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対決!!天本博士対クラウン

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第四百四十八話


                   第四百四十八話  二度目はある
 宿題をチェックしてからだ。華奈子は。
 あらためてだ。春奈に対して言ったのである。
「後は間違えた場所をなのね」
「そう。もう一度やってみるの」
「間違えた場所をもう一度やって」
「答えは一旦忘れてね」
 そうしてからだというのだ。記憶を一旦白紙にしてからだというのだ。
「それからまた問題をやってみるのよ」
「それを繰り返していったらいいのね」
「そうすれば成績もかなりあがるわよ」
「ううん、あたし今までは」
 華奈子は腕を組みだ。そのうえで春奈に話した。
「あれだったわ。宿題は一回解いたらね」
「それで終わりだったのね」
「そう、それでおしまいだったの」
 チェックしたり二回したりはしなかったというのだ。
 そしてだ。さらにだった。華奈子はこんなことも話した。
「それにね。予習はしなかったし」
「復習だけ?」
「最近それやるようになったのよ」
 それまでは全く勉強しなかったというのだ。そしてその結果だ。華奈子の成績はというと。
「そのせいよね、やっぱり」
「華奈子ちゃんの成績のことよね」
「そう、それが悪かったのは」
「お勉強はすればよくなるものだから」
「魔法と一緒なのね。やればやるだけって」
「そう。これまで華奈子ちゃん七十点とかじゃなかったわよね」
「もっともっと悪かったわよ」
 あえて言うまでもない位に悪かったのである。
「それが変わったのよね」
「じゃあここで同じ問題を何度もしたり予習するとね」
「もっとよくなるのね」
「そう。そうしてみたら?」
 これが春奈の提案だった。
「成績もっとよくしたいんならね」
「ううん。八十位でいいかな」
 今の七十点と比べてだというのだ。
「それ位の成績でいいから」
「じゃあもうちょっとだけ?」
「もうちょっとだけ勉強してね」
 それでだというのだ。
「八十点になりたいから」
「じゃあ。予習か何度もやるかどっちかをして?」
「八十点にしようかな、平均点」
「わかったわ。じゃあ頑張ってね」
「うん、あたしお勉強も頑張ってみるわ」
 こう笑顔で話す華奈子だった。
 そしてだ。春奈も微笑んで彼女に応える。
 華奈子は勉強の方も頑張りだしていた。そちらはマイペースだがそれでもだ。彼女なりに少しずつだ。成長もしていっているのである。


第四百四十八話   完


                  2011・12・13 
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