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ソードアート・オンライン~ニ人目の双剣使い~

作者:蕾姫
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素材集めと二人の少女

七十四層での死闘のあと迷宮区を抜けるとき、運悪く<<ゴブリンロード>>と鉢合わせしてしまった。こいつの持っている武器は毎回違うので対処の方法も変わってくるのだが、今回の<<ゴブリンロード>>が持っているのはダガー。一発の威力はそう大したことはないが連続で素早く連撃に適した武器だ。俺はここでミスをおかした。ボス戦のあとで頭がうまく働いていなかったため相手の武器の情報を一つ見逃していたのだ。ダガーの背にギザギザがついていてそのダガーは<<ブレイク・ダガー>>と呼ばれていることに

先制攻撃は俺、六連撃<<クレセント・スラッシュ>>を放った。が三発目、左上からの切り下げを<<ゴブリンロード>>はダガーの背で受け止め、そのままひねった。すると甲高い金属音をたて俺の剣が砕けちった

「なっ!?」
驚きつつも下がり、メニューを呼び出し新たな剣を装備。そして、<<ヴォーパル・ストライク>>を放ち<<ゴブリンロード>>を葬った

「ちっ……」
<<ブレイク・ダガー>>の特殊能力を忘れていた自分に舌打ちをした。<<ブレイク・ダガー>>は一定値まで耐久値が下がった武器を一割の確率で破壊する能力がある。先程のボス戦で耐久値が減っていたようだ

「はぁ……転移クリスタルをケチったのがまずかったか……」
今さら後悔しても遅い。新しい武器を調達しなくては

「アスナが言ってた武器屋に行くか……」
そういってリンは転移をした









アスナから以前聞いていた四十八層主住区<<リンダース>>にある鍛冶屋、<<リズベット武具店>>。その扉をくぐると「いらっしゃいませ!」という元気な声が聞こえた。本当に武器屋か?と思えるほど童顔。ピンクの髪にダークブルーの大きめな瞳、小作りな鼻と口……もう一度思う。本当に武器屋か?

「あの……」

「ん?」

「キリトですか?」

「そんなに似てますか?キリトの奴と」

「何となく……顔が見えなかったので……ごめんなさいっ」

「いや……いいよ。よく間違われるんだ」
黒い装備に盾無しの片手剣……よく<<黒の剣士>>キリトと間違えて決闘を挑まれるんだが……

「えっと、武器をお探しですか?」

「あっ、はい。片手剣を」

「片手剣はこちらの棚ですね」

既成武器の見本が陳列されているケースを示された

「オーダーメイドをお願いしたいんだけど」

「オーダーメイドになりますと多少お高くなってしまうんですけど……」

「予算とかは気にしなくていいから今作れる最高の剣を作って欲しいんだ」
仮にも攻略組だからな

「……ぷっ……あははは」
とリズベットはいきなり笑い出した

「え、えっと?」

「ごめんなさい。あまりにもセリフがキリトと全く同じで」

「キリトとって……それより武器をお願いしますリズベットさん」

「あたしはリズでいいよ」

「わかりましたリズさん」

「……固いなあ」

「癖なんですよ。慣れてくれば軽くなるんで」

苦笑混じりに言う

「わかりました。あたしは軽くいきますんで。友達の友達は友達ってね」

「これからもよろしくお願いします、リズさん」









「で、どんなのがいいの?」

「スピードタイプの片手剣です」

「ふーん……あんたぐらいのレベルのはないわ……素材取りしないと」

「えっと、言われれば取りにいきますよ?」
俺の剣だ。妥協はしたくない

「……よし、じゃあ行きましょうか」

「へ?リズさん。どこへ?」
予想外の答えに唖然とする俺。一緒に行くって言ってるみたいだけど……

「素材取りよ。素材取り。一緒に行くわよ」……やっぱり









五十ニ層、ここは、洞窟が多い階層。トラップが多少多いが、サブダンジョンが多く中層プレイヤーに人気の場所である

「リズさん、レベルはどれくらいですか?」

「五十五ってところかな」

「……大丈夫なんですか?」
階の数字が適正レベルであるが、デスゲームと化したアインクラッドでは、安全マージンは階の数字+10が常識である。つまりこの場合の適正レベルは六十二。五十五では足りないのだ

「リンが守ってくれるんでしょ」
ウインクをしながら言った……悪女か

「今、失礼なこと考えたでしょ」

「イイエ、ソンナコトハゴザイマセン」

「片言になってるよ……」俺は笑って誤魔化す









五十二層のゲートを通った俺たちは、とりあえず金属素材採集のクエストフラグを立てに行った

「ここに来るのも久しぶりだな……」

「来たことあるんだ」

「一応攻略組だからね」

「へー。キリトとアスナは元気ですか?」

「元気だよ。二人ともうぶだから……ふふっ」
おっとにやけが止まらない

「むっ……」
リズが少しむっとした顔をしている

「もしかして、リズもキリトのことが好きなのか?」

「うん……」
顔を真っ赤にしてうつむいたよ。素直に認めちゃったし

「アスナとキリトはもうすぐゴールインすると思うけど頑張りなよ」

「当たり前。略奪愛なんてのもそそるし」

……完璧悪女だ。ふふふとか笑ってるし

「ごほん。日が暮れる前に行こうか。フラグ立てに」









「んで、何でここにいるんだ。シリカ?」
俺の前には肩に小さな(ピナ)をのせたダガー使いのシリカがいる

「それはこっちのセリフですよ、リンさん」

「俺は金属素材目当てだ。剣が折れたんでな」

「それは大変でしたね……隣にいるのは誰ですか?もしかして……コレですか?」
小指を立てるシリカ

「違って。シリカのライバルだよ」

「ちょ、ちょっとリン!」
何も聞こえませんっと

「ふーん……まあ、よろしくね。私はダガー使いでビーストテイマーのシリカ。でこの子はピナ」
きゅーとピナが鳴く

「えっと、鍛冶屋でメイス使いのリズベットです。はじめまして」

「じゃあ、シリカ俺たちは行くから」
その場を去ろうとするとシリカに腕を掴まれた

「私も行きます」

「……わかった」
両手に花ではない。キリトに惚れている女子二人を引き連れ俺は迷宮区に向けて歩みを進めた 
 

 
後書き
キャラが変わってませんでしたかね?

技名、モンスター名など募集中です。あとリンの新しい剣の名前とかも

リン「よろしくな」

リズ「武器の名前は勝手に決めるなんてできないんだけど……」

蕾姫「この小説の神たる私に不可能はないっ((キリッ」

リン「……」

リズ「……」

蕾姫「なんだその痛い子を見るような目は……見るなぁ、そんな目で俺を見るなぁ!」

リン「古い……そのネタわかる人あまりいないと思うが?」

蕾姫「大丈夫だ。問題ない」

リン「馬鹿はほっといてこんな駄文を読んでくれてありがとうございます」

蕾姫「これからも<<ソードアート・オンライン〜二人目の双剣使い〜>>をよろしくお願いします」
 
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