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転生とらぶる

作者:青竹
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コードギアスR1
  0143話

「よし。晴れたな」

 日中に降っていた暴風雨が嘘のように晴れ、空には満月が輝いている。その満月を見て呟いたコーネリアの言葉はどこか満足気な様子だった。

「これで上陸作戦を再開できます。シュナイゼル殿下の作戦も実行出来るかと」
「特派は……いや、枢木は突破できると思うか?」
「ユーフェミア様の選んだ騎士ですし、可能性は十分あるかと」
「ふん、扱いに困る男だ」

 そう言いつつも、内心では嬉しさ半分といった所か。コーネリアのユーフェミアに対する溺愛ぶりを考えると関係改善はそう遠くないだろう。……もっとも、特区日本でまた冷戦関係に戻ってしまうのだが。

「アヴァロンが戦闘に突入したらこちらも動き出すぞ。全機出撃準備を整えておけ。……アクセル、お前も頼む」
「ああ。上空からポートマンの援護だな」
「そうだ。では、ポートマン全機出撃準備」

 前回のキュウシュウからの攻撃により3~4割程が撃破されてしまったポートマンだが、それでもまだかなりの数が残っている。この残りのポートマンで上陸地点を確保するのだが、それを援護するのが俺の役目だ。一応、ランスロットに敵の目は向いている筈だから万全の態勢で待ち構えられているよりはマシ……だと思いたい。





 満月が照らし出す海面。その上を俺はガーリオンで飛んでいた。……と言うか、飛びながらマシンキャノンやらバースト・レールガンで海中へと発射される砲弾を迎撃し、ミサイルをアサルトブレードで斬り裂き、ポートマンに対する援護を行っていた。
 その甲斐もあり、目標の上陸地点は次第に近づいてくる。コーネリア率いる本隊が乗っている揚陸艇もこちらへと向かってきていた。
 フクオカ基地にもヘリ部隊がいる筈なので対空戦力である俺に対して投入するかとも思ったのだが、幸か不幸か今の所はまだ一機も見かけていない。恐らくランスロットの迎撃に全機が出撃しているのだろう。
 結果、シュナイゼルの作戦通りにこちらは殆ど苦労せずに上陸地点を確保する事に成功した。
 ポートマン隊を率いているパイロットからの通信がガーリオンにも聞こえてくる。

「姫様、上陸地点を確保しました!」
「そうか、よくやった。上陸地点へ急げ。サザーランド、グロースターのパイロットはすぐにでも出られるようにしておけ」
「イエス・ユア・ハイネス!」

 よし。これで今回の最大の山場は越え……ちぃっ!

「コーネリア、なるべく急げ。団体さんのお出ましだ」

 モニタに表示されたのは、百機近いガン・ルゥの姿。まさに群れを成すようにしてこちらへと向かってきている。
 そしてガン・ルゥの背後には戦車隊の姿も見える。ヘリ部隊はランスロットに回したのだろうが、戦車では空を飛ぶランスロットの相手を出来ない為に残っていたか。

「後2分程で出撃が可能だ。それまでなんとか持ちこたえてくれ」
「分かった、2分だな」

 ガーリオンではなく、俺本来の機体グロウセイヴァーなら2分持ち堪えるどころかあの程度の敵は1分も掛からないで殲滅が可能だ。機動力が鈍い戦車にKMFもどきのガン・ルゥならあの10倍いたとしても全滅させるのに多少時間が掛かるだけだろう。しかし、今の俺の機体はグロウセイヴァーではなく、機体性能・武器性能・その他諸々全てを引っくるめても圧倒的に劣っているガーリオンなのだ。

