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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OGs
  0111話

 右からアンジュルグが。左からはエクサランス・フライヤーが。それぞれミラージュ・ソードとプラズマソードを構えてこちらへと接近してくる。
 そして、ゲシュペンスト・タイプRVはその2機を援護する為にM90アサルトマシンガンでこちらを牽制してくる。
 ラミアはあちらの世界にいる時から行動を共にしていた。ギリアムはこちらの世界で何度か戦闘を重ねている。ラウルはつい先程、その実力差を思い知ったばかりだ。
 よって、グロウセイヴァーの本領ともいえる中~遠距離の戦闘を封じる為に敢えて近接戦闘を仕掛けてきたのだろう。
 アンジュルグにしても、エクサランス・フライヤーにしても、ゲシュペンスト・タイプRVにしても、どちらかと言えばグロウセイヴァーと同じく射撃重視の機体だ。それで近接戦闘をやるというのだから、なかなか思い切った真似をする。
 恐らくこの作戦を指示したのはギリアムで間違い無いだろう。ラウルでは経験不足。ラミアなら可能だが、人間としてはまだ成長途中の奴ではこのようなハイリスク・ハイリターンの作戦は取れない筈だ。

「アダマン・ハルパー、起動。集中」

 アダマン・ハルパーを大鎌の状態で起動させ、精神コマンドの集中を使い2機の攻撃を待ち受ける。

「はあああぁぁっっ!」
「貰ったっ!」

 左右同時……と言うにはタイミングが合っていない。ラウルの方が数秒早い。これもやはり経験不足故か。

「はぁっ!」

 振り下ろされたエクサランス・フライヤーのプラズマソードを大鎌の刃で受け止め、プラズマソードを押し込んできた反動を利用し、柄の部分でエクサランス・フライヤーの頭部を下から打ち抜く。

「どわぁっ」

 悲鳴を上げながらも、下から打ち抜かれた影響で空中を一回転して勢いを殺すラウル。
 それを横目で見ながら、連続して突き出されるアンジュルグのミラージュ・ソードをクロノスのブースターで小刻みに回避しながら胸部装甲を展開してファイア・ダガーを発射する。

「そんな攻撃がいつまでも通じると思っているのか、隊長!」

 ミラージュ・ソードでファイア・ダガーを切り捨てようとしたラミアだったが、それこそ考えが甘い。
 ミラージュ・ソードがミサイルに向かって振り下ろされる瞬間、グロウセイヴァーの頭部に設置されているバルカンポッドからバルカンを発射し、その弾丸でファイア・ダガーが一斉に爆発する。そう、アンジュルグの至近距離で。

「うわああっっ」

 至近距離でミサイルが一斉に爆発し、その衝撃で吹き飛ぶアンジュルグ。だが元々威力の小さいファイア・ダガーだ。すぐに空中で態勢を立て直す。

「っと」

 T-LINKシステムにより、こちらに対する攻撃の意思を確認。その場を退避する。次の瞬間には、こちらの追撃を封じる為に放たれたゲシュペンスト・タイプRVのM90アサルトマシンガンの弾丸がグロウセイヴァーとアンジュルグの丁度中間地点を通り過ぎていく。追撃を行っていた場合はあの弾丸はグロウセイヴァーへと命中していただろう。

「さすがにエース級2機を同時に相手にしつつ、エクサランス・フライヤーも……というのは厳しいな。ラウル、お前は少し休憩していろ」

 通信でラウルへとそう告げ、左手に持っていたガン・レイピアの銃口をエクサランス・フライヤーの方へと向ける。

「ちぃっ!」

 それを見たラウルは咄嗟にディストラクションライフルの銃口をこちらへと向けて迎撃。ディストラクションライフルの弾丸とガン・レイピアの細長いビーム弾が空中で激突し相殺されるが、徐々にガン・レイピアが押し負けてくる。

