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対決!!天本博士対クラウン

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第四百五十九話


                  第四百五十九話  信じない二人
 華奈子と美奈子はライゾウとタロからだ。今日子先生のデートの話を聞いてだ。
 そのうえでだ。こう言ったのだった。
「それ何かの間違いじゃないの?」
「そうよね。ちょっとね」
 二人共だ。同時にライゾウとタロに話した。
「今日子先生がデートって」
「しかも女の人よね
「ああ、そうなんだよ」
「女の人とデートって言ってるから」
「女の人ならね」
「そうね」
 華奈子も美奈子もだ。女の人とのデートと聞くとだ。顔を見合わせてこう話した。
「デートにならないと思うけれど」
「普通に遊びに行くことじゃないかしら」
 これが二人が思ったことだった。
「そうよね。女の人同士って」
「デートにはならないわよね」
「それでデートっていうのは冗談で言ってるだけでしょ」
「まだ相手が男の人の方が納得できるわ」
 二人が二匹の話を信じない理由はここにあった。二人はまだ同性同士でデートがあるとは考えられなかった。あくまで男女の間でやるものだと思っているのだ。
 それで二匹の話を否定して言うのだった。
「何かの聞き間違いでしょ」
「服を選んでるのは信じられるけれど」
「まあ。今日子先生も奇麗だけれどね」
「今田先生と一緒で」
 この辺り従姉妹同士だけはあった。二人共美人なのだ。
 その顔立ちやスタイルからはだった。華奈子も美奈子も言えた。
「そのうち素敵な男の人と結婚するんじゃないの?」
「それなら信じられるわ」
「けれど。何で女の人が女の人とデートするのよ」
「それなら私達もデートできるわよ」
 双子の姉妹だがそれでもだというのだ。
「そうなると思うけれど」
「だからそれは幾ら何でもね」 
 ないとだ。二人は確信していた。それはどうしてもだった。
「ないから」
「どう考えても」
「だからさ。本当だって」
「僕達が同時に聴き間違えるってのもないじゃない」
 二匹もこう力説する。
「おいら達の話がどうしても信じられないんならその目で見るとか」
「そうして確めたらどうかな」
「そうは言っても先生達のお楽しみの時間邪魔するのもね
「それもどうかって思うから」
「別にいいんじゃないの?そういうのって」
「私達は特にね」
 こう言って二人の話には興味を示さないのだった。
 だが、だ。二人はそうでもだ。彼等は違っていたのだった。誰かが興味を抱かなくとも別の誰かは違う。世の中とは実に面白くできているものである。


第四百五十九話   完


                 2012・1・25 
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