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魔法少女リリカルなのは 平凡な日常を望む転生者

作者:blueocean
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第76話 ユーリ救出戦

「う………」

リビングのソファーから起き上がる。
あの後、チビッ子マテリアル逹はそれぞれの自分と一緒に寝たみたいだ。ユーリはキャロの部屋で、アミタとキリエは俺の部屋で。
フェリアの部屋にはアミタとキリエを寝かせるには狭すぎるので俺の部屋にしたのだが、キリエがかなり文句を言ってたけど我慢してもらった。

そんでもって俺とアギトはリビングで寝ていたのだ。

「ふぁ〜あ。零治おはよう………」

「ああ、おはよう」

アギトはもの凄い寝癖頭で大きなあくびをしながら挨拶をした。

「今は………7時半か………って連絡しないと!!」

俺は慌ててシャイデに連絡した………









「おはようございます」

「おはようレイ」

朝の情報番組をアギトと見ていると、星とシュテルが起きてきた。
シュテルは星の昔のパジャマを着ている。
………てっきりプログラムだから服とかも構成するのかと思ってたけど、星が着せたみたいだ。

「すみません、今からご飯作りますね」

「いや、俺が簡単なものを作ったから食べてくれ」

それを聞いた星とシュテルががっかりした様な表情になった。

「料理………教えてもらう筈だったのに………」

「………もしかして余計だった?」

「いえ、そんな事は無いですけど………シュテル、昼食の時に教えますから朝ごはん食べましょう」

「分かりました。約束です」

そう言って2人は朝食を食べ始めた。








「あっ、おはようございます!」
「おはよう、ふぁ〜」

次に起きてきたのは元気に挨拶したアミタと、眠そうに大きなあくびをしたキリエだ。
しかし、この姉妹は本当に正反対だな………

「ぐっすり眠れたか?」
「はい!ベットを貸していただいてありがとうございます。お陰でぐっすり眠れました!」

まあ起きてそのテンションだから聞かなくても分かるけどな。

「………」
「キリエ?」
「ふぁ〜あ………」

こいつはちゃんと眠れなかったらしい………
俺のベッドだし、恐らく姉と一緒に寝て寝づらかったのだろう。

「寝づらかったか?」
「うん〜。何か緊張して………ふぁ〜」

ん?緊張?
………ああ、男の部屋だからか。

こりゃあ配慮が足らなかったな。

「キリエ、何気に凄い事カミングアウトしてるね」

「ん〜?何の事………?」

まだ寝ぼけているようで、アミタの言葉か理解出来ていないみたいだ。

「もう………取り敢えず顔洗いに行きましょうね」
「はぁ〜い………」

アミタとキリエは洗面所へ消えていった。
しかしキリエが素直にアミタの言うことに従ってる………

アイツ、半分寝ぼけさせた方がいい気がしてきた………




「皆の者、王の目覚め……アダッ!?」

「昨日も話したろ!王を名乗るのは控えろ!」

「すまん、つい癖で………」

時刻は10時を少し過ぎた辺り。
アミタとキリエの後にフェリアが起きてきて、みんなでリゾートパーティというゲームをしていたときだった。

大きな声で王発言してきたディアにチョップをする夜美。
ちゃんと夜美の言うことを聞いている所から見ると寝る前に色々話したと思われる。

「おはようございます。2人は朝食どうしますか?」

「もう10時みたいだから軽く何か食べておく。星は続けてていいぞ」

「夜美、我は味噌汁が飲みたいぞ!」

「分かったから席に着いてろ」

そう言われて素直に椅子に座るディア。
こう見ると本当の姉妹に見えるな………

「シュテル、負けませんよ」

「ぶちのめします………」

「真顔で言われると迫力あるな………流石星のちっこいの」

「ありがとうございます」

「アギト、私は喜んでいいのでしょうか………?」

「いいんじゃない?」

しかしこの後決戦する予定なのだが、こんなにのんびりでいいのだろうか………?








「「ふぁ〜あ」」

「ああ、2人とも凄い寝癖で………」

その30分後位にキャロとユーリがヨロヨロと歩きながら起きてきた。

「まだ完全に目覚めてないな………ほら洗面所行くぞ」

「「ふぁ〜い」」

キャロも普段は朝が強い方なのだが、昨日3時近くまで夜更ししたせいか目覚めが悪い。
しかも2人共寝癖が凄い………








さて、時刻は11時30分。
星とシュテルの2人が作った昼食も出来上がり、これからみんなで食べるって時に、まだ起きて来ない2人組を思い出した。

「ったく、ライとレヴィは………ちょっと起こしてくるな」

「はい、よろしくお願いします」

みんなに先に食べておく様に言って、ライの部屋へと向かった………








「ライ、起きてるか?」

ドアをノックしても反応は無し。
仕方ない、突撃するか。

「ライ、入るぞ」

俺は返事を待たずに中に入った。

「ラ………!?」

ベットの上を見ると、そこには水色のちょっとエロっちい下着で寝ているライと中途半端にパジャマを着ているレヴィが、うつぶせで足は床に付いてベットの上に寝ていた。
布団を被ってない所を見ると着替える途中で寝てしまったのだろう。

