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混沌の魔術師と天空の巫女

作者:白鋼
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第1章 ニルヴァーナ編
  ダーウィング

「これか・・・この巨大な魔水晶(ラクリマ)・・・!」

俺は目の前にある魔水晶(ラクリマ)を見て、そう言う。

「しかし、誰もいないなぁ・・・。」

「待っていたぞ。」

「!!・・・?」

俺の眼の前にいたのは・・・ブレインが持っていた杖だった。

「杖・・・?」

「ふふふふふっ・・・。」

「!?お前か!!!ゼロが言っていたもう1人の奴って!!!」

「そうだ、私は7人目の六魔将軍(オラシオンセイス)クロドア。」

「・・・待て、六魔将軍(オラシオンセイス)なのに7人目って・・・。」

「そう言えば、お前は知らなかったみたいだな。
 冥途の土産として特別に教えてやろう、六魔将軍(オラシオンセイス)ブレインにはもう1人の人格がいる。」

何だ・・・突然・・・?

「知識を好み、“(ブレイン)”のコードネームを持つ表の顔と
 破壊を好む、“(ゼロ)”のコードネームを持つ裏の顔がある。」

「何っ!?ゼロって、ブレインの裏の顔だったのか!!」

「そうだ。あまりにも凶悪で強大な魔力の為、
 ブレイン本人がその存在を6つの鍵として封じた。」

「それが六魔将軍(オラシオンセイス)なのか!!」

「その通りだ。生体リング魔法により6つの“魔”が崩れる時、
 “(ゼロ)”の人格は再び復活する。」

「そういう事か。」

「私も危うくマスターゼロに殺されるかと思われたが、
 貴様がニルヴァーナの攻撃を止めたのでな。マスターゼロがチャンスをくれたのだ。」

「俺を倒すという?」

「そうだ。そしてこの巨大魔水晶(ラクリマ)を守る事もな。」

「だったら、そろそろ始めるか?」

「よかろう・・・では、我の真の姿を見るがいい。」

「真の姿?」

「見るがいい!!うおおおおおおおおおおおっ!!!!!」

突如、()が姿を変えた。
その姿は巨大な魔水晶の4分の1ぐらいの大きさでまるで悪魔みたいな姿に・・・

「何だ・・・その姿・・・!?」

「教えてやろう、我は元々は人だったが、この杖によって魂は杖の中に入り、
 こうして、生き続けたのだ。」

「一体・・・その杖は何だ!?」

「この杖は・・・黒魔導士ゼレフが作り出した魔杖の悪魔、ダーウィング。」

「ダーウィング・・・?」

「この能力は持ち主の一定範囲にいるの魔導師の魔力を徐々に減らしていくのだ。」

「何っ!?」

そういえば、何だか魔力が少しずつだが減ってきてる・・・!

「どうだ?魔力が減ってきて?」

「ざけんな!!!」

俺は身体に黒いオーラを身に纏い、殴りにかかった。

「闇竜の鉄拳!!」

俺は拳に闇を纏わせ、殴る。

「ふん!」

しかし奴はガードをした。

「くそ!魔力が無くって技の威力まで下がってる!!」

「はははははっ!!思い知るがいい!!このダーウィングの力を!!」








































こちら、6番魔水晶(ラクリマ)にて・・・

「本当にできるの?ウェンディ。」

「これは私がやらなきゃいけない事なんだ。」

「まぁ、コージが頑張ってるからね。」

そこにはウェンディ、シャルル、ミントがいた。そなぜかというと、数分前・・・















「ジェラール、具合悪いの?」

「大丈夫?」

「ああ・・・君は確か治癒の魔法が使えたな。
 ゼロと戦う事になるナツの魔力を回復できるか?」

「それが・・・」

「何バカなこと言ってんの!今日だけで何回治癒魔法を使ったと思っているのよ!!」

「そうだよ!!これ以上は無理があるよ!!!」

「そうか。ならばナツの回復は俺がやろう。」

「え?」

「思い出したんだ。ナツという男の底知れぬ力、希望の力を。」

「(ジェラール・・・。)」

「君は俺の代わりに6番魔水晶(ラクリマ)を破壊してきてくれ。」

「でも・・・私・・・。」

「君にならできる。滅竜魔法は本来ドラゴンと戦う為の魔法。
 圧倒的な攻撃魔法なんだ。空気・・・いや・・・空・・・
 “天”を喰らえ。君にもドラゴンの力が眠っている。」




