「だが、頼まれたからにはやるしかないな。……集中、加速。ソニック・ブレイカー!」

 精神コマンドの集中と加速を使用して、ガン・ルゥへと突っ込んでいく。数十機のガン・ルゥ、戦車から砲弾が放たれるが、集中の効果により自分に当たりそうな攻撃だけを回避しつつ敵へと突っ込んでいく。もちろん敵へと向かっているのだから全ての攻撃を回避しきれる訳ではない。だが、ソニック・ブレイカーのT・ドットアレイによりエネルギーフィールドを展開して命中弾を全て遮断した。
 そしてエネルギーフィールドを展開したまま敵へと突っ込む。ただでさえガン・ルゥとガーリオンでは3倍近い質量差がある。それがエネルギーフィールドを展開したまま精神コマンドの加速をも使用した速度で突っ込めばどうなるのか。
 答えは簡単。木っ端微塵になりその部品が空中へとばらまかれる。その部品により機体を損傷させた不運な者もいるが、それは横目でチラリと見るだけで、構わずにそのまま敵の群れへと突っ込んで行く。
 ガン・ルゥと戦車の群れに一筋の線が描かれる。その線はガーリオンの通った後に出来、そして線の上には屑鉄のみが残っていた。
 しかしさすがと言うべきか、残った敵はガーリオンの通り過ぎた後方からこちらの背へと向かいマシンガンとキャノンを発射しようとする。

「加速」

 速度が落ちてきた所で、こちらへと砲塔を向けつつあった戦車を踏み台にしてその反動で上空へ。そのままロールを描くようにしてブリタニア軍が上陸してきている方向とは逆へと移動する。その手に持っているのはバースト・レールガン。移動しながらも胸のマシンキャノンとバースト・レールガンを発射して1機、2機、3機と破壊していく。

「はああぁぁぁっっ!」

 こちらへと突っ込んできたガン・ルゥの懐に潜り込み、アサルトブレードを振り下ろし、その胴体を左右に分断する。そして返す刀で斬り上げ、左側にいたガン・ルゥを右下から左上へと斬り上げる。同時にその勢いを利用して跳躍。斬り合いをしていた場所へと集まってきていたガン・ルゥに胸のマシンキャノンを放つ。一発一発の威力は低いが、量でそれを補うという、ある意味では中華連邦のガン・ルゥと似た性質の武器で牽制しつつ戦車を上から数台踏みつぶして距離を取る。
 同時にブリタニア軍が上陸している地点の上空へと移動し、一際目立つ機体の横へと降り立った。

「待たせたな」

 二本の角が特徴的なグロースター。コーネリアの専用機だ。既にランスをその手に持っており、いつでも突撃を仕掛ける事が可能になっている。また、その隣には一般機のものよりもコーネリアの専用機に近い紫の機体色をしたギルフォード機の姿も見える。そしてその背後には一般機のグロースターやサザーランド、海中にはポートマンの姿が。上陸は完全に完了したらしい。

「いや、気にするな。それより敵の数は多いが大丈夫だな?」

 俺のその言葉に不機嫌そうに鼻で笑うコーネリア。

「フン、私が誰か忘れたか? そこらの女と一緒にして貰っては困るな」
「それは失礼したな、ブリタニアの魔女殿。じゃあその魔女の力を思う存分振るって貰おうか」
「よかろう。敵は有象無象の数だけが多いKMFもどきだ。全機、ブリタニア軍の実力を中華連邦の奴等に見せつけてやれ!」

 コーネリアのその声と共に、全てのKMFが攻撃を開始する。グロースターはKMF特有の素早い動きを活かしてランスでガン・ルゥを串刺しにし、アサルトライフルで敵を牽制する。サザーランドはガン・ルゥの頭頂部へとスタントンファを叩きつけ、敵の後方へと広範囲攻撃が可能なケイオス爆雷を投げつける。ポートマンはそんな味方の援護をするべく海中から魚雷やスラッシュハーケンを放っている。
 数的にはまだ中華連邦の方が有利だが、質として考えると完全にブリタニア軍が有利な状態で戦闘は進んでいた。コーネリアは自らも専用機のグロースターを駆り、戦車やガン・ルゥをその槍で貫きつつも味方への指示を途切れる事なく出している。この辺はさすがブリタニアの魔女との異名を持つだけあり的確だ。戦闘能力ならともかく、味方に対する指揮能力は俺より格段に上だ。もっとも俺の戦闘スタイルの関係上、個人戦闘が多くなる為に指揮官のスキルは今の所それ程欲しいとは思わないのだが。
 ギルフォードにしても、近くにいる敵を攻撃しつつも常にコーネリアに対するフォローを忘れていない。腕の付け根から放たれたスラッシュハーケンは戦車の砲塔を破壊し、その厚い装甲にも打撃を与えている。
 もちろん俺もただ黙って見ている訳ではない。ガーリオンはKMFに比べて3倍近い大きさを持っている為に、敵にしてみればいい的以外の何物でもないのだ。おまけに先程まで中華連邦の部隊を蹂躙していた機体だ。その為、ガーリオンを狙って放たれる攻撃は熾烈を極める。
 だが、そんな攻撃も空を自由に舞えるガーリオンにしてみれば対処するのはそう難しくはない。……ただ機体反応が鈍い分、グロウセイヴァーのようにギリギリで見切るという真似は出来ない……と言うか、やりたくないので余裕をもって回避しているのだが。

