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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OGs
  0113話

「ちぃっ、早速お出ましか!? W16、出るぞ! 他の奴等も出撃可能な者は出撃させろ!」

 ギャンランドのブリッジに俺の命令が響く。
 地上に残っていた部隊を回収して宇宙に上がったものの、まるでこちらの行動を邪魔するかの如くアインストが転移してきたのだ。

「了解しました」

 エキドナの声を聞きつつ、格納庫へと走る。
 くそっ、ドルム周辺にアインストが転移してくる事やクロガネやヒリュウ改の方に攻撃を仕掛けるというのは分かっていたが、まさかこっちにまで手を出してくるとは思わなかった。
 クロガネやヒリュウ改にはエクセレンやキョウスケがいる。ドルムは恐らくアインストの親玉が乗っ取るつもりなのだろう。ホワイトスターとドルムの違いはあるが、その辺の流れは殆ど原作と変わっていない。だが、何故俺達にまで襲いかかってくる?
 ……いや、待て。何か忘れてないか? クロガネやヒリュウ改と俺達に共通する事。突出した戦力? いや、それならあいつ等や俺達以外にも強力な部隊と言えるものは存在している。
 そこまで内心で考えた時、唐突に理解してしまった。

「……念動力、か」

 確かアインストは龍虎王や虎龍王と対立していた筈だ。そしてその2機のパイロットに選ばれる資質の1つが強念者。すなわち念動力者がパイロットにならないと本来の力を発揮出来ない。そして俺の念動力LVは10で、恐らくこのスパロボOGs世界の中では最強の念動力者だといっても間違いないだろう。そしてその念動力者である俺を警戒して、今のうちに消しておきたいと考えたアインストの親玉が刺客を差し向けてきた……恐らくそんな所か。

「こっちの世界に来ても結局アインストに祟られるとはな。いい迷惑だ」

 あちらの世界ではアインストに感染したキョウスケ・ナンブ――ベーオウルフ――と幾度も戦い、こちらでは念動力の強さ故にアインストに危険視されて狙われる、か。

「だが、俺は生き残る。絶対に生き残ってみせる」

 その為に多くの犠牲を出してまでここまで辿り着いたのだから。

「グロウセイヴァー、アクセル・アルマー、出るぞ! 全機続け!」

 格納庫のハッチを開き、飛び出していく。宇宙での戦いはこちらの世界に転移してきた時以来だが、地形適応の宇宙をSにしておいたおかげで特に不自由なく機体を動かせた。
 周囲を見回すと30匹近いアインストを確認できる。下級と言ってもいい骨や植物だけではなく、上級の鎧やアルトもどきまでいる。アインストオールスターって所だな。
一応、前線指揮官っぽい役割を持つレジセイアやアルフィミィの姿は見えないが安心は出来ない。……いや、原作通りならアルフィミィはクロガネやヒリュウ改の方へと向かってる筈だから、アルフィミィに関しては考えなくてもいいのか。

「W16、まずはフルバーストで数を減らす。全機俺より前に出ないように徹底しろ」
「了解しました」

 エキドナの返事を聞きながら、ビームガトリング砲、リニアレールガン、ランツェ・カノーネの砲門を展開する。
 両手にはガン・レイピアとハルバート・ランチャー。
 全28機のファントムも、T-LINKシステムに従い、俺の後ろで浮遊している。
 こちらの機体を確認した植物型、遠距離型のアインストグリード以外の3種類が接近してくる。
 徐々に近づいてくる30匹以上のアインストを見ながらも、俺の心は酷く落ち着いていた。考えてみれば、今まで戦ってきた相手はあのハガネやヒリュウ改の連中なのだ。そいつらに比べればアインストは数だけは多いが、質は大したものでもない。

「全機、俺のフルバーストが終了したらアインストの数はかなり減っている筈だ。敵はアインストだから混乱はしないだろうが、一度の射撃で大量に倒されれば包囲網にも自然と穴が空く。その隙を逃さずに殲滅しろ」

 エルアインスや量産型アシュセイヴァー、量産型ゲシュペンストMk-Ⅱ、ガーリオンやコスモリオンに乗っている量産型Wや数少ない人のパイロットから了解の返事を貰う。

「さて、準備はいいな化け物共。T-LINKシステムフルコンタクト、時流エンジンフルドライブ……集中・直撃・努力……フルバースト!」

 その台詞と共に、次の瞬間には射撃の嵐とでも呼ぶべき惨状が広がる。クロノスから伸びた4門の砲門から途切れる事なく発射されるビーム弾に弾丸。両手に持っているガン・レイピアとハルバート・ランチャーから放たれるビーム弾や光線。胸の胸部装甲から発射されるファイア・ダガー。そしてレーザーブレードを展開し、獣の狩りの如くその牙を獲物に突き立てんとする28機のファントム。
 骨が砕かれ、鎧が貫通され、装甲が削り取られる。そして次の瞬間には爆発が巻き起こり、周囲の味方機共々消し飛んでいく。既にそこにあるのは戦いというものではなく一方的な蹂躙だった。
 数分後、射撃の嵐が止んだ後には既に残っているアインストは20匹にも満たない。そしてその20匹にしても多かれ少なかれダメージを受けており、中には身体の3割が削られているアインストクノッヘンなんてものもいる。