「ドラゴンの力、私の中に・・・今、お兄ちゃんは頑張って守った・・・
 私だって、自分のギルドを守る!!お願い、グランディーネ!!力を貸して!!!」
































「このぉっ!!!」

俺は闇竜の鉄拳をもう1度するが、再びガードされる。

「無駄だ無駄だっ!!今度はこっちから行くぞ。」

奴は俺に殴りかかって来た。

「くっ!」

俺はガードをするが奴の力が強すぎて飛ばされ、壁にぶつかる。

「(時間がないっていうのに・・・!)」

「はははははっ!!!悪魔の力とこの魔杖の前では何もかもが無意味だ!!!!」

奴は俺に蹴りかかって来た。

「ぐぁっ!!」

俺はガードできず、蹴りをまともに受けてしまい、壁は壊れた。
壁が崩れ、上から落ちてきた。

「どわぁっ!!」

俺は何とかかわす。

「闇から・・・光へ!」

俺の体に身に纏っていた黒いオーラが、白いオーラへと変わった。

「光竜の鉄拳!!」

俺は拳に光を宿らせ、奴に殴りかかっていった。

「どわぁっ!?」

ドドーーーーン!!!

「な、なんという威力だ・・・!」

「魔力で落ちてはいるが、光の速さで殴った。結構効くだろ!光竜の鉤爪!!」

今度は鉤爪で蹴り飛ばす。

「のわぁっ!!!!!!」

奴は飛ばされ、そのまま落ちた。

ドスーン!

「ぐうぅ・・・しかし、黒いオーラで闇の滅竜魔法、
 白いオーラで光の滅竜魔法・・・」

「そうだ。これが俺の戦い方だ。」

ある時は光の滅竜魔法で、ある時は闇の滅竜魔法で戦うのがいつもの事だ。

「少し甘く見ていた・・・だったらさらに魔力を上げるまで!
 ぬおおおおおおおおっ!!!」

奴の言葉と同時に奴の身体から強力な魔力を感じた。

「こいつまだ・・・っ!?」

魔力がかなり抜ける!?

「魔力を上げる事で、魔導士の魔力をさらに減らす!!終わりだ!!小僧!!」

「・・・・・・。」

アレをやるか・・・。

「どうした?怖くて声が出せないのか・・・?」

「なぜ、俺が混沌の魔術師と呼ばれているか、知ってるか?」

「何・・・?」

「混沌・・・混じりあう・・・。」

「・・・まさか!?」

「そうだ・・・光と闇、混じりあわん2つを混じり合わせる・・・!
 混沌モード!!!魔力30%!!!!」

それと同時に右に白の左に黒いオーラが俺の体に身に纏う。

「来い・・・これで相手になる!いくぞ!!」

「ほざけ!!!」

奴は俺を殴りにかかる・・・だが、

ビュン!

「ぬうっ!?」

光と同じ速さ、スピードが早過ぎる。

「喰らえ!混沌竜の鉄拳!!」

拳に光と闇を纏い、パンチを放った。

ドスン!!

「ぐおおおおおおおおっ!!!!!」

腹部分に当たった。結構効いたようだ。

「続けて!混沌竜の鉤爪!!」

光と闇を纏った足で蹴りを放った。

「ぐああああああっ!!!」

今度は顎に当てた。

「小僧がぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!!!」

奴は俺を掴もうとした・・・だが、

「混沌竜の翼撃!!!」

光と闇を纏った両腕を薙ぎ払うように振るい、掴もうとした腕を攻撃した。

バァシュン!!!!

「ああああああああああああああああっ!!!!!!!!!」

奴の腕が1本砕け散った・・・まぁ、
杖だし、見た感じ木で作られていたからなぁ・・・悪魔も木っぽかったしなぁ・・・。

「き、貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

そろそろ魔力も切れそうだし、時間がそろそろヤバイ!
・・・これでケリをつけてやる!!!!!

「混沌竜の・・・咆哮!!!!!!」

口から綺麗に輝く、強力な光線と黒い渦の闇を合わせたブレスを放った。

「うおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!!!!!!!!」

奴はそのまま後ろに押してるような感じで後ろの魔水晶(ラクリマ)までいき、
魔水晶(ラクリマ)ごと、奴を破壊する事ができた。
時間も丁度良くピッタリに破壊する事ができた。

「ば・・・バカな・・・この私が、負け・・・る・・・!?」

奴はそのまま灰の様に散っていった。

「やったぜ・・・!」

これで・・・ギルドが助かった・・・!!!!





しかし、心の中でそう喜んではいたが、ニルヴァーナが崩壊が始まってしまった。 
 

 
後書き
どうも、白鋼です。今回は本来ゼロによって殺されたクロドアを出し、オリジナル設定を作りました。
また、ダーウィングとは、下げると場所を英語でダウンとフィールド。
それをあわせたものだと思ってください。次回もお楽しみに~!! 
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