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WvsA‘s ジ・ビギンズナイト

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序章、疾風の少年

「はあ、はあ、はあ…」



夜の街の中を走る一人の少年…。その手には銀色のトランクが握られている…。



「こんな所で殺られる訳に…」



少年は必死で何かから逃げている…。しかも、至る所に傷があり、とてもつらそうだ…。



「オラ~待ちやがれ!!」



後ろから追跡者の声が聞こえてくる…。



「仕方ない…。ならっ!!」



少年は近くの建設途中のビルに逃げ込む。



「はあはあ…」



おぼつかない手でトランクを開ける少年。中には赤い物体と六本の色とりどりの大きめなUSBメモリが入っていた…。



「これなら…」



そのうちの緑色の一本をとりだし、トランクを閉める。



ビリビリビリビリ…



「!!」



ビルのブルーシートを切り裂く音が聞こえてきた…。



「ええと、ロストドライバーは…」



少年が懐を探ると先程の赤い物体の左側が欠けたアイテムを取り出す。



「さぁ、おとなしく観念しろ!」



「その方が身のためだぜ!」



同時に二人の人影が入ってくる…。

一人は背が高く、ピンク色の髪をポニーテールにしている女性。そして、右手には刀のような武器を持っている…。



二人目は小柄で少女のようだが、その体の倍はあるで有ろうハンマーを軽く持ち上げている…。



「リンカーコアを大人しく出せば殺しはしないぜ。」



少女は少年に警告する。しかし…



「生憎、君たちの求める物はここには無いよ。それに、大人しく掴まる気も全く無いしね。」



少年は余裕の笑みで拒絶する。



「人の親切がわかんないようだな。それに」



「待て、ヴィ

ータ。従う気も無いなら、力ずくでいくまでだ…。」



少女の説得を中断させ、実力行使に移ろうとする女性。そして、ボソッと



(そのトランクの中身も気になるしな…。)



と呟いた…。



「やれやれ…。」



少年は緑色のメモリを持ち、先程出したアイテム『ロストドライバー』を身につけた。



「「!」」



少年の行動に身構える追跡者。



「いくよ!」



『サイクロン!!』



「変身!」



『サイクロン!!』



突如、疾風が駆け抜け思わず目をつむる追跡者達。



「な、何なんだ!!」



「く…」



そして、少年の立っていた場所には緑色の装甲、二つに別れた角、赤い複眼の戦士がいた…。白いスカーフが波のようになびく…。



「さぁ、お前の罪を数えろ!」



 
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