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elysion~第4の地平線の楽園と罪~

作者:猫の楽園
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Ark 箱舟と禁断の恋愛事情

真っ暗闇の中、ひっそりと行われる儚い夢儀式
今宵の犠牲者は、どこの家のものかも知らぬ
お兄様(ソロル)と妹(フラーテル)
ここは通称、"箱庭"と呼ばれる場所
うす暗いこの場所で、私たちは最期(おわり)を待つ
いつ頃だったかはもう忘れたが、私たちは禁断の関係になった。
禁断に触れることを"罪"とは知らず、ただお互いの"海馬(きかん)"を求め合った
それからだった。禁断は彼を無能な創造神(かみ)に変えたのだった
"それ"は私たちを引き裂いたのだった
懐かしい思い出までをも裏切った冷たい言葉の雨
もう幸せには戻れないと悟った
私たちはあんなに愛し合っていたのに
何で運命はこんなにも"残酷"を与えるの?
私は・・ナイフを握り
愛憎に陥った
信じていたのは何?
逃げ込んできた"ここ"はどこ?
新しい世界で行きたいと思い、自己暗示をかけた私。
澄み渡る"覚醒"は"進行"という名の"凶器"
嗚呼、ここで私は終わるのね
歪な"愛"を知ったまま
あの日吐いた"嘘"を持ちながら・・・
律すればするほど堕ちていく赦されぬ"想い"
焼かれる傷はとても甘く
自らを"破滅"へ追いやった
ねぇ、お兄様。
これで"同一"だよ
ずっと一緒だよ。
あれ?"何か"が違う
何が違うの?何が?
一人は嫌だ。これじゃ嫌
嗚呼でももう
"手遅れ"
それと全く同じ瞬間、"箱庭"に飾られた一輪の花
凛と花弁を散らしていったかと思うと
暗闇の中へ消えてった。

 
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