「加速っ! グレイプニルの糸、起動!」

 精神コマンドの加速を使用し、ディストラクションライフルの弾丸を避ける為にエクサランスの下からその背へと回り込む。同時にガン・レイピアを武器ラックへと戻し、左手のグレイプニルの糸を起動。そのままエクサランス・フライヤーへと絡みつける。

「う、うわっ、何だ!?」

 念動力の糸により雁字搦めにされたエクサランス・フライヤーはそのまま空中に浮かんでいる事も出来ずに、地上へと落下した。

「あれは、キョウスケと戦った時に使った……」
「グレイプニルの糸、と呼ばれる武器です。レモン様が開発したT-LINKシステムにより念動フィールドを糸状にして敵を絡め取り、時には切断も可能な危険な武器です」
「切断が? いや、しかしあの時は……」
「糸に切断力を与えるにはとてつもなく消耗するらしく、隊長と一緒の部隊にいた私でも見たのはほんの数度。いわゆる切り札のような物だと考えられます」
「……つまり、私達は彼に切り札を使わせる所まで追い詰める事すら出来ていなかったのか」

 そんなギリアムとラミアの会話を聞きながら、アンジュルグとゲシュペンスト・タイプRVの方へと振り向く。

「さて……行くぞ。加速!」

 あちらの戦術がこちらに射撃武器をなるべく使わせないようにするというのなら、こちらからそれに乗ってやろう。アダマン・ハルパーを馬上槍へと変化させ、クロノスのブースターと精神コマンドの加速を使用してアンジュルグへと突っ込んでいく。もちろん馬上槍を構えたままだ。
 アンジュルグのミラージュ・ソードと同じく……いや、より突きに特化した性能を持つ馬上槍だ。その巨大さもあり、迂闊に受け止める事は出来ないだろう。となると、回避するしかない。……それが、俺の目的であるとも知らずに。

「くっ!」

 さながら俺自身が弾頭であるかの如く馬上槍を構えて突っ込んでいくと、こちらの目論見通りにアンジュルグは上へと回避する。こちらの攻撃を回避して背後から一撃を入れる……そんな予定だったのだろう。

「覚醒!」

 アンジュルグの下を一直線に通り過ぎた俺は、精神コマンドの覚醒を使用。その途端どのような力が働いたのかは不明だが、慣性等を無視してその場で急停止し、すぐに次の行動へと移る事に成功する。

「はあああぁぁぁぁっっ!」

 空中で止まったその場所からクロノスのブースターを全開に。上へと回避したアンジュルグへと馬上槍を突き立てる。

「馬鹿なっ!」

 アンジュルグの右足首を馬上槍が貫き、足首から先の部分がバラバラになりその部品を空中へとばらまく。

「ヴァンピーア・レーザー!」

 アンジュルグの足を破壊したその瞬間。油断したとは考えたくはないのだが、それでも攻撃を食らったと言う事はやはり油断していたのだろう。ギリアムのゲシュペンスト・タイプRVの胸から発射された紫色の光線がグロウセイヴァーへと直撃する。

「このヴァンピーア・レーザーは敵のエネルギーを吸収する。悪いが、大人しく捕虜になって貰うぞ」

 一瞬焦ったが、ギリアムのその通信を聞き安堵の息を吐く。エネルギーの吸収? 他の機体ならともかく、時流エンジンを積んでいるこのグロウセイヴァーには意味がない。
 同じ時流エンジンを積んでいるマシンを開発しただけあり、その事に一番最初に気が付いたのはミズホだった。悲鳴のような声でギリアムへと注意を促す。

「駄目です! アクセルさんの機体は時流エンジン搭載機です。エネルギー吸収なんて意味がありません!」

 気弱なミズホにしては強い口調。それがギリアムのミスの大きさを表していた。

「捕獲じゃなく撃破を狙えば倒せたかも知れないのにな……時流エンジン、フルドライブ!」

 クロノスに内蔵された時流エンジンをフル稼働させ、吸収されたエネルギーをすぐに回復させる。そもそもクロノスに内蔵されている時流エンジンはエクサランスに比べれば旧型のものだが、安定性や一度に生み出せるエネルギーはこちらの方が上だった。それを天才科学者と言っても過言ではないレモンがカスタム化したものなのだ。その性能は恐らくだが現状のエクサランスに積まれている時流エンジンよりも数世代先を行っているだろう。