「……よし。全機、狩りつくせ!」

 俺の命令に従い、既に半死半生と言っても過言ではないアインストに向かい味方機が攻撃を開始する。
 その様子を眺めている俺に、エキドナからの通信が入る。

「隊長、お見事でした。以前と比べてもさらに腕が上がったようですね」
「さすがに戦闘を繰り返していれば嫌でも腕は上がる。それよりもここで俺達が襲われたという事は、この先にもアインストが待ち構えている可能性がある。油断するなよ」
「はっ! 了解しました」

 そう返事した後ヴァイサーガも敵の掃討へと参加する。その手に持った五大剣でアインストを斬り裂き、その数を減らしていく。
 10分後、全てのアインストを倒す事に成功した為、ギャンランドとワンダーランドへと戻る。

「よし。これ以上奴等に構っている時間はない。クロガネやヒリュウ改もドルムへ向かっているからな。下手にここで時間を掛けると、奴等より遅れて到着なんて事になりかねん。ギャンランド、ワンダーランド共に全速でドルムへ向かえ」
「了解」

 ギャンランドとワンダーランドが出せる限りの速度を維持しつつ、ドルムへと向かう。幸いそれ以降はアインストに攻撃される事もなく順調に進む事が出来た。
 それでもいつアインストが転移してくるか分からなかった為に、俺やエキドナ以外のパイロットは自分の機体のコックピットでいつでも出撃が可能な状態。いわゆる第1種戦闘配置のままだ。
 そんな息を呑むような緊張の時間も、量産型Wの報告により一息入れる事が出来た。

「隊長、宇宙要塞ドルムを確認しました」

 そんな報告を聞き、モニタへと視線を向けるとそこにはまさに要塞をそのまま宇宙に持ってきました、といった感じのものが存在していた。
 一見すると、城型の城塞のようにも見えるそれは中世やファンタジー世界でなら納得出来なくもないのだが、城が宇宙に浮かんでいるのを見るともの凄い違和感がある。
 そしてドルムの周辺にはアインストやインスペクターの使っている機体の部品が漂っていた。恐らく原作通りにアインストからの転移攻撃を受けているのだろう。もっとも現在周辺にアインストの姿が見えないという事は、襲撃が一段落しているのだろうが。

「デブリが凄い事になってるな。……あれがインスペクターの宇宙要塞ドルム、か。先方に通信を送れ。敵とみなされて攻撃されるのは遠慮したいからな」
「了解」

 通信担当の量産型Wがドルムへと通信を送る。幸いすぐに通信は繋がったのだが、当然と言えば当然な事にドルム側で通信に出たのは白と赤のヘルメットを被ったバイオロイドだった。
 同じように顔を一切出さないヘルメットを被っている量産型Wとバイオロイドが通信でやりとりしているのは非常にシュールな光景だ。
 そんな事を考えている間に通信が終了し、ギャンランドとワンダーランドは城で言えば城門と見られる場所から中へと入っていく。





「ここがドルムの内部か」

 着艦が無事完了し、ドルムへと足を踏み入れる。
 周囲にはバイオロイドと量産型Wの姿が大量に見られ、それぞれが自分の仕事をこなしていた。

「アクセル!」

 エキドナを引き連れヴィンデル達に合流しようとした俺だったが、幸いにもあちらから来てくれたようだ。こちらへと足早で歩いてくるレモンと、それを苦笑して見ながら後から追いかけてくるヴィンデルの姿を確認し、俺も軽く手を振る。

「よく無事だったわね。到着予定時刻を随分と過ぎていたから心配してたのよ」

 軽く抱擁し、頬にキスをして歓迎するレモン。その礼をするようにこちらも抱擁してからヴィンデルへと向き合う。

「遅くなって悪かった。地上でも色々あってな。それと宇宙に上がってからは早速アインストの出迎えも受けた」
「そうか。こちらもインスペクターとの交渉は無事終了した。詳しい内容は私達に割り当てられた区画で話すとしよう。アクセルの言っている色々というのも気になる」

 ヴィンデルの言葉に頷き、その後に続いて歩いて行く。同行するのは俺とレモン、エキドナの合計4人のみだ。
 こうして見てみると、以前と比べて大分人数が減ったな。バリソンにマルティン、キロノは戦死し、既にこの世にはいない。……いや、こちらの世界ではまだ生きているのかもしれないが。ウォーダンはアースクレイドルで自我を確立させつつも逝った。ラミアはATXチームに自分の居場所を見つけた。
 だが、シャドウミラーに新たに入ってきた人物もいる。シロガネの艦長であるリーのように。

 俺達シャドウミラーに割り当てられた区画の部屋というのは、アースクレイドルで俺達が使っていた作戦司令室と同じような作りになっていた。
 量産型Wがそれぞれコンピュータへと向かい、与えられた仕事をしているのも既に見慣れた光景だ。

