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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜

作者:カエサル
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BFO編ーダブルファイター編ー
  35.開戦!

 
前書き
第35話投稿!!!

ついに大会開始!! 

 


「おーい、集也くん」

誰かの声がし、日差しが注ぎ込む。

「ん......あと、五分.......」

日差しを遮るために布団を頭までかぶり再び眠りにつこうとする。

「早くお・き・ろ!」

布団を剥ぎ取られベットの上で丸くなる。

「寒........」

「ほらほら、早く起きた。朝稽古の時間だよ」

「もう少し、寝かせてくれよ......スグ。昨日、ゲームで疲れたんだよ」

ベットから起き上がり、目をこすりながら俺を起こしにきた剣道着姿のスグを見る。

「てか、なんでスグが俺の部屋にいるんだ?」

「その質問、朝起こしにくるたびに言ってるよね。......集也くんが鍵渡してくれたんでしょ」

呆れた顔でスグがため息をもらす。

「そうだったっけ......?」

「そうだよ。ほら、早く着替えてちゃって」

重い体を動かし、寝巻きのスウェットから剣道着に着替えて桐ヶ谷家の道場へと向かった。

いつものように剣道の練習をする。

「なあ、スグ。ちょっと試したいことがあるんだけどいいか?」

「うん。いいけど何するの?」

道場の隅に置かれている竹刀の中から短めの竹刀を2本手に取り、腕に巻きつける。

「集也くん......それって.......」

「ああ、手刀のつもりだけど........」

スグが笑いを堪えているのがすぐにわかる。

「まぁ、とりあえずこれで試合させてくれ」

「う、うん」

(まだ笑いを堪えてるのか)

面をかぶりスグと向かい合う。

沈黙の中、鳥のさえずり響く。
するとほぼ同時に俺とスグは床を力強く踏み込んだ。

左の手刀がスグの振り下ろされる竹刀を捉え、右の手刀で胴に斬り込む。スグは胴にあたる前に後ろに下がり回避。さすがの反射速度だ。

(それなら.......)

右の手刀を前に出し、左の手刀の刀身を下げ、やや後ろに引く。
そしてその体勢のまますり足で徐々に近づく。

一歩、また一歩とスグへと近づく。すると一瞬のうちにスグが竹刀を振り上げ面の体勢に入る。
それに合わせるように右の手刀を使い、胴に踏み込むが.....スグはそれを読んでいたように後ろに下がり回避。そして前に重心が完全に前に乗った俺の首もと目掛けてスグが突きを放つ。

「........それを待ってた」

飛んでくる竹刀に左の手刀を体を捻らせ一気に上に振り上げる。
その勢いでスグの竹刀を上空へ弾き飛ばす。

二手刀流二連撃技《十字架》




「どうして急に手刀を?ALOでも使ってないのに」

稽古を終え、いつものように外で顔の汗を水で流す。

「ああ........まあ、ちょっとな......」

「集也くん、まさか..........まぁいっか」

スグは何か言おうとしたがそれをやめる。

「今日もあのゲームに潜るの?」

「ああ、あいつを倒さなきゃ行けないからな」

心配そうな顔でスグは俺の顔を覗き込む。

「大丈夫だ。.......俺がゲームで負けるわけないだろ」

スグの頭を撫でながらバレバレの作り笑いで頬笑む。わかっていたるだろう......スグも。
でも、スグは........