しかし、いつもとはえらく雰囲気の違う下着だな………

「全く、この2人は………」

取り敢えず、布団を被せて、ライを揺する。

「ううん………レイ………?おはよ………さむ!?」

どうやら寒さでしっかり目を覚ましたらしい。

「何でレイが僕の部屋に!?いつもなら夜美か星が起こしに来るのに!?」
「他のみんなは昼食食べてるよ。お前らいい加減起きろよ。今日はこっちの世界のユーリを助けるって言ったよな………?」
「そうだけど………僕、早起き苦手だから………ってレイ!?」

いきなり大声で俺の名を叫ぶライ。

「………うるさいぞ、静かにしろ」

「布団の中見た………?」

「布団の中?何かあるのか?」

恐らく自分の格好だろうな。

「見てないならいいの!!レヴィを起こして着替えてリビングに行くからレイの先に行ってて!!」

「そうか?なら俺も先に食べてるぞ」

「うん、そうして」

ライは慌てながら俺に遠まわしに出てけと言ってきた。
まあ着替えを覗く趣味も無いからさっさと出ていくけど………

「良かった………勝負下着見られなくて………」

零治が出ていった後、ライが小さく呟いた。











さて、そんな事がありながらも現在管理外世界トロメイヤ。
あの後先に加藤家が家に来て、軽く自己紹介した後トロメイヤへ。そして先に来ていたスカさん家と合流してまたまた自己紹介。
チビッ子マテリアルとユーリは名前覚えられたかな?

「私は大丈夫です」
「我も大丈夫だ」
「私はえっと………」
「僕は全然!」

レヴィ、自信満々に言うことじゃ無いけどな。

「さて零治君、そろそろやるのだろう?どうするのかね?」

「作戦は桐谷逹全員でユーリを足止めしつつ、夜美とディアによる飽和攻撃で誤作動を止めるって感じだけど………」

ぶっちゃけ同じようにいくか分からない。

「そこは状況で対応って事ですか?」

「ああ、だからスカさんとウーノさん、クアットロは即座に対応出来るようにバックアップして欲しいんだ」

「ああ、分かったよ」
「任せて下さい」
「まあやってあげるわ」

「で、加奈は後方支援な」

「ええ、分かってるわ」

「で、空中戦になるから飛べないメンバーは援護するだけにしてくれ」

「了解した」

「分かった」

「んで、ダメっ子シスターズとキャロは邪魔しないように待機な」

「「「ええっー!?」」」
「分かりました………」

「キャロはみんなの無事を祈っていてくれ。それとお前らは何で文句なんだ!?」

「お前たちは実戦経験も無いんだ、邪魔になるから黙って見ていろ」

俺の後にトーレさんにも言われてダメっ子逹も渋々納得したようだ。
やはり姉強しだな………

「星逹マテリアルは言うことは無いな。みんな頑張ってくれよ!」

俺の激励に星逹が頷いた。
その目は決意で満ち満ちている。

「桐谷、みんなを頼むぞ」

「いきなり責任の重い事を………まあ怪我人のお前の代わりにやれるだけやってみるさ」

そう言って俺の背中を思いっきり叩いてきた。
その後ろ姿は悔しいがかっこよかった。

「キリエとアミタも無理はするなよ。お前逹にはやらなくちゃいけないことがあるんだからな」

「ありがとうございます。だけど引き受けたからには全力でやらせてもらいます」

「まあ私はお姉ちゃん程では無いけど、アンタの分も頑張るつもりよ」

「二人共、本当にありがとう………」

2人に頭を下げると2人は恥ずかしいのかそっぽを向いた。
同じ行動をする所から見ても姉妹だなって思う。

「零治、アタシは?」

「アギトは出来れば俺と一緒に居て欲しい」

「嫌だぞ、アタシだって戦える」

「いざとなったらユニゾンで………」

「零治は今回戦闘無しだ!!」

耳元で怒鳴られ耳がキーンとなった。

「分かった。だけど後方援護な。無理はするなよ………」

「ああ、ありがとう!!」

そう言ってアギトは星逹の所へ向かう。

「さて、これでやれることは全部やった………」

後はみんな次第だ。
見ているだけというのは辛いけど。いざとなったら………

「ラグナル、分かってるな………」

しかし声をかけたが、反応が無い。
おかしいと思って指を見てみると、いつものラグナルの指輪が普通の銀の指輪に変わっていた。

「何で!?いつの間に!?」

慌ててポケット中をまさぐってみるが、ラグナルはどこにも無い。

「一体どこに………」

ふと顔を上げるとアギトがニヤリとこっちを見ていた。
………手には俺の相棒、ラグナルを持って。

「アイツ………!!」

「零治はアタシ逹を信じて見てろってことだー!!」

やられたな………

「で、どうするんだ零治?」

いつの間にか隣に来ていたフェリアが俺に話かける。

「………黙ってアイツらを信じる事にするよ」
「それが良い。今お前が行っても足手纏いになるだけだからな」

フェリアはズバッと言うな………

「それに桐谷もいるし、心配することは無い………」

確かに桐谷がいるしな。
そう言えば………

「フェリアって桐谷と結構一緒に居るよな?」
「そうか?まあ妹逹の事が気になったりすると桐谷に話を聞きに行くからな………」

そう言う事を聞きたかった訳じゃ無いんだけど………

「まあいっか」

そう呟いて、空を見た。











「じゃあ始めようか」

スカさんの準備が完了して、とうとう戦闘が始まろうとしていた。
ディスプレイを展開して、スカさん、ウーノさん、クアットロが前に立ち、即座に対応出来るようにしている。

