| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

下書き(Art of War Leviathan 兵法伝説リヴァイアサンラフ置き場)

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
< 前ページ 目次
 

7話雷神 ④出オチ そしてキャラかぶり

 
前書き
## ④ 小型群れモンスター(即詰み)

バンッ!!

窓が内側に揺れる。

「……っ!?」

次の瞬間。

ぴちっ

ぴちぴちぴちぴち

何かが飛び込んでくる。

「……なにあれ」

魚。

でも。

手足が生えてる。

カエルみたいな。

ぬめっとした体。

目、ぎょろぎょろ。

「……キモ」

しかも。

一匹じゃない。

ぴちぴちぴちぴちぴち

群れ。

教室中に広がる。

床、机、壁。

全部。

「うわ増えた!!」

陽菜が叫ぶ。

ヒロシが即判断。

「小型群体型か……!」

(いや分析してる場合!?)

ぴちっ

一匹が跳ぶ。

雷牙の腕に張り付く。

「お?」

次の瞬間。

ぬるっ

もう一匹。

さらに。

ぬるぬるぬる

増える。

絡む。

「……っ!?」

雷牙、力を入れる。

「うおおお!!」

ブチッ

引きちぎる。

でも――

ぴちっ

ぴちっ

ぴちっ

無限に来る。

「キリがねえ!!」

その間に。

陽菜が叫ぶ。

「変身するぞ!」

「おう!」

「任せろ!」

光。

炎。

雷。

三人、変身。

息吹も一歩前に出る。

「……やるか」

炎を纏う。

(初変身きた)

「燃やせ!!」

陽菜、炎を放つ。

ボッ!!

魚、数匹消える。

でも――

ぴちぴちぴちぴち

補充。

(増えてない!?)

アキラも光を放つ。

「うおおお!!」

弾ける。

でも。

囲まれる。

ぬるっ

腕に。

足に。

体に。

「ちょ、待っ……!」

陽菜、止まる。

「動けねえ!?」

息吹も絡まれる。

「……ちっ」

炎で焼く。

でも。

「多すぎだろ!」

アキラ、完全に捕まる。

「うわあああ!!」

雷牙、突っ込む。

「全部まとめてぶっ飛ばす!!」

(いやそれ6話でも見た)

ドンッ!!

突撃。

でも――

ぴちっ

ぬるっ

ぴちぴちぴち

全身に張り付く。

「……あ?」

一瞬で。

動き止まる。

「……っ!?」

完全拘束。

「マジかよ!!」

(全滅早くない!?)

三人も。

陽菜、息吹、アキラ。

がっつり捕まってる。

ぬるぬるぬる

責めるように絡む。

「ちょ、離せって!!」

「うわキモい!!」

「やめろ!!」

(うるさいけどどうにもならない)

私は後ずさる。

「……ちょっと待って」

「早くない?」

ヒロシ、腕を組む。

「……いきなり危機か」

冷静。

「どうしたものか」

(考えてる場合!?)

私は叫ぶ。

「先生!!」

教室の前。

教師、固まってる。

「モンスターです!!」

先生、ハッとする。

「お、おう!」

スマホを取り出す。

「退魔師ギルドに通報――」

視線、前。

生徒たち。

全員、ぬるぬるに絡まれてる。

「……あっ」

一瞬、間。

「もう捕まってる!!」

(今さら!?)

ぴちっ

一匹がこっちを見る。

目、合う。

「……」

跳ぶ。

「うわっ!!」

私は反射で避ける。

でも。

周り。

全部。

ぴちぴちしてる。

(終わった)

私は小さくつぶやく。

「……ないない」

「そんなのあり得ない」

でも――

ある。

しかも今回は。

逃げ場、ほぼない。

(どうすんのこれ)
 

 
(どうでもいいけど)

私は一歩下がりながら、ぴちぴち跳ねるモンスターを避ける。

(息吹と陽菜ちゃん、かぶってない?)

炎。

前に出るタイプ。

ノリも近い。

(火属性だし)

ぬるっ

足元をかすめる。

「うわっ!」

ギリで避ける。

(後から出た息吹って)

ちらっと見る。

息吹、炎をまとって暴れてる。

陽菜も同じように炎で戦ってる。

(薙刀が素手になっただけっぽいんだけど)

ぴちぴちぴち

囲まれる。

(これ)

(息吹の方がパクりって言われて人気出ないパターンだ)

「ちょ、誰か聞いて!?」

当然、誰も聞いてない。

陽菜
「離せって!!」

息吹
「燃やしてもキリねえ!」

アキラ
「うおおお!!」

雷牙
「くそっ、動けねえ!!」

(それどころじゃないよね)

私はもう一歩下がる。

背中、壁。

ぴちっ

モンスター、跳ぶ。

「……っ!」

ギリでかわす。

(いやほんとそれどころじゃない)

私はため息をついた。

(どうでもいいこと考えてる場合じゃないわ)

でも――

こういうときほど、

どうでもいいことが浮かぶのが人間だった。


(ていうかさ)

私はぴちぴち跳ねるモンスターを横目で避けながら思う。

(息吹なんてさ)

炎まとってる。

前出てる。

見た目もそれなりに強キャラっぽい。

(なのに)

ぬるっ

腕にかすめる。

「うわっ!」

振り払う。

(俺とかいう男子口調なのに)

(起用が悪くて埋もれるパターンだよこれ)

息吹
「ちっ、うぜえ!」

炎で焼く。

でも押されてる。

陽菜
「数多すぎるだろ!」

完全に役割かぶってる。

(ほら)

(差別化できてない)

(こういうの、後から出た方が不利なんだよね)

「……って」

ぴちっ

正面から飛んでくる。

「うわああ!!」

ギリで避ける。

(今それどころじゃないわ)

背中、壁。

周り、全部ぴちぴち。

「……はあ」

小さく息を吐く。

(でもこれ)

(本当に埋もれそうだな)

そんなことを考えながら――

私は必死に次の一撃を避けた。
 
< 前ページ 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