「頑張ってね」

笑顔で俺を見送ってくれた。




目を開けるとそこには、あの世界が広がっていた。

「ヤッホー、シュウ!昨日ぶり!」

「おう。テンション高いな」

ログインとともに目の前に現れたテンションの高い少女、レイナ。

「それじゃあ、行こっか!」

「おう!」

俺とレイナは今日の戦う舞台......《コロッセオ》へと足を踏み入れた。




時刻は九時五十分
あと十分で大会がスタートされる。

俺たちのブロックは四ブロックある中の第三ブロック。そして俺たちは第三ブロックの第一試合。

優勝するためには、まず第三ブロックを三回勝ち上がり、代表となり、そしてブロック代表同士の戦いを二回勝ち上がれば、優勝となる。




そしてついに時間となる。

「よし!それじゃあ行くか!」

「うん!気合いれていこう!」

会場に出る前に俺は、レイナに拳を突き出す。それに答えるようにレイナが俺の拳に拳をあてる。

会場はかなりに広さだ。
それでいて観客席を埋め尽くすほどのプレーヤーたち。そして、向こうの方に現れる二人のゴッツイ体のプレーヤー。

そしてアナウンスが響き渡る。

『これより第三ブロック、第一試合。初出場コンビ、シュウ、レイナ!!VS!!前大会準優勝者、コング、ブー!!』

観客たちが歓声ををあげる。

『それでは、試合を開始します!!』

する目の前に"30"という文字が浮かび上がり、徐々にその数字が減っていく。0になれば試合が開始される。

そして刻一刻とその時は近づいていく。時間が減るとともに観客の歓声は静まっていき、ついにカウントが"3"を示す。

2!

1!

0!

『試合開始!!』

アナウンスが響き、同時に地面を蹴る四人の足音が響く。

「レイナ、そっちのデカブツは頼む!」

「任せて!!」

レイナと俺は一瞬で二手に別れ、それぞれ一対一で戦い合う。

「悪いが勝たせてもらうぞ、小僧」

俺の前に立ちはだかるデカブツ......多分、こっちがコングだろう。

「これで終わりだ!!」

いきなり終わり宣言をしたデカブツは、両腕に赤い光を纏う。バトルスキルの発動の合図だ。赤い光を纏った両腕が猛攻の如く襲いかかる。

その攻撃は、SAOの《黒の剣士》の猛攻に比べれば遅く感じる。相手の猛攻を全て避けきる。

「あ、ありえん.....俺の《ラッシュ》を避け切るなんて.....ありえん!!」

「これがお前の全力か.........ぬるいな」

「何だと!!」

コングが怒りの声をあげる。

「それなら、次は俺の......ソードスキルをかわしてみろ!」

両手の指を真っ直ぐに伸ばし、両腕で手刀の構えを行う。黄金の光が両腕を包み込む。これがこの世界での《手刀術》発動の合図となる。

『これは!!』

アナウンス......というか実況者が驚く。

『これはまさか!!フォトンハンド、ライトアーム!!』

観客たちもざわめく。だが、一番驚いていたのは俺の目の前に立つコングだ。

「き、貴様.......その防具は!?」

「この世界じゃ使い勝手が悪いんだろ。この武器は.......!」

地面を蹴飛ばし、一気にコングとの距離を詰める。そして手刀でコングに向かい斬り込む。
相手も何かしらの防御のバトルスキルに入るが俺には関係ない。両腕をクロスさせ、一気になぎ払う。

それでコングの防御スキルは解除された。そして、なぎ払った腕のまま体をその場で回転させる。

二手刀流旋回技《双嵐転》
二つの手刀が連続でコングの体を襲う。防御体制に入れないコングのHPは、一瞬のうちにレッドゾーンに突入。

『試合終了ぅぅ!!勝者は、シュウ、レイナ!!』

この大会のルールでレッドゾーンにHPが突入すると敗北になるという設定になっている。どうやらレイナも倒したようだ。観客の歓声が鳴り止まない。

『何ということだ!!優勝候補のペアを新生ペアが倒してしまった!!しかも!一人は可憐なる少女!そして驚くべきは、フォトンハンドとライトアームを使用して勝った、シュウ選手だ!!』

俺とレイナは、歓声が鳴り止まぬ中、会場を後にする。

「まずは、一勝!」

「やったね、シュウ!」

拳をぶつけ合う。




俺たちは続けて二回戦も勝ち上がり、俺たちはブロック優勝のかかった三回戦をむかえた。

「よしっ!いくぞ、レイナ!」

「うん!絶対に勝つよ、シュウ!」

再び拳をぶつけ合い、試合会場へと足を運ぶ。 
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