そして戦闘に参加しない、飛べないナンバーズはそれの補助を。ダメっ子シスターズは文句をぶうたれながら座って観戦。キャロは俺の隣で服を掴んで見ている。
ダメっ子に関しては緊張感のかけらもない。

「こんなんでいいのかな………?」

「まあ気を張ってるだけでも駄目なものですよ」

ウーノさんに言われ、渋々納得した。










「じゃあ、みんな行くよ………」

キリエがみんなに言う。
戦闘組がいるのはスカさん逹から少し離れた空中。スカさん逹が目視出来る場所だが、地上に被害がいかないようになるべく高い場所にいる。
前の世界でキリエがユーリを起動させた時のように、赤い球体が出現した。

「これがこの子なのですか………?」

「はい、まだ目覚める前の私です」

「夜美さん、それじゃあお願いします」

「ああ。システムUーD起動!」

アミタに言われ、夜美はシステムを起動する。
その瞬間赤い球体は割れ、中からユーリに似た、大人の女性が現れた。

「おい、ディア!!」

「何故だ!?我等の時はユーリの様にちんちくりんだったぞ!?」

「………ディア?遠まわしに馬鹿にしてますよね?」

「王様もユーリに負けない位ちんちくりんだけどね」

「………レヴィ、貴様もそうだろうが!」

「へん!僕は大きくなるとライみたいにボン・キュ・ボンになるって分かってるから違うもん!」

レヴィがそう言うとディアが夜美を見て悔しそうな顔を、ユーリが目の前にいる自分のを見てがっかりした。
ちなみに出てきた大人ユーリは服は同じだが、スレンダーな体型とだけ言っておこう。
シュテルは星を見て満足なのか何も言わない。

