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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第十八話 スサノオの罠その三

「仕掛けるとすればあの者達自体にじゃ」
「仕掛けてくるんだね」
「さて、それで何をしてくるかじゃ」
 またこう言う幸村だった。
「わらわ達の世界では十兵衛に関わるものじゃった」
「そうよね。それで十兵衛を戻して」
「そうしたものじゃった。そしてじゃ」
 幸村は雄二達を見た。雄二もそれに応えて言う。
「で、俺達のところはな」
「試験召喚システムを見てじゃったな」
「俺達がそのシステムを使ってどう成長するのか試してきた」
「奴はそれぞれの世界と戦士達を見て仕掛けてくる」
 それならばだというのだ。
「さすればこの世界では竜、そして人じゃな」
「そこを狙ってくるというんだね」
「うむ、そう考えるのが妥当であろう」
 幸村はまた宗朗に話した。
「もっともわらわ達の世界ではこうしたこともできた」
「こうしたことって?」
「宗朗じゃ」
 彼を見ての言葉だった。今は。
「御主のその女好きを使うやり方もあったのう」
「えっ、僕はそんな」
「御主は自覚しておらずとも御主はあれなのじゃ」
 何故かここでだ。幸村は顔を赤くさせて宗朗を見上げて抗議めいて言う。
「何というか。目を離せぬのじゃ」
「それじゃあ僕が子供みたいだけれど」
「子供ではない。おのこじゃ」
 本音を言ってしまう幸村だった。
「そのじゃ。見事なじゃ」
「けれど何か色々言われるけれど」
「へたれとかそういうものか」
「うん、氏ねとかそういう言葉も含めて」
「あちらの御主も分身もそうじゃがどうも御主はおなごを魅了する」
 どうしてもそちらの世界から離れられない宗朗だった。
「もっともそれはじゃ」
「それはって?」
「あちらの世界の島田も吉井もそうじゃし」
 ここでまただ。幸村は雄二を見た。だが今度はちらりとだ。
 そしてそのうえでだ。こう言うのだった。
「この者も実はそっちの世界に縁があるしのう」
「ああ、ましろ色だな」
 雄二もつい言ってしまった。
「あっちの世界はな。俺は」
「ましろ色」
 しかしだ。それを聞いてだ。翔子はだ。
 全身に剣呑なオーラを漂わせてだ。こう雄二に問うたのだった。
「あの世界は確か」
「待て、だから俺はだな」
「雄二、浮気は許さない」
「だから俺は誰も相手にできてないんだよ!」
「そうなの」
「それができるのは主役だけだ。俺は主役じゃなかったからな」
 そうした世界の法則から話す雄二だった。
「そうだよ。だから俺は潔白だ」
「ならいい」
「大体あっちの世界にいるのはだ」
「雄二は雄二」
「中身が違う。じゃあこっちの世界の幸村とローズも同じなのか!?」
「かなり似ている」
 実際には似ているどころではなかった。
「竜司君と吉井君も」
「けれど似ているだけで済むだろ。あっちの世界の奴と俺は似ているが違うんだよ」
「ならいいけれど」
「だからせめて他の世界の俺に似ている奴については勘弁してくれ」
 雄二も必死だ。流石に自分自身とは無関係だからだ。
「御前だってそういう相手いるだろ」
「多少は」
「そういうものなんだよ。秀吉なんてそれこそ何人いるかわからないからな」
 そんな話をしながらだ。彼等もこの世界に来ていた。そしてだ。
 竜司達もだ。全員集まりだ。
 今はだ。これからのことについて話していた。
「まああれね。会議ばかりだけれどね」
「それでも仕方ないことだ」
 名護がこう英理子に返す。場所はまた竜司の家のリビングだ。
 
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