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インフィニット・ストラトス~黒き守護者~

作者:eibro
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意外な面子の襲撃者

 今日はキャノンボール・ファスト当日。

(嫌な予感しかしない………)

 亡国企業(ファントム・タスク)も動き、篠ノ之束の考えはなんとなく予想は着くがゴミクズを送ってくるばかり。ディアンルグの敵ではない。

(セバスなら簡単に掌握するんだけどってこともある……)

 そう考えながらこちらに近づいてくる簪の気配を感じながらみんなにどうやって説明しようかと考えていた。それ以前に信じてくれるだろうか?

『普通なら信じないでしょうね。だからと言って織斑千冬に話すのも尺だし……』
『ですが、周りに話しても不信感を与えるだけですが?』
(う~ん。今年は呪われているから止めたほうがいいって言っても無駄だしな………)

 そう考えていると、

「祐人」
「……ん? 簪? もう時間か?」

 ちなみにだが、あの後一夏とは和解した。その時に見とれていたので地獄を見せてあげたが。その後は簪のお小言でとうとう一夏は土下座して謝っているときに一夏ラヴァーズが現れてその現状に唖然とした。唯一ボーデヴィッヒだけは、

『簪か。一夏の奴は仕方がなかったとは言え実質専用機を奪われた以外に今度は何をしたんだ?』
『ちょっとこの真っ直ぐすぎて反吐が出るクズに説教をしていたの……』

 ―――ポサッ

 そんな声が聞こえて俺は条件反射で受け止めていたことを知った。
 どうやら酔っていたみたいで、

 ―――ポト

 手からウイスキー・ボンボンが落ちた。そういうことか。

『それにしても意外だったな。簪はそういうことは言わないと思っていたが……』
『おそらく本心だろうな。……ほら、ウイスキー・ボンボンがあるからそれに酔ったんだろう』

 と指して、ついでに釘を差して事なきを得た。
 話を現実に戻すが、どうやら簪は呼びに来てくれたらしい。

「うん。………どうしたの? 考え事?」
「ああ。ちょっと嫌な予感がしてな」
「……どういう、こと?」
「ほら、今まではそんなことはなかったらしいけど、今年に入ってから色々あったからさ。警戒するに越したことはないと思ってな。簪も警戒しておいてくれ」
「……うん」

 俺たちがピットに着くとそこでは互いが既にISを展開し終えていた。

「遅いぞ二人とも。早くISを展開しないと千冬姉にどやされるぞ」
「そうだな」

 俺たちはそれぞれISを展開する。
 残った日数で以前から考えていた高機動パッケージを作製し、今は背中に搭載している。その際にいつも付けている非固定浮遊部位(アンロック・ユニット)をブルー・ティアーズの様に横に移動させて新たに背中にスラスターを搭載している。もちろんそのままの状態でビットを開放して撃つことも可能だ。

『それではみなさん、一年生の専用機持ち組のレースを開催します!》

 大きなアナウンスが聞こえ、俺たちは自分の位置に着いた状態でスラスターを点火した。

 ―――3……2……1……Go!!

 それなりの出力を出して俺たちはスタートした。最初に出たのはオルコット。それに仕掛けて凰が一位に踊り出るが、その後ろに控えていたボーデヴィッヒが追い抜かした。
 そしてデュノアも先に行き、一夏の前を篠ノ之が出る。だがその二人を簪が纏めて荷電粒子砲《春雷》で撃ち、復帰したオルコットと凰が混ざったとき、

(ビーム系列を全て封印したんだ。それに―――)

 飛行なら―――負ける気はない。
 五人で戦っている間を縫って通過すると、後ろにいつの間にか張り付いていた簪が後ろから俺を抜く。
 そして二週目に入ろうとしたとき、

(!! シヴァ!)