「お前らってプログラムじゃ無かったか?」

そんな様子を見ている、赤い装甲を纏った桐谷が小さく呟いた。

『それより久しぶりに私の出番だよマスター!!』

「レミエル、お前口調が変わったな………」

『敬語疲れる………』

「お前な………」

そんなレミエルに溜息をつく桐谷。

『ご主人様、私を使ったら?私の方が役に立つよ!』

「悪いなセレン。先ずはアルトの突貫力で突破口を開く。かなりシールドが硬いらしいからな」

『そうだ!だからでしゃばるな若造!!』

『何を!!』

「頼むから喧嘩は止めてくれ………」

赤い装甲を纏った男は1人、自分のデバイスと奮闘していたのだった………









「お前は………ユーリなのか………?」

「王………いや、今は夜美でしたっけ?こちらこそ聞きます。何故私を起動したのですか?」

「あなたは私達の今の名前を知っているのですか?」

「ええ、星。それにあそこにいるのがライ」
「………正解」

少し警戒しながらライが言う。

「それよりも………何故私を起動したのですか?」

「我等は貴様を助ける為に起動させた」

「私達は別の世界であなたを助けました」
「そして今度はあなたの番」

アミタとキリエがヴァリアント・ザッパーを構え、言う。

「それは無理です。例え違う世界で成功したとしても私は無理です」

「何でですか?あなたは大きい私だけど私と同じ筈です」

「違います、小さい私。もう遅いんです………」

そう言うと大きいユーリの目の前に1冊の魔道書が現れた。

「完成してしまったんです。私の無限連環機構と闇の書が蓄えたデータを併せ持った、更なる闇を産む闇の書、『宵の書』が………」

「宵の書………?」

浮いている宵の書を持ち、高々と上げると、星逹がいる空中の一部が闇で覆われる。

「何よこれ!?」
「どうなってるんだ!?」

その広さは後方で援護をするつもりだった加奈とアギトも巻き込む位だ。

「これであなた逹は逃げられない。この宵の書がある限り、全ての物を蒐集し尽くします。例え違う世界だとしても………」

「何だと!?」

「先ずはあなた逹マテリアルを回収するとします。しかも何故か小さいマテリアルの子も居るみたいですし、更に力を増せる筈です………さあ、元の場所に帰って来なさい」

そう言った大人ユーリは背中に漆黒の翼を広げ、宵の書を側に浮かせ、戦闘体勢に入った。

「皆さん、来ますよ!!」

星の掛け声と共にそこにいる皆が戦闘体勢に入った………








「くそっ、どうなっているんだ!?」

大人のユーリがいきなり魔導書を出したと思ったら、いきなり飛んでいる空中に星達を包み込むように広がっていった。

「スカさん!!」

「くっ、ウーノ、クアットロ、そっちはどうだい!?」

「駄目ですドクター!」

「こっちも駄目ですわ!」

闇の影響で戦闘の様子が分からない。
展開したディスプレイにも灰色のノイズが走っている。

「くそ………一体中ではどうなってるんだ!?」

俺は不安を抱きながら広がっている闇を睨んだ………









「我を取り巻く6つの星よ、万物を阻む光の盾となれ!バリアブル・ヘキサ!」

加奈の魔法により、全員に白い幕の様なものが包み込んだ。

「これは………?」

「薄いバリアーみたいなものよ。気休めかもしれないけど………」

「いいえ、助かります」

星が加奈にお礼を言ってルシフェリオンを大人ユーリに向ける。

「パイロシューター!」

15以上のオレンジの魔力弾が大人ユーリに向かって包み込む様に進んでいく。

「数が多い!?」
「伊達に成長してないですよ、シュテル」

星の放ったパイロシューターが全弾命中した。
着弾した時に巻き起こった爆発で大人ユーリが見えなくなる。

「さすが星!」

「ああ、これで少しは………」

「駄目だ!!来るぞ!!」

ディアの声と共に、煙の中から、シグナム、ヴィータ、ザフィーラ、シャマル、なのは、フェイト、はやて、クロノが現れた。

「くっ、来るぞ!!」

シグナムが桐谷へ、ヴィータがアミタに、ザフィーラがトーレに、シャマルがキリエに、なのはがシュテルに、フェイトがレヴィに、はやてがディアに向かった。

「ちょ!?私も!?」

「加奈、来るぞ!!」

加奈とアギトの所にはクロノが向かった。

「アミタ!」

「ええ、これは闇の欠片の人達みたい!!」

二人共攻撃を受け止めながら話す。

「闇の欠片?」
「私逹の残滓で生まれた偽物です!ですけど本人と同様の技を使いますよ!」

星に言われ、桐谷も目の前のシグナムに集中する。

「俺達はこいつらの相手をする。お前たちはデカイユーリを!………くっ!?」

シュランゲフォルムで繰り出してきた攻撃を腕でガードしながら星逹に叫ぶ。

「星、僕逹でやろう!夜美は飽和攻撃の魔力を貯めておいてね」

「だが、2人だけでは………」

「大丈夫ですよ。レイも待っていますし、時間稼ぎ位ならやれます」

「だから夜美は信じて準備していてね」

「………ああ、分かった」

大人ユーリに向かっていく2人を見送り、夜美は集中を始めた。







「先ずは星とライですか………」

「あなたがそう仕向けたのでしょう?」

「まあそうですけど………」

そう言ってクスクス笑い始める大人ユーリ。
さっきの雰囲気とは違い、陽気な感じになっている。

「何がおかしいの………?」

「いえ、もう手遅れなのに何故そこまで頑張るのかと思って………そうだ、一ついいことを教えてあげます」

余裕そうに2人に話かける大人ユーリ。

「私の今の状態は見えない魔力で守られています。それはあそこの小さい私に聞いているので知っていると思いますが、あそこの小さい私とは違い、私には弱点があります」

指を指した先には小さいユーリが大きい自分を見ていた。

「「ユーリ!!」」

「お前!?いつの間に………」

「私には誰も来なかったんです。………それも狙いの一つですか?」

「そう………あなたのエグザミアも取り込めれば私の力もより強大になりますから………だから………」

そう言って宵の書を小さいユーリに向けて………

「取り込まれて」

本から血の色の手を複数出して小さいユーリに向かって飛ばした。

「くっ!?エターナルセイバー!」

両手に大きな剣を展開し、向かってくる手を斬り伏せていくユーリ。
しかし数が多いため、ついていけなくなっていく………

「ユーリ!?この、ブラストファイヤー!!」

ユーリを助ける為に大きいユーリに向かって砲撃魔法を放つが、直撃したにも関わらず、攻撃は止まらない。

「くっ、ライ!」

「分かってる!光翼斬!」

刃の魔力弾を飛ばして、ユーリと共に手を消し去っていく。

「やりますね………ならこれならどうです?全てを消し去る星の輝き………」

「これは!?2人共、逃げて!!」

星か2人に叫ぶが、2人の反応が遅れる。

「いけ、スターライトブレイカー」

なのはの技をくり出す大人ユーリ。
巨大な桜色の砲撃魔法が2人を包みこもうとしていた。

「!?ユーリ、逃げるよ!!」

「ライ!?」

ソニックムーブでライがユーリを抱えて逃げ出そうとしたが………

「くっ!?」

完全に逃げ切れず、抱えたユーリを射程外へ投げた。

「ライー!!」

ユーリの絶叫と共に、ライはそのまま桜色の光に飲み込まれた。

「ルベライト!」

バインドで大人ユーリを縛っている間に、星はライへ向かっていった。

「ライ!?」
「あ、あれ?私………」

しかし、現れたライには傷一つ無い。

「ライ、直撃しましたよね?」
「そのはずだったけど………」

そんな事を話していると………

「良かった………間に合ったわ」

そう言ってこっちに来たのはアギトを肩に乗せた加奈だった。






「あら?もうやられちゃったの?それに一体何をしたの?」

「私の相手ならアギトに牽制してもらっている内にバインドでグルグル巻きにしたわよ。さっき、何をしたのかは特殊なバリアーを張ったの。技名はフォースフィールド、数秒だけどんな攻撃も無効化する防御魔法。ほんの数秒だけどね………」

