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ハイスクールD×D 万死ヲ刻ム者

作者:黒神
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第三十話 恐怖


闇慈達は人が居なくなったグランドに移動した。闇慈はゼノヴィアとイリナから少し距離を置いたところで二人と向き合った。ここで祐斗が闇慈に話しかけた。

「闇慈君。僕もやるよ・・・」

祐斗も闇慈同様にキレていたが闇慈はこれを断った。

「いや。ここは僕一人にやらせてくれないかな?祐斗」

「どうして?相手は二人だよ?ならこっちも・・・」

「単刀直入に言うよ。今の祐斗じゃ絶対に返り討ちにされる」

祐斗は自分の力を否定されたかのような闇慈の言い様に少し顔をしかめた。

「・・・どうしてそう言い切れるの?」

「確かに祐斗は強いよ。でも今の状態じゃ本来の強さはでない」

「なら。その理由を教えてくれないかな?」

「それは自分で見つけないと祐斗のためにならない。だからここは僕がやる」

祐斗は諦めたのかリアスたち。観客の方に戻っていった。

「今度こそ、侮辱した罪を償ってもらうわ!!」

「二対一だからと言って卑怯とは言わせないぞ!!」

ゼノヴィアが自分の聖剣を地面に突き立てると轟音が轟き地面が抉れた。因みグランドの周りには結界が張られており、音やその風景が外に漏れることは無い

「クレーターが・・・出来た!?」

イッセーはあまりの破壊力に驚きの声を上げていた。

「我が聖剣は破壊の権化。本気を出せば砕けぬ物はない!!」

「真のエクスカリバーでなくともこの破壊力。七本全部を消滅させるのは修羅の道か・・・」

祐斗は苦虫を噛み締めるような表情を浮べていた。闇慈は飛んできた土を体から払い退けると・・・

「戦いは何時。どう変わるのか分からないからな。望むところだ。あとそれと・・・」

闇慈は『真紅の魔眼』と『魔力の解放』で二人を威圧し始めた。

「やるからには死ぬ気でかかってこい。でないと・・・死ぬぞ」

(この威圧感・・・今まで断罪してきた悪魔達より遥かに上か?)

「丁度良い。二人は『死』に対する恐怖を感じたことがないらしいな・・・?」

「何でそんなことが言い切れるのよ!?」

イリナは闇慈に尋ねた。

「簡単に命を投げ出すような奴は『死』の恐怖を感じたことがない奴らだ。だから・・・」

そう言うと闇慈の体に黒い煙が纏い、それが晴れるとセイクリッド・ギアを発動させ、デスサイズ・ヘルを右肩に担いでいた。

「「っ!?」」

闇慈の初めて見る姿に二人は少し動揺したようだ。

「俺が貴様らに・・・『死』を見せてやる!!」

「その姿・・・貴様!!死神か!!」

「えっ!?あの魂の管理者の!?」

「イリナ!!一気に仕掛けるぞ!!」

「えっ。ええ!!」

二人はそれぞれの聖剣を持ち、闇慈に斬りかかった。闇慈は『魔眼』で斬撃を見切ったが、どうもイリナの自由自在に形や長さを変える聖剣には手を焼いていた。

「くっ。(あのイリナって娘の聖剣は厄介だな。まずはあの娘からやるか)」

闇慈は一旦距離を取り、足に魔力を溜め始めた。そして魔力が溜まるとその場から消えるようにイリナの背後を取った。

「何っ!?」

「は、速・・・」

「まずは・・・一人」

闇慈は魔力でできた球体をイリナの背中に押し付け、そしてそれを破裂させ、その反動でイリナを吹き飛ばした。

「きゃっ!?」

イリナは軽く吹き飛ぶと地面に倒れ付した。威力を軽減しているとは言え、生身の人間であるイリナは衝撃波で立てなかった。

「残りは・・・お前だけだ。ゼノヴィア」

「その力は危険すぎる!!我が最高の力を持って貴様を断罪する!!」

聖剣の力を全て注ぎ込んだ斬撃が闇慈に襲い掛かろうとしていた。しかし闇慈は避け様とせずにそのままその斬撃を受けた。その拍子に周りには巨大な砂塵が巻き起こった。

「・・・っ!!闇慈――!!」

一瞬のことだったのか観客達は呆然のしていたが一誠の言葉で我に返った。そして砂塵が晴れるとそこには肩で息をしているゼノヴィアと闇慈がセイクリッド・ギアを発動させた時に身に纏っているマントだけだった。

「闇慈!?返事をしなさい!!闇慈!!」

「・・・そんな。闇慈先輩」

リアスと小猫は悲痛の声を上げていた。

「これで最後だ・・・死神よ。安らかに眠れ・・・アーメン」

ゼノヴィアが祈りを捧げるように手を組んだが・・・これで終わりではなかった。祈りを終えた瞬間。ゼノヴィアの体が突然、吹き飛んだ。

「くっ!?」

ゼノヴィアは体勢を立て直すと彼女の背後からとてつもない殺気を感じ、背中を震わせた。
そして彼女の背後が歪むとマントを脱ぎ捨てた闇慈がゼノヴィアの首元にデスサイズ・ヘルの刃を突き付けていた。そして彼女が動揺している隙に水面蹴りでこかすと、仰向けとなったゼノヴィアに向かってデスサイズ・ヘルを振り上げた。

(っ!!殺される!!)

彼女が『死』に怯えたのか。または覚悟したのか目を閉じた。そしてデスサイズ・ヘルが振り下ろさせた。しかし刃はゼノヴィアを捉えてはおらずに彼女の顔の隣に突き刺さっていた。

「今回は・・・俺の勝ちだ」

闇慈はデスサイズ・ヘルを引き抜くとそのまま制服の姿に戻った。ゼノヴィアは納得がいかないのか闇慈に問いかけた。

「・・・何故殺さない?」

「・・・初めから僕の目的は貴女方を殺すことではなく。『死』と言うのがどう言う物なのか分かって欲しかったんです」

「『死』・・・ですって?」

衝撃が取れたのかイリナがゼノヴィアを心配するように駆け寄った。

「そう。簡単に死んでも良いなんていうのは単なるバカです。そして如何に生きようとするその心が『強さ』だと思いますから」

「生きようとする『心』か・・・」

ゼノヴィアが小さく呟いた。それを見た闇慈は軽く微笑み・・・

「もし僕の言葉に耳を傾けてくれたのなら、あとは貴女方で考えてみてください」

こうして戦いは闇慈の勝利で終わることとなった。
 
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