「驚いたな」

 周囲を見回し、思わず呟く。それを見ていたレモンが口元に笑みを浮かべながら口を開く。

「どうやら一種の示威行為のようなものらしいわね」
「示威行為?」
「ええ。インスペクターの技術力なら地球にあるアースクレイドルの再現はこんなにも簡単に出来るんだぞ、というのを見せつけたいんでしょう」
「なるほど。自分達の立場が上だと暗に主張している訳か」
「そういう事。で、アクセル。地上では何があったの?」

 そう尋ねてくるレモンを一端止め、ヴィンデルへと顔を向ける。

「この部屋、盗聴なんかは大丈夫なのか?」
「ああ、それは大丈夫だ。レモンが調べて問題がないの事は確認してある」
「だが、奴等の技術力を考えると……」
「インスペクターは確かに私達より基本的な技術力は上だ。だが、こと軍事技術に関しては地球の方が上らしい。そして諜報関係に使う技術もそれに準ずる」

 なるほど。そう言えばそもそもインスペクターが地球に来た理由が、軍事技術だけが歪に発展した地球人類を異物として隔離するとかだったような気がする。そう考えるとヴィンデルの言ってる事は恐らく間違ってはいないんだろう。そもそも地球人を見下しているインスペクターが俺達の会話を盗み聞きするという可能性自体がかなり低いか。

「なら安心だな。さて、地上であった事だが……そうだな、まず最初にラウル達がこちらへと転移してきた」
「ラウル達が!?」

 俺のその言葉に驚きの声を上げるレモン。ヴィンデルも声こそ上げていないが、その表情は驚きに染まっている。

「アクセル、そのラウルと言うのは?」

 ただ一人、こちらで俺達の仲間になったリーだけが尋ねてくる。

「簡単に言えば、あちらの世界で俺達と関わりのあった連中だな。時流エンジンという、一種の永久機関を動力源とした人型兵器を開発していた」
「時流エンジン? それは確か……」
「ああ。俺のグロウセイヴァーに使われている奴だな。あれはラウル達……正確に言えばその中心メンバーの父親から譲られたものだ。それをレモンがカスタムして俺の機体に搭載した」

 リーへの説明を黙って聞いていたヴィンデルが口を開く。

「それで、エクサランスは?」
「アインストに襲われている所に出くわしてな。その後に戦闘になったんだがW17とヘリオスが応援に来て持って行った」

 ヴィンデルの眉がピクリと動く。

「アクセル、お前はあの時流エンジンがただの永久機関ではない事を理解しているだろうに。何故わざわざ奴等に渡した?」
「エクサランスがもう1つのシステムXNになりえるというのは理解しているさ。だが、あれはあまりに不安定すぎる。それにあちらの世界では得体の知れない化け物相手に干渉されて外部からの操作で暴走していた。そんな危険なものを持ってくるのはちょっと遠慮したいな。……時流エンジンを搭載している機体に乗っている俺が言っても説得力が無いかも知れないが」

 そう。デュミナスにより時流エンジンを外部から操作されるというのは、兵器として大きな欠点だ。あちらのテスラ研近辺でデュミナスと遭遇した時は、幸い時流エンジンを停止していたからこちらに被害はなかったから良かったものの、あれはあの場所にデュミナスが出現すると原作知識で知ってたからこそ出来た行動だ。次があればどうなるかは分からない。

「ヘリオスを捕らえる事は不可能だったのか?」
「そうだな。今考えれば可能だったかも知れない。だが、こちらの戦力は俺一人。対してあちらからは応援が来る可能性があった。さすがに連中を相手に俺一人でやり合うというのはちょっときついからな。奴等は以前よりも随分と腕を上げてきているし」
「……まぁ、いい。それで他には?」

 溜息を吐いてヴィンデルが先を促す。取りあえずラウル達に関してはOKだな。

「アースクレイドルが落ちた」
「……そうか」
「W15は?」
「ゼンガーと戦ったが、負けた。だが、自我を確立させて満足して逝ったらしい」
「そう……」

 悲しげに目を伏せるレモン。やはりレモンにとってWナンバーズは我が子同然なのだろう。

「それと、アーチボルドも死んだ。これは俺がきちんと確認したから間違いない」
「確認した?」
「ああ。ASRSを使ってクロガネの部隊とアーチボルドの戦いを見ていたからな」
「クロガネ?」

 リーの言葉に頷く。

「ああ。ハガネじゃなくてクロガネだ。ラングレー基地でのお前の一撃でかなり手痛いダメージを受けたみたいだからな。それと、ハガネに関してはダイテツ艦長は死亡。現状ではテツヤ・オノデラがクロガネの艦長代理として指揮を執っている」
「そうか、テツヤが」

 その胸にあるのは未だ憎しみのみなのか、リーは苦々しげに呟いた。 
 

 
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:30
PP:80
格闘:226
射撃:244
技量:236
防御:233
回避:261
命中:283
SP:382
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP20
   覚醒 消費SP32
   ???

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???

撃墜数:163 
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