「アタシが咄嗟に気がついて助かったなライ」

「ありがとう2人共!」

加奈とアギトにお礼を言うライ。

「だけど数秒だけなら連続で出されたら対応できないでしょう?」

そう言って大きな球体を4つ自分の四方に展開した。
そして………

「スターライトブレイカー・スクエアシフト」

その球体に魔力がチャージされてく。

「まさかあの4つからスターライトブレイカーを撃つ気ですか!?」
「加奈、さっきのやつは!?」
「無理!4つ何てとてももたないわよ!」

そう言っている内にチャージが終わりそうになる。

「くっ!!お願い、フェアリー!!それにみんな私の後ろに!!」

小型のスフィアを複数飛ばし、みなにそう叫んで加奈の後ろに移動させるように言う。

「フェアリー、サークルシールド!」

スフィアは三角に展開し、シールドを貼った。
そしてそれを五重に重ねる。

「それじゃあ行きます」

スターライトブレイカーが加奈に向かって進んでいく。
1発目がフェアリーが作ったシールドに直撃する。

「流石に1つだけでは無理ですか………なら次を」

そう言って2発目を発射する。
2発目が直撃すると、五重のサークルシールドが破られた。

「嘘っ!?オーガシールド!!」

即座に分厚いシールドを目の前に展開する加奈。

「なかなか………なら次を」

そう言って、3発目のスターライトブレイカーが発射された。

「くうぅ………」

分厚いオーガシールドを押していく砲撃魔法。
シールドも耐えられなくなってくる。

「もう無理みたいですね。ならばこれで最後です」

そう言って4発目も放たれた。

「よし!フォースフィールド!」

オーガシールドが破られた瞬間、フォースフィールドを張って、何とか防ぐ事が出来た。

「凄い凄い!!」

そんな加奈を見て、大人ユーリが拍手をする。

「完全に舐められてますね………」
「だけど凄い………」
「僕達防戦一方だね………」
「どうする?」

そんな会話を聞いていたのか、大人ユーリが声をかけた。

「う〜んやっぱり相手になりそうにないなぁ………あ、だったら良いこと教えてあげるよ」

そう言って自分の胸の付け根を指差す。

「ここが私の弱点。ここにあるエグザミアを直接破壊すれば私を殺せるよ。ただし私の防壁を破壊できればだけど………」

そう言ってニヤニヤ笑うユーリ。

「………あなた、口調がおかしくなってますよ」
「済まない、宵の書のデータの影響で喋り方もおかしくなってしまったみたいだ」

今はシグナム口調で話す大人ユーリ。

「ユーリ………」
「そんな顔しないで下さいよライちゃん。私は別に苦しくないですよ。今はとても清々しい気分なんです」

今度はシャマル口調だ。

「………駄目です。早く助けないとあの宵の書に完全に人格を消されてしまいます」

大人ユーリの様子を見ていたユーリが皆に言う。

「本当なのそれ?」
「はい、あの人格は既に完成した宵の書によってもたらされているものだと思います。なのであの宵の書を潰せば………」
「………流石もう一人のアタシだな。だけどバレたら手加減はしねえぞ」

ヴィータ口調で話す大人ユーリ。

「いえ、救います。私も救われたんです、あなただってきっと救えます!!」
「そういうことだ!!」

そこに高速で大人ユーリに向かう赤い影があった。

「あら?また闇の残滓は負けちゃったのかな?」
「ああ、あまり俺達を舐めるな」

右腕のリボルリングステークを構え、突進する桐谷。
その突撃を大人ユーリはシールドを張って対抗する。

「駄目やないか、そんなもの構えて女の子に突撃したら………」

だが、完全に言い切る前にステークがシールドを貫いた。

「何!?」
「クレイモア、行け!!」

すかさず、クレイモアを開け、ベアリング弾をまき散らす。

「ぐあああああ!!」

シグナムの声で大人ユーリが叫び声を上げる。

「どうだ、ベアリング弾の威力は?」
「お前………実弾での容赦無い攻撃………防壁がなければ死んでいたぞ………」

「防壁があることは知っていたからな………」
「くっ、このぉ!!」

さっきの球体から針が、伸び、アルトを突き刺す。

「ぐっ!?」

針は桐谷の右肩と左脇に突き刺さった。

「邪魔だ」

その後、海に向かって放り投げた。
桐谷の装甲は落ちる途中に解除された。

「桐谷!!」

そこに飛んできたトーレ。
自身のISで桐谷の所まで飛んで捕まえた。

「ありがとう、トーレさん」
「加奈、桐谷の回復を。後はあそこのユーリを抑えるぞ!」
「トーレさん、待った!あの大人ユーリの弱点が分かった。あの浮いている宵の書を破壊すれば、大人ユーリを救える」