「はぁっ!」

 空中からマシンガンとキャノン砲を撃ち込んでいるガン・ルゥへと一気に近づき、アサルトブレードで掬い上げるようにしてその機体を左右に分断する。下から斬り上げたその勢いを利用し、再度上空へと避難。同時にバースト・レールガンを使いサザーランドの後方へと回り込もうとしていた戦車部隊へと牽制の射撃を放つ。

「そろそろ事態が動いてくれると助かるんだが」

 戦闘を開始して既に20分程が経っている。勢いではブリタニア軍が勝っているのだが、中華連邦はその物量に物を言わせている為に総合的に見ると一進一退といった所だ。今はいい。だがそれもそう遠くないうちに崩れるだろう。中華連邦と違いこちらは少数精鋭だ。少数精鋭と言えば聞こえはいいが、この部隊の一流のパイロットでも中華連邦の二流のパイロットでも戦闘で感じる疲労感は多少の誤差はあるものの同じだ。そうすると1人倒れ、2人倒れと櫛の歯が欠けるように減っていく可能性がある。それを阻止するにはこの事態を動かす何かが起きなければいけないのだが……
 だが、そんな俺の杞憂はすぐになくなる。フクオカ基地陥落の報告が特派から入ったのだ。残るは澤崎だけだが、フクオカ基地が陥落した以上はもう時間の問題だろう。

「よし、これで俺達の勝ちは決まった」

 思わず呟く。いざとなったらガーリオンは空を飛べる為に逃げる事は容易かったが、それでもコーネリアやギルフォードをこの地に置きざりにするのは躊躇われていたから安堵の息を吐く。
 しかしゼロとランスロットの共同作戦は原作を知っている俺だからこそすんなり納得出来た事で、それを知らないコーネリアはゼロの行動を怪しむ事になる。

「何? ゼロが?」

 ガン・ルゥを貫いていたランスを抜き去り、呟くコーネリア。

「はい、枢木と共に」

 ランスで攻撃していたコーネリアの後ろをアサルトライフルで守っていたギルフォードがコーネリアの言葉を肯定する。

「何を考えている、あの男……」

 そう呟いたコーネリアだったが、この勝負は既についた為に考えている時間はない。外部スピーカーのスイッチを入れて中華連邦の部隊へと投降を呼び掛ける。

「聞け、中華連邦の者共よ! 貴様等がこのエリア11に関与する為の大義名分である澤崎は捕縛された。また、貴様等の指揮官であるツァオ将軍も同じく捕まった。これ以上の抵抗は無意味である。投降せよ!」

 この周辺一帯にコーネリアの言葉が響く。ツァオ将軍とやらがどれ程の影響力を持っているのかは知らないが、それでも将軍という重職にある身だ。それが捕虜となったとあっては兵の衝撃も少なくないだろう。原作ではあっさりと中華連邦に切り捨てられていた所をみると、それ程の重要人物ではないのだろうが。
 コーネリアの言葉は発せられてから数秒後、まず一機のガン・ルゥがこちらへと向けていたマシンガンの銃口を降ろし、それを見た近くにいたガン・ルゥもまた……と連鎖的に降伏の意志を示していった。

「よし、ギルフォード。捕虜を一ヶ所に集めて管理するよう指示を出せ」
「イエス・ユア・ハイネス!」

 頷いたギルフォードが部下へと指示を出し始めたのを見ながら、安堵の溜息を吐く。

「結構危なかったが……何とかなったな」
「ああ、中華連邦の物量を甘く見ていたよ。アクセル、お前のおかげで被害が余り出ずに済んだ。感謝する」
「ま、それが俺の仕事だ。気にするな。俺はお前が無事なだけで十分満足しているよ」
「きっ、貴様はまたそのような戯れ言を……」

 こうして中華連邦と澤崎により起こされたキュウシュウ戦役は終了した。 
 

 
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:35
PP:330
格闘:246
射撃:264
技量:256
防御:253
回避:281
命中:303
SP:422
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???

撃墜数:223 
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