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スーパー戦隊総決戦

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第二十一話 今更出て来た男その八

「まさか最後の最後で」
「最後の戦士が出て来るなんて」
「だから聞いていないぞ」
 ゴセイナイトだけ浮いてしまっていた。
「何故だ、では私は何の為に来たのだ」
「顔見せ?」
「それではないのか?」
 エレハンとリーが言う。
「最後だからね」
「折角というわけでだ」
「今更って気もするけれど」
「しかし出ないより出る方がいい」
 ジャッキーとゴリーも話す。
「だからさ、気にしなくていいんじゃないかな」
「気にしてもよくないことだ」
「そうだよね、だからさ」
「どう?」
 ミシェルとピョンはゴセイナイトに声をかける。
「君も我々と一緒に」
「楽しくやる?」
「いや、私はだ」 
 だがゴセイナイトの言葉は硬い。
「地球を護る為に戦う戦士だ。だから」
「何か新しく入る人って最初絶対にこうだよね」
「そうだよな」
 戦隊側も敵側もこう話す。
「それで気付いたら打ち解けていて」
「仲良くやっていくから」
「私は違う」
 だがゴセイナイトはこのことを必死に否定する。
「私はだ。あくまで地球の為にだ」
「この人酷いんだよ」
「そうなのよ」
 アラタとエリが皆に話す。
「俺達が折角仲良くしようとしたら」
「攻撃してくるし」
「それで吹き飛ばされた」
「物凄い勢いだったのよ」
 アグリとモネはその時のことを説明する。
「こうして今ここにいてもだ」
「何するかわからないところがあるし」
「しかし今はだ」
 最後にハイドが言う。
「仲良くやりたいものだ」
「ふん、いいだろう」
 ゴセイナイトは憮然とだが頷きはした。
「今日だけはな」
「そうだよ、仲良くやろう」
「一緒にね」
 ゴセイジャーの面々が彼を囲んで明るく声をかける。
「御馳走もジュースもあるし」
「お酒もね」
「酒もあるのか」
 ゴセイナイトは酒に反応した。
「そうなのか」
「うむ、ジャシンカに新しい有能な人材が多く入った祝いだ」
「それでなのよ」
 ここでメギドとキメラがゴセイナイトに話す。
「それでだ」
「どんどん飲んで食べていいのよ」
「ジャシンカか。話は聞いていたが」
 ゴセイナイトはその二人も見るのであった。
「こうしてここにいるのか」
「そうだ、状況は変わった」
「今は戦うことはないわ」
「わかった」
 ゴセイナイトは二人の言葉を聞いて頷いた。そうしてだ。
 空いている席に座ってだ。そのうえでまた言うのであった。
「では楽しくやらせてもらおう」
「ほら、ビールな」
「ワインかラオチューの方がいい?」
 ヤバイバとツエツエがそれぞれ左右から酒を出しながら問う。
「何でもあるからな」
「好きなの飲んでいいわよ」
「うむ、わかった」
 二人の言葉にも頷く。
「ではワインをな」
「ああ、そっちか」
「わかったわ。じゃあこれ」
 ボトル一本でグラスも出された。
 
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