「そうなのか?」
「ああ、だから………」

「分かった。任せてお前は回復を受けろ」
「ああセレン、セットアップを」

『はいご主人様!』

桐谷の両手にミズチブレードを展開し、白いレザージャケットとジーパンの姿になった桐谷が現れた。

「じゃあ先に私が仕掛けるな。ライ、私と連携を!」

「えっ!?は、はい!!」

「星とユーリは遠距離から援護を!」

「はい、分かりました」

「こっちも!」

「もう少しで他のメンバーも来る。皆頑張れ!」

トーレはライと共に大人ユーリに斬りかかった。









「くっ、ちょこまかと………」

防壁を破られた大人ユーリは小さいユーリと同じように両手にエターナルソードを展開して向かってきたトーレとライと戦っていた。
星と小さいユーリに関しては4つの球体が細かく攻撃していたために援護が出来ず、足止めを食らっていた。

「………よし、もうOKよ」

「ああ、サンキュー加奈。加奈は球体に手間取ってる2人の援護を頼む」

「了解!………気を付けてね」

「分かってる。行くぞセレン!」

『ハイご主人様!』

桐谷はトーレ逹の所へ向かっていった………






「はぁ!!」
「であ!!」

トーレとライのスピードを生かした攻撃は大人ユーリにじわじわとダメージを与えていく。

「ちょこまかと面倒な………」

もはやユーリの面影も無く、戦ってるのは別人の様な言葉使いになっている。

「ライ、ここで仕掛けるぞ!」
「うん、更にギアあげるよ!スプライトフォーム!!」

ライの薄いバリアジャケットが更に薄くなる。
肩にあったバリアジャケットも消え去り、レオタードみたいな服装になる。

「ちょっと恥ずかしいけど、スピードはピカイチだよ!!」

更に速いスピードでハーケンを振るっていく。

「ならば私も………IS、ライドインパルス!」

ライに負けじとトーレも更に速いスピードでユーリに斬りかかる。

「いい加減にしろ、この蛆虫が!!」

体を丸め、一気に中に溜めた魔力を放出し、衝撃波で2人を吹き飛ばした。

「きゃああああ!?」
「くううううう!?」

その衝撃波により吹っ飛ばされ、二人の動きが止まってしまった。

「そこだ!」

大人ユーリはそこを見逃さず、大きな槍を展開し、二人に投げつけた。

「あっ………」
「しまっ!?」

「サークルシールド!」

そんな時、飛んできたフェアリーが三角を作り、シールドを形成した。
だがそのシールドも貫き、槍の勢いは止まらない………

「だあっ!!」

トーレはなんとかインパルスブレードを再展開して槍を相殺した。
だが、

(駄目、間に合わない!!)