「ファントムっ!」

 T-LINKシステムを通して、10本のファントムにレーザーブレードを展開させてゲシュペンスト・タイプRVへと襲い掛かる。

「くぅっ!」

 さすが元教導隊のメンバーと言うべきか。襲いかかってきたファントムを回避しながら、どうしても命中しそうな物だけを選んでメガ・プラスマカッターで切り払っている。

「だが、その状態でこちらの攻撃を回避出来るか?」

 ファントムを操り、ゲシュペンスト・タイプRVを中心に円を描くように動かし、隙を見せたらそのレーザーブレードで攻撃させる。同時に、リニアレールガンの砲身を展開。狙いを付けてトリガーを……

「隊長、ラコタ隊の回収を完了しました」

 トリガーを引く寸前にエキドナからの通信が入った。

「そうか、時間を食いすぎたな。予定も詰まっている。今日はここまでにするべきだな。……ラミア・ラヴレス、ベーオウルフの手にあるカードは俺に対抗可能なものか?」

 右脚を損傷し、地上に着地できない為に空中に浮いたままのアンジュルグへと通信を送る。

「はい、ワイルドカード足り得るかと」
「なるほど、ツキはまだ奴にあるか。勝負はまだまだこれからと言う事だな」
「アクセル隊長、一つ教えてください。何故私の言った事が真実でないと気づかれたのですか?」
「自分に近しい者が倒れた時にお前のように涼しい顔をしていられる訳がない。W17だったお前なら可能だったかもしれんが、ラミア・ラヴレスとなった今のお前では特にな。それにお前との通信を聞いていたヘリオスの様子を見れば、それこそお前の言った事がブラフだろうとは簡単に予想が付く。そんな所が、まだお前がW17で在る事の証明なのかも知れないな」
「あ、隊長……私は……」

 俺の言葉にどれ程の衝撃を受けたのか、ラミアの顔は悲嘆に染まっている。
 キョウスケの再起不能という言葉をこの表情で言う事が出来ていれば、そして俺に原作知識が無ければ、あるいは信じたかもしれない。

「……まぁ、いい。エクサランスはくれてやる。どちらにしろまた会う事になるしな。ベーオウルフへ伝えろ、次はないとな。それでも生き残りたければ今よりも強くなる事だ。決着の場はインスペクターの拠点、宇宙要塞ドルムだ」
「了解……したり……しました」

 ラミアの言葉を聞き、ゲシュペンスト・タイプRVの周囲で待機していたファントムを戻し、リニアレールガンの砲身も折りたたむ。

「待ってくれ、アクセルさん!」

 その場を去ろうとした俺に声を掛けてきたのは、ようやくグレイプニルの糸が解除されて機体制御を取り戻す事に成功したラウルだった。

「アクセルさん、何であんたはフィオナを……」

 その言葉に繋がるのは、撃ったか、か。あるいは庇ったか、か。

「さて、な。そいつらの部隊に何度か言った事があるが、お前にもこの言葉を贈ろう。強くなって、俺に勝ってみろ。そうしたらお前の知りたい事を、俺が知っている限り全て教えてやる。俺と奴等の話を聞いていたな? 俺達シャドウミラーは宇宙要塞ドルムにいる。どうしても知りたいのなら、奴等と一緒に宇宙へ上がるんだな」

 それだけ言い捨て、まだ何かを言っているラウル達を置き去りにしてその場から立ち去る。
 これでラウル達エクサランスチームはハガネやヒリュウ改と行動を共にする事になるだろう。そして、インスペクターやアインストを相手にする時の重要な戦力の一端となる筈だ。 
 

 
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:30
PP:140
格闘:226
射撃:244
技量:236
防御:233
回避:261
命中:283
SP:382
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:A
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP20
   覚醒 消費SP32
   ???

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.8
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???

撃墜数:151 
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