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ハイスクールD×D 蒼き凶鳥

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原作前
第一章 大戦期
  第三話

俺の能力がばれて半年あまり、ガンダムでの戦闘を経験したことによって一年戦争の機体が使えるようになった俺は、その機体のバリエーションの多さから各地を転戦することになった。
いつの間にかついた異名は[冥界の白い悪魔][赤い彗星][一つ目の化け物]など、いやガンダムとかシャア専用とか使いまくっているからなんだけど。
そんななか俺たちいつもの五人に共同任務が言い渡された。
どうやら現首都ルシファードから十数キロ離れた辺境地に堕天使の前線基地が構築されているらしい。
とはいってもこちらも前線から大規模部隊を送るほどの余裕もないので、若手エースである俺たちを少数精鋭部隊として基地に対し奇襲をしかける作戦になった。


奇襲をするにあたり警備の手薄な密林を行軍している。
「しかし、それが鏡夜の能力か……便利だな」
「たしかにこの能力は便利だよアジュカ。目立つけど」
「でも、どうしていってくれなかったんだい?」
「父上に止められていたんだよ。誰にもはなすなってな」
「Zzz」
「ちょっと!?ファルビウムが寝てる気がするんだけど!? セラ、起こして!起こして!!」
「ああっ、ファルビー寝ちゃダメーー」
「Zzz、ね……眠い」
「「「「寝るなーーーーーーーー!!!!」」」」


「ここか」
密林を抜けた俺たちは基地の目の前にある崖に到着した。
「よし、ここから俺が陸戦型ガンダムの180mmキャノンで砲撃するから、その混乱に乗じて突入を開始してくれ。砲撃弾数は五発、それぞれ一発ずつ基地中央と四隅に放つから着弾地点に注意してくれ」
「「「「了解」」」」
「砲撃完了後、俺も基地に突入を開始する。増援を呼ばれる前に、できれば三十分以内にケリをつけるぞ。じゃあ、任務開始だ」


俺は陸戦型ガンダムの08と描かれた盾を地面に突き刺し、180mmキャノンを構える。
最初の狙いは基地中央、着弾から三十分以内に制圧しないと、増援の可能性がある。
ターゲットカーソルが中央に来た瞬間、引き金を引いた。
ドゥッ!!!!
砲身から放たれた鋼鉄の弾丸は基地中央に着弾、激しい爆発と衝撃が起こる。
ドゥッ!ドゥッ!!ドゥッ!!!ドゥッ!!!!
そのまま続けざまに砲撃をおこない、基地が混乱に陥る。
その隙に四人が突入、基地各地で爆発が起こる。
俺も陸ガンからブルーディスティニー1号機に換装、EXAMシステムを起動させ崖を飛び下り突入を開始する。


「あ、なんだアイツは!? は、はやすぎっグワァァァァーーーー!!!!」
基地守備の堕天使の一人を始末すると残りの堕天使たちは既に臨戦態勢になっていた。
「なぁ、あいつもしかして[白い悪魔]じゃあ?」
「バカ!! そんなわけあるか、見ろヤツは青いぞ」
「知らないのか? ヤツはさまざまな姿形に変わるらしいぞ」
「なに!? ……おい待て、ヤツがいないぞ!!」
「どこにいきやがった? まさか逃げたとか「後ろだっ!!」…えっ!?」
グワシャっという音とともに堕天使が消滅する。
「ば、化けものだ…… あいつは本物の化けものだ!?」
メインセンサーを赤く光らせた青い影は、恐慌状態に陥った堕天使たちに襲い掛かる。


作戦開始から二十分ほどで基地の制圧が完了した。
「これで任務完了、か」
「ああ、これでルシファードに対する脅威は無くなったとみていいだろう。殲滅戦はあまり気持ちのいものじゃないがな」
「とにかく、報告に戻らないとね」
「そうだな、ゼクス」


任務は成功したが、この作戦は俺たちの心に戦争に対する疑問のようなものを残す結果になった。
 
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