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舵天照ワールド

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第二章


第二章

                   天帝の午後
 朱春の天帝は絶対者と言ってもいい。しかしその統治は科挙によって選出された官僚や諸侯によって治められ必然的に仕事はない。それで若き天帝である春華王は今日もけだるい午後の日々を送っているのだった。
 天帝の部屋から窓を見てもだ。空があるばかりだ。空は彼からしてみれば無意味なまでに青く奇麗であす、その空を見ながら彼は退屈なあまりこんなことを言った。
「外に出てみたいなあ」
「それは駄目です」
 すぐに傍に控える者達が止めてきた。
「またお忍びで他の国に行かれるおつもりですか」
「駄目かなあ、それは」
「駄目です。絶対に」
 こう言われてはどうしようもなかった。彼にしても諦めるしかなかった。しかしふとこんなことも思うのだった。
「奥さんがいれば少しは暇じゃなくなるかな」
 こう思ったのである。そしてそれを言葉にも出してみせた。するとそれはそれで周りの者からすぐに言われてしまうのだった。
「お妃様ですか。ではすぐに選ばれて下さい」
「いや、小説みたいな恋とかは」
 せめてもとこう言ってみた。しかしこれはあえなく潰されてしまった。
「駄目です」
「ああ、やっぱりそれも駄目なんだ」
 とにかく何もすることがないのに自由のない天帝の暮らしである。それにすっかり困ってしまっている彼だった。そんな彼のけだるいある日の午後の一幕であった。いつものことでもある。
 
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