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スーパー戦隊総決戦

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第十三話 何故かこの地にその二

「そうだ、神戸にも恐竜屋がありますし」
「そこに行こう、ワニが顔を出せばいい」
「そもそも何でヤツデンワニが社長なんだろう」
 レツはこのことが不思議で仕方なかった。
「思えばおかしなことだけれど」
「細かいことは気にしたら負けだよ」
 範人は全く気にしてはいない。
「この世界はね」
「ではまずは神戸に向かおう」
 丈瑠が述べた。
「それからだ」
「よし、それなら」
「今から」
 こうして彼等は神戸に向かった。筈だった。しかし辿り着いたのは。
 見事な緑の山の中だった。木々は見事に生い茂りそこに神聖な雰囲気さえ醸し出している。その雰囲気の中で幸人がまず言った。
「ここは何処だ?」
「神戸は緑が多いのですね」
 アスカは神戸に行ったことがない。
「そうですか。そうした世界なんですね」
「いや、ここは神戸じゃない」
 幸人がそれをしっかりと言う。
「高野山ですから、アスカさん」
「そうよ、ここ和歌山よ」
 凌駕とらんるがアスカに説明する。
「神戸とは正反対の場所です」
「全然違う場所だから」
「何でこんな場所になったんだ?」
 源太も首を傾げさせるばかりだ。
「俺達神戸に向かっていたんだよな」
「御免、間違えた」
 テトムがあっさりと言う。
「神戸のつもりが」
「いや、まちがえたどころじゃないだろこれは」
「そうよ、幾ら何でも」
 流石に海と冴も唖然としている。
「何処をどうやったら神戸が和歌山に」
「理解不能」
「じゃあ今から神戸に向かうか」
 岳はその中でも冷静だった。
「とにかくな」
「ああ、とにかくそれだよな」
 草太郎も岳の言葉に頷く。
「何はともあれな」
「これまでのパターンだとまた道を間違えるんじゃ」
 走は何気に不吉なことを言った。
「そういう気もするけれど」
「幾ら何でもそれはないわよ」
 テトムの言葉である。
「幾ら私でもね」
「いや、そもそも神戸を和歌山にする方が有り得ないから」
 今突っ込みを入れたのは早輝だった。
「まあそれでも敵はバスだし」
「そうっすよ。そんなに焦ることはないっす・・・・・・んっ!?」
 ここで連の携帯が鳴った。それに出るとだ。
「キタネイダスからっす」
「あれ、キタネイダスと携帯でやり取りしてるの」
「明日香の旅館で電話番号とメールアドレスを交換したっす」
 そうしたと美羽に答える。
「それでっす」
「そうだったの」
「それで何と言っているのだ?」
 流ノ介はそのことを問うた。
「一体」
「何か三重の方に言っているそうっすよ」
「三重って全然逆じゃねえのか?」
 走輔でもわかることだった。
「あいつ等も何をやってるんだ?」
「それでも好都合な話だよな」
 軍平がここで話す。
「あいつ等も遅れるんだったらな」
「そうよね。まさかと思ったけれど」
「それにしても敵と携帯のやり取りというのはな」
 ゴウはこのことに首を捻ってはいる。
「また無茶苦茶な話だな。少し参ったぜ」
「うちツエツエさんとメールのやり取りしてるで」
 何とほのかもだった。
「あの人結構ええ人やし」
「オルグだぞ」
「人間じゃないから」
 康介と吼太がそこは突っ込みを入れる。
 
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