ライが覚悟を決めたその時………

「ブラストファイヤー!」

いつもの星の魔力光より紅く、そして激しい砲撃魔法が槍を破壊した。

「星………?」

「ええ。ですけど、私だけじゃないです」

『やっぱり星とも相性がいいや!!これならアイツだって』

「アギトとユニゾンしてるの!?」

「はい。ゲーム風に言えばスーパー星?それともネオ星とかの方がカッコいいでしょうか?」

「「………どっちもかっこよくない」」

後ろからやって来たユーリとライが一緒に突っ込んだ。

「………どいつもこいつも邪魔しおって………」

「もう、こっちのユーリの精神は飲み込まれてしまったみたいです………今話しているのは宵の書でしょう。早く助けないと………」

「宵の書に意思があるの?」

「恐らく、防衛プログラムを付けたしたその時の夜天の所持者の精神だと思います」

「じゃあやっぱり………」

「はい、助けるにはあの宵の書を破壊しなければいけません。それも早く………」

「ならば狙いはあれだな」

チャージの終えた夜美がこっちにやって来た。

「夜美!!はい、ですので………」

「分かってる。我の強大魔法だと全てを飲み込んでしまうからな」

「それと誰があの宵の書を破壊するかですね………」

「それは俺がやろう」

そこに回復した桐谷が言う。

「ですが………」

「連携するならお前たちマテリアルでやったほうがいいだろ?俺には取って置きの技もあるしな………」

そう言って力強くミズチブレードを構えた。

「………分かった、頼むぞ桐谷」

「了解!」

夜美に言われ、気合を入れる桐谷。

「トーレさん、加奈、そういうことでお願いします!」

「了解した!」

「分かった!」

「ではみんな行くぞ!!」

トーレの掛け声と共に桐谷を残して、皆がそれぞれ動き出した。








「もう邪魔をするな!!これで全てを飲み込む………深淵の闇に飲み込まれ、一生宵の書の中で過ごすがいい!!」

宵の書の意思が頭上に太陽の様に思える程の巨大な魔力を集束し、巨大な魔力弾を作り始めた。

「あんなもの撃たれでもしたら………!?」

「動きを止めるぞ!!ISライドインパルス!!」

「スプライトムーブ!」

二人は高速移動で直ぐ近くまで移動した。

「でああああああ!!」
「たああああああ!!」

「ちっ!?」

即座に展開した球体でシールドを作り、二人の攻撃を防ぐ。

「まだだ!!アロンダイト!!」

夜美の砲撃魔法が宵の書の意思を貫く。

「ぐうっ!?」

「行って、フェアリー!」

そして、すぐさま加奈のフェアリーが宵の書に意思の周りを飛び回り、

「サークルバインド!」

縄でぐるぐる巻きにするように縛り上げた。

「今よ、星!!」

「行きますアギト!」

『ああ!』

『「ディザスターヒート!」』

砲撃魔法の5連射。
アギトのユニゾンの影響で、3連射から5連射出来るようになり、威力も上がっている。

「ぐあああああああああ!?」

5連射の砲撃魔法をくらい、揺らぐ。

「トーレさん!」

「ああ、合わせろライ!」

スファアが消えた事により、2人は宵の書へ向かい、

「「クロススラッシュ!!」」

バツの字に斬り裂いた。

「駄目、防壁!!」
「くっ、桐谷!!」

「分かってます!!」

バイントを凄いスピードで引き裂く宵の書の意思。
タイミング的にはギリギリ。

「全力で行くぞ!!」

『フルドライブ!!』

カードリッジが左腕のミズチブレードから2つ飛ぶ。

「白虎咬!!」

宵の書に取り付いて、手に集束した魔力をぶつけ、爆発させた。

「ぐぎゃあああああああああ!!」

防壁を破壊し、無防備になる宵の書。
苦しみからか、もの凄い悲鳴が響く。

上空に集束していた魔力も消え去った。

「これで………終わりだ!!」

そして桐谷はまっぷたつに宵の書を斬り裂いた。

「あああああああああああ!!!!」

大きな悲鳴は次第にユーリの声に近くなり、完全にユーリの声になった。そして身長もここにいるユーリと同じになると、ユーリの体から黒い霧みたい物が上に上がっていった。

「ユーリ!!」

夜美が落ちていくユーリを捕まえる。

「………夜美?」
「ああ、やっと捕まえたぞ。馬鹿者」

そう言って夜美はユーリを大事そうに抱きしめた。
暫くすると霧も完全に晴れ、さっきの景色に戻る。

「みんなー!!」

声のする方を向くと、闇の残滓と戦っていたチビッ子マテリアルとフローリアン姉妹がこっちに向かってきていた。

「どうなったの?」
「無事、ユーリを救出したぞ」

抱いているユーリをみんなに見せる夜美。

「うわぁ………僕達のユーリと瓜二つだね!!」

「当たり前だ馬鹿者。我等だって小さいだけで同じではないか!」

「ううん、星だけ何だか赤いよ」

「まさかそんな事は………ってなんと!?」

ディアが見た星は髪が薄く赤みがかっていて、バリアジャケットも赤めの色になっていた。

「ユニゾンしたんですよ、ディア」

『驚きすぎだぞ、お・う・さ・ま』

「やかましいチビ助が!!」

『誰がちびだ!!』

「こら、アギトとディア!喧嘩は………」

「待って、皆!!まだ高魔力反応が………」

アミタが指さした方向を見ると、黒い霧がドンドン集まり、大きくなっていく。

「コウナッタラキサマラモミチズレダ………」

霧が晴れて現れたのは闇の書の最終決戦の時に暴れた防衛プログラムに似た巨大な生物が現れた。
しかしあの時よりも大きく、そしてさらにおぞましい。

「あれは!?」

「闇の書の残滓が集束して出来た化け物………」

「あんなにおぞましいものが………」

「しかしあんなものどうすれば………」

「皆、ドクターから連絡があった。一旦地上に降りるぞ」

トーレに言われて、皆は一旦零治逹の所へ向かった。










ついた皆は加奈の治療を受けながらスカリエッティの話を聞いていた。

「ドクター話とは何ですか?」

「あれの消滅させる方法だよ。どうやらあの化け物はいくら攻撃しても瞬間修復してしまうみたいでね。今、急いで即効性の分解プログラムを作成した。これをあの怪物の核に打ち込めば後は自然に消えていくはずだ」

今もフェリアのナイフでの攻撃やディエチの砲撃を与えているが、直ぐに修復してしまい、ダメージが無い。

「だけど核はどこに………」

「そこでみんなには核を取り出す為にあの怪物にフルパワーの魔法をぶつけて欲しい。そして削っていき、出てきた核にこのプログラムを打ち込む。打ち込むのは………桐谷君、君に頼むとしよう」

「俺ですか………?」

「桐谷君はロングレンジで高威力な技を持っていないからね。それにあの赤い姿なら一番威力のある一撃を核に打ち込めると思うんだ。」

「なるほど………分かりました」

桐谷が頷き、作戦が決まった。

「皆分かったかい?」

「うん!要するに、遠くから自分の一番強い魔法をぶっぱなせばいいんでしょ!!」

「レヴィ………まあいいでしょう」

「シュテル、諦めるなよ………」

「レイ、説明してあげるだけの無駄な時間を使うのならすぐにでもあの怪物を消し去った方がいいです」

シュテルの毒舌に苦笑いしかできない零治。

「それと、トーレは待機だ」
「ドクター!?私だって!!」
「無理だよ。長期に渡るISの使いすぎとダメージが大きすぎる。いくら回復魔法でも、体の機械の部分は魔法では治せないんだ」
「………分かりました、ドクター」