 すぐにシヴァを憑依させ、ボーデヴィッヒ、デュノア、簪を氷で被って飛来する光線を防いだ。

「………ほう。まさか私の攻撃を防ぐとはな」

 突如飛来したサイレント・ゼフィルスはそう呟いた。

「生憎、それくらいは予想できたんでな」
「そうか。やはりアイツの言うとおり貴様は邪魔だな」

 そう言うがライフルを向けてこない。

「………どういうつもりだ?」
「不本意ながら、お前の相手は私じゃないということだ」
「は……? ―――ッ!?」

 こいつは何を言っているんだと思ったが、その疑問はすぐに解消される。
 そこに漂うのは白。一見、白式に見えるが相手は白の翼。
 それは見間違えない。見間違えるはずがない。何故なら俺がディアンルグ同様、2年前に対となる存在であり、唯一セバスが入れない存在。

「久しぶりだね、No.22」
「……これは、荒れるな」

 俺を知っている人物。そして俺が知っているIS。バイザーを付けているからわからないが、登場者も俺がよく知っている人間だろう。
 見ればサイレント・ゼフィルスは既にここを離脱しており、今敵と認識できるのは下のおかしな反応を除けば目の前の白だけ。

「うん、荒れるね。だから―――外に行こうよ」
「ああ、そうだな」

 白いISを追って俺も外に出る。
 敵も俺が市街地で戦うのを嫌っているのを知っているのか、海面に移動した。

「……まさか、お前が生きてるとは思わなかった」
「それはこっちのセリフだよ、兄さん」

 まぁ、お互いがあの惨状を見ていたからそれは意外だった。

「さて、兄さん。単刀直入に聞くけど、亡国企業(ファントム・タスク)に来ない?」
「お断りだ」

 敵の提案に俺は即答で断った。

「む~。ちょっとは考えてくれてもいいのに……。それにこっちに来てくれたら毎日私と遊べるよ!」
「いや、だからってそれで釣られるほど俺は甘くないぞ……」

 そう言うと、バイザーを付けているので詳しくはわからないが、

「じゃあ、大人の階段を……登る?」
「登らねぇ」
「私、おっぱいおっきくなったんだよ。揉む?」
「揉まねぇ」

 返事を拒否していると、織斑先生から通信が入ったが無視した。

「仕方ないか……。なら、無理やり揉ませてあげる」
「揉まねぇつってんだろうが!!」

 ほかにも色々と突っ込みたいが俺は《斬魂》を展開した。何故なら、荒れるから。
 こいつは並大抵の人間相手ではまず勝てない。それこそ、山田先生ですら勝つには専用機を持たせる必要がある。というか、今の織斑先生でも第一世代の暮桜だと性能差で勝てるかわからないのだ。こいつはそれほどの強力であり、楯無ですら勝てないだろう。
 敵ISは『アイングラド』は『ディアンルグ』の対となる存在。『白式』や『紅椿』のような特殊性はないが、あるとするなら『アイングラド』は光の守護者、『ディアンルグ』は闇の守護者といった感じだ。

「切り刻んであげるよ!」

 抜刀の動作で同じような形をした刀を展開した。……《斬霊》か。
 そして懐に入って斬ろうとするのを防ぎ、そこからはまるでゲーム用な戦いが始まる。つっても今はISもスポーツで落ち着いているから特に何も言えないが。

「さっすが兄さん! あんなゴミ共なんてエムに任せて正解だよ!」
「アイツらと違って俺は生身でも身体能力が高いからな。これくらいは造作もない」

 かと言っても、ビーム兵器のほとんどをレーザー兵器に変えているのが心許ない。それに主力兵器がすべて実弾兵器だし、近接武器なんてたくさんあるわけじゃない。

「仕方ないかな。あれを使うか………!」

 するとアイングラドのウイングスラスターから砲門が見えた。

「さて、どこまで耐えれるか見ものだねぇ!!」

 全50門から弾丸が射出される。しかもこの弾丸、福音の『銀の鐘』のような特殊弾だけでなくホーミングレーザー、散弾式など数多く揃えており、これを弾くには運と勘と慣れだろう。おそらくあのメンバーで最初に脱落するのは一夏か篠ノ之辺りだ。

「くっ! この!!」

 独立稼働型ブーメランを10枚射出するが、それもすべて落とされてしまった。後は弾くだけである。

「フィナーレだよ―――って、え?」

 ん? どうした?

「……そう。ごめんね兄さん。戻らないといけないから、じゃーねー」

 そう言ってすぐにその場から離れてどこかに飛んでいった。

『―――シールドエネルギー残量 130』

 ハイパーセンサーで確認すると、それだけしかなかった。

「………面倒なことになったな……」

 ふと、そう呟く。
 確かに面倒なことになった。それも特上の。

「……こりゃあ、真剣に勘を取り戻さないと無理だな」

 そう決意して、俺はその場を去った。もちろん、混乱させないためにステルスモードで。 
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