのか?」
「はい。隊長が転移した数日後にリンク装置の出力関係で問題が発生していた事が判明しました。リンク装置を搭載している機体の出力の余剰出力で……」
「いや、詳しい事を説明しても俺には理解出来ないから言わなくてもいい。レモンやヴィンデルじゃあるまいし、実戦部隊の隊長に専門的な知識を求められても困るぞ。それで結論としては?」
「私がこちらに転移する時に持ってきた新型のリンク装置のユニットをトリニティゲインのものと交換すれば正常に作動する筈です」

 そう言って持っていたバックを持ち上げる。なるほど、リンク装置の交換ユニットとかはそのバックの中に入っているのか。

「なるほど。なら郊外にでも行って早速交換……」

 そこまで言ってふと気が付く。リンク装置が搭載されているトリニティゲインは俺の空間倉庫の中へと仕舞い込まれている。空間倉庫。つまりは俺がいるこの空間とは違う空間だ。それなのに、何故エキドナは無事に俺と同じ世界へと辿り着けた?

「……エキドナ、俺の能力をホワイトスターにいる皆に教えた時にお前もいたな?」
「は? えぇ。レモン様の隣で聞いていましたが。空間倉庫とスライムですよね」
「ああ。で、俺はここ暫く……と言うか、この世界に来てから殆どの間トリニティゲインを空間倉庫に入れっぱなしにしている。それなのに何故ホワイトスター側ではリンク装置を使ってこの世界に接続出来たんだ?」

 俺の言葉に心底不思議そうな顔をして首を傾げるエキドナ。

「私がレモン様から聞いた所によれば、あちら側のリンク装置は正常に動作していたらしいですが? 出力関係の問題も、リュケイオスはホワイトスターの装置で解決していますし」

 ……何?

「それはつまり、トリニティゲインを空間倉庫へと入れた状態でもリュケイオスの方からは俺のいる世界に接続が可能という事か?」
「隊長の仰る事が正しいのであればそういう事になると思います」

 空間倉庫の中にあるトリニティゲインのリンク装置で俺の居場所は特定可能、か。いや、特定出来ないよりはいいんだが……相変わらず無茶苦茶な性能だな。

「……まぁ、いい。ホワイトスターに戻ってレモンに相談すればなにか分かるかもしれないだろう。なら早速トリニティゲインのリンク装置を交換するとするか。場所は……少なくても租界じゃ無理だな。電車で郊外に移動して森の中かどこかでだな」
「了解しました。では早速行きましょう」

 いつの間にか紅茶を飲み干していたエキドナが、同じく飲み干していた俺から缶を受け取り公園の隅にあるゴミ箱へと放り投げる。100mは離れていたというのに全く関係なくゴミ箱の中へと入った。





 トウキョウ租界から電車で3時間程離れた山中。そこに俺とエキドナの姿はあった。

「よし、出すぞ」

 脳裏に空間倉庫のリストを表示し、トリニティゲインを選択。次の瞬間には俺の隣に高さ40mを越えるトリニティゲインが鎮座していた。

「エキドナ、リンク装置の交換は任せても構わないな?」

 俺の言葉に微かに眉を顰めたエキドナが口を開く。

「はい、手順は全て分かっています。それよりも隊長。ここには他に人目がないのですからエキドナではなくW16と呼んで構いません」
「……いや、これからはお前の事をW16ではなくエキドナと呼称する事にする。以前言った事があったな? お前もラミア・ラヴレスのように変化してきていると。その変化を促進させる為だ」
「私はW17と違い壊れてはおりませんが……隊長がそう仰るのでしたら」

 不承不承だろうがエキドナは頷き、エキドナ・イーサッキの名で呼ぶ事を了承した。

「では早速装置の交換を始めます。10分程度ですのでお待ち下さい」





「装置の交換を完了しました。これですぐにでもホワイトスターに戻れます」
「そうか、なら一度戻るとするか。……エキドナはどうする?」
「私も隊長と一緒に戻りたいと思っていますが、構わないでしょうか?」
「それは別に構わない。なら一緒に……」

 そこまで口に出してふと気が付く。リンク装置を使ってホワイトスターに戻る。それはいい。だが、その場合はコードギアスの世界にまた来る事が出来るのか?

「……エキドナ。トリニティゲインのアギュイエウスでホワイトスターに戻った場合、またこちらの世界に来る事は可能なのか?」
「いえ。リンク装置はトリニティゲインに積んでありますのでもう2度とこの世界へ来る事は出来ないと思います」
「それはちょっとまずいな。どうにかならないか?」

 俺の言葉に頷いたエキドナはバックから拳大の装置を取り出す。

「一応レモン様から、隊長がそのような事を言った場合に備えてこれを預かってきています」
「それは?」
「レモン様からはマーカーのような物だと聞いています。リンク装置と違い、転移能力等は一切ありません。あくまでもこの世界に対する目印のようなものだと」
「ふむ。つまりそのマーカーをこの世界に設置しておけば、ホワイトスターのリュケイオスでこの世界に来る事が可能と言う事か?」
「はい。ただしシステムの関係上アギュイエウスで直接このマーカーに転移する事は出来ません。リュケイオスを通してしか転移は不可能だと仰っておりました」

 なるほど。便利なのか不便なのか微妙な所だが、この世界にまた来る事が可能だというのなら俺に文句はない。

「ならそのマーカーを設置してくれ」
「了解しました」

 俺の命令に頷いたエキドナは、トリニティゲインが立っている空間の隅へとその装置を置き、その辺に落ちている枯れ木や草でカモフラージュをする。

「完了しました」
「……それで準備完了なのか?」
「はい。あくまでも簡易的なマーカーですので、スイッチを入れれば準備は完了です」
「そうか。ここはさすがレモンの技術力と驚く所か? ……まぁ、いい。それよりエキドナ、お前もトリニティゲインのコックピットへ来い。転移を開始するぞ」
「了解です」

 エキドナが入ってきたのを確認し、コックピットを閉じる。

「リンク装置、起動……正常稼働確認。リンク先座標固定完了。転移フィールド生成開始。転移先はリンクシステムに連動……OK。転移フィールド生成完了。……転移!」

 トリニティゲインを覆った転移フィールドが一瞬光り、次の瞬間には既に俺はホワイトスターの転移区域へと転移を完了していた。

「懐かしの我が家だな……」

 実際にはホワイトスターへと住処を構えてからそれ程経っていないのだが、トリニティゲインのモニタに映っているレモンの顔を見ると思わずそう口に出していた。

「レモン様もアクセル隊長の事を凄く心配していました。顔を見せて安心させてあげて下さい」

 エキドナの言葉に頷き、トリニティゲインのコックピットを降りる。同時に、こちらへと向かって来ていたレモンと顔を合わせる事になる。

「……こういう場合はただいま、と言えばいいのか?」
「そうね。随分と待たされたけど私は出来た女ですからね。ここは黙ってお帰りと言っておくわ」 
 

 
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:35
PP:330
格闘:246
射撃:264
技量:256
防御:253
回避:281
命中:303
SP:422
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???

撃墜数:223 
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