悔しそうにスカリエティに従うトーレ。

「その代わり、ディエチが地上から狙撃する」

「分かりました………後は頼むぞディエチ」

「うん、トーレ姉の分まで狙い撃つよ………」

攻撃を止めたディエチがトーレに声をかけ、ウーノに支えられたトーレは後ろへと下がっていった。

「ありがとうございましたトーレさん」

零治はそんな後ろ姿にお礼を言い、みんなの方を向いた。

「みんな、後一歩だ、よろしく頼むぞ!!」

そう言った零治にそれぞれが返事をし、上空に浮かぶ、巨大な霧へ向かっていった。

「レイ、ユーリを頼む」

ただ夜美はユーリを零治に渡し、みんなの所へ向かう。

「やあ、やっと会えたな………」

「はい、私もずっと会いたかったです………」

そう言って俺の服をギュッと握ってくるユーリ。

「温かいです………この温かさに夜美逹は守られてきたんですね………」

そう言うユーリだったが、その体は震えていた。
恐らく今戦いに向かったみんなの事を心配しているのだろう。

「大丈夫だ。あいつらならやってくれる。信じて待ってよう………」

「………はい」

2人は一緒に空を見上げた………










「エイエンノヤミヲ………スベテヲハカイスルシンエンヲ………」

「先ずは私が………ISべヴィバレル」

ディエチの放った砲撃が化け物を貫く。

「ディエチが早速撃ってくれたみたいね。次は私が!!攻撃魔法は得意じゃ無いけど………聖なる光よ敵を貫け、ホーリーランス!」

敵の上空に展開した光の槍が一斉に降り注ぐ。

「グギャアアアアアアアアアアアアアアア!!」

甲高く、聞いたことのない叫び声を上げる怪物。

「次、行きます!」

ユーリが小さい声ながら頑張って叫ぶ。
そして上げた両腕に巨大な剣を作り出していた。

「ちょっと違うけど、エンシェントマトリクス行きます!」

作りだした剣を怪物に投げた。

「そして、ユーリ、キッーーーーク!!」

そして突き刺さった剣を踏みつけ、爆発させた。

「次は私達です!!」

「ヴァリアントザッパーの威力、味わってみなさい」

二人並んで、双銃に魔力をチャージする。

「行くよお姉ちゃん」

「うん!」

「「ツイン、ブラスト!!」

2人の砲撃魔法は交わり合い、綺麗な色を纏いながらライフルの様に貫いた。

「次、ディアちゃん、夜美さん!!」

「もう終わりにするぞ………闇の書も宵の書も………!!」

「我らの力、とくと味わえ!!」

夜美とディアが並んで、エルシニアクロイツを上に掲げ、最大魔法を使おうとしていた。

「行くぞディア!」

「ああ、いでよ巨獣!!」

「「ジャガーノート!」」

並んだ2人の魔方陣から、強力な砲撃魔法が飛び交い、敵にぶつかると強大な闇が広がっていった。

「次は僕達だ!!」

「僕達の最強の技を喰らえ!!」

二人の周りに雷の球を展開させ、多くの雷の刃が怪物に突き刺さる。
突き刺さった場所から雷が溢れ返る。

「「雷刃封殺………」」

ライとレヴィが左手を突き出し、

「「爆滅剣!!」」

そう言った後、爆発した。

「星、シュテるん、決めちゃって!!」

「はい、決めさせていただきます」

レヴィの声にシュテルが答える。

「行きますよシュテル」

「ええ、いつでも」

そう言って二人はルシフェリオンを怪物に向ける。

「「疾れ明星、全てを焼き消す炎と変われ………」」

ルシフェリオンの先端に強大な魔力が貯まる。

『行けー!!二人共ー!!』

「「真・ルシフェリオンブレイカー!!」」

2人の焔の砲撃魔法は怪物を飲み込んだ。
煙が晴れると、中心辺りに黒い宝石みたいなものが見えた。

「あれか!行くぞ!!アルトアイゼンリーゼ、セット!!」

『行きます!!』

桐谷はセレンからレミエルに変え、リーゼの姿になった。
リーゼはアルトよりも一回り大きく、右手のステークもバンカーとなり大きくなった。

『まだクレイモア何か撃てませんからね。ブーストで直進だけでもキツイですから覚悟してください!』

「そんなの当たり前だ!!」

ブーストでダッシュする、桐谷。
途中向かってくる、魔力弾や触手による攻撃を全て無視して突っ込む。

「ああ!!化け物が自己修復してる………」

レヴィの声に皆の緊張が走る。

『マスター、ヤバイです!!』

「知るか!!どんなものでも貫く!!それがアルトアイゼンだ!!!」

修復してる箇所からバンカーを突き刺す桐谷。

「はああああああああ」

掛け声と共にドンドン突っ込んで行く。
そして………

「見つけた………喰らえ!!」

バンカーに込めたプログラムを打ち込む桐谷。
その瞬間、怪物の動きが止まった。

「成功………か?」

ディアの問いに誰も答えられない。
しかし、怪物は全身が白くなり、徐々に消えていく………

そして暫くすると完全に消え去った。

「…………終わった?」

「………そうみたい」

ライとレヴィが互いに確認し合う。
他の面々も互いに確認しているようだ。

『おめでとう、ミッションコンプリートだ!!』

みんなが歓喜の声を上げたのはスカリエッティが通信で教えてからであった……… 
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