| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ウルトラマンゼロ ~絆と零の使い魔~

作者:???
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

タバサ外伝2 牛鬼-ミノタウロスpart1/学院への帰還

「遅い!」
シエスタのアイデア通り、ブラックスターコーヒーの豆を多量に持って戻ってきたサイトたちだが、戻ってきて真っ先に聞くことになったのは、待ち構えていたルイズの文句だった。その後ろではキュルケたちがまた始まったよ…とでも言いたげで、それぞれがやれやれと苦笑いをしたり、頭に手を置いてため息を漏らしたりと各々異なる反応を顔に出している。
「お、遅いって…むしろ早かった方だろ。たった一日だけだし」
「使い魔は主の傍に常に控えてないといけないものなのよ!全く、日に日に使い魔としての自覚が出てきたかと思った矢先に、そこのメイドに尻尾振って…」
そうだ、出発してから何日も経過したわけではない。だがこのご主人様、使い魔が予め一日暇を頂くと伝えられても我慢できないタチなのだ。
「そんなに焦ってどうしたのですかミス・ヴァリエール?もしやサイトさんとあーんなことやこーんなことをしたと仰るんですか?」
「あ、あああああんなこと!?ななな、なにをしたっていうの!?」
シエスタの挑発を聞かされ、ルイズは激しい動揺と苛立ちを入り混じらせる。
「さあ、それをどうしてミス・ヴァリエールにお伝えする必要があるんでしょうかね?私たちは二人きりでのお出かけを条件に、舞踏会で用意するための巷で噂のコーヒーをご用意しようって提案しましたし、その間サイトさんどどんなことしていようが関係ありませんわ」
「関係ないわけないでしょうが!うちの使い魔がよそで変なことしてたりなんて…ご、ご主人様として放っておけるわけないでしょ!
っていうかシュウ!」
シエスタとサイトの、自分の与り知らぬところでの相瀬同然の外出をよく思っていなかっただけに、まんまと挑発に乗ってしまうルイズは、シエスタ一人のみならず、シュウにも不満をぶつける。
「あんた、出かける前に私が言ったこと忘れてたわね!サイトとシエスタを見てろって!貴族の頼みを無視するなんて無礼にも程があるんじゃなくって!?」
「…………」
怒鳴り声を浴びせられてシュウは、積み隠すことなくはぁ…とため息を漏らしながらうんざりとした表情を浮かべ視線を逸らした。
「ちょっと、何いかにもめんどくさいって顔浮かべてんのよ!少しは貴族である私を敬って…」
貴族である自分が直々の頼みごとをしたというのに、聞き入れる気すら見せないシュウに苛立ちを募らせる。尤もシュウからすれば、短気な子供の癇癪に付き合いたくもない、といった具合だ。
「る、ルイズ!リシュの前よ!あまり大声を出さないであげて」
「あ…ご、ごめんなさい」
暴れ馬をなだめるように、テファもルイズに落ち着くように言うと、さすがのルイズも子供を前に我を忘れれていたことを自覚し、ようやく落ち着きを取り戻す。リシュはシュウのすぐそばを片時も離れないとくっついていたので、ルイズの大声にすっかり怯えていた。だがルイズのミスはこれだけに収まらない。
「あーら、ミス・ヴァリエール?今なんとおっしゃったのですか?私、言いましたよね?二人きりでのお出かけを条件にと」
聞き捨てならないとシエスタは、ルイズがシュウに言ったことについて問い詰めだす。
「確かにミスタ・クロサキとティファニアさん、リシュさんとは町で鉢合わせしてしまいましたが、それってもしかしてミス・ヴァリエールからのご要望によるものだったんですね?てっきり偶然かと思っておりましたのに、まさかそういうことだったとは」
「うぐぐぐぐ…それはだって、あんたとバカ犬が変なことしないために」
しまったと思ったルイズだがもう遅い。うっかり口走ってはならないことを口にした以上、シエスタはそれをダシに攻め込んでくる。
「約束を反故した以上、ミス・ヴァリエールにはペナルティを課させていただきます。サイトさんの一日独占権、これで継続ですね」
「ちょっと!人の使い魔の予定を勝手に決めないでよ!」
「あ〜あ、残念ですねぇ。よもやミス・ヴァリエールが、それも公爵家のご令嬢とあろうお方が、使い魔が粗相しないと思うほどの信頼がないばかりか、裏で約束を反故するようなことを企んでおられたなんて」
痛いところを、それもルイズのアイデンティティの一部でもあるヴァリエール公爵家の立場を引き合いに出されまくり、悔しいが言い返したいのに返す言葉が見つからない。
「ルイズさん、今度ばかりはシエスタさんの方が優位ですから、ここはひとつ矛を収めましょう」
「…わかったわよ」
ハルナとしても、今回はルイズに助力したいところだが、ルイズ自ら自爆してしまった以上はどうしようもない。ルイズは膝を折るしかなくなってしまう。
(俺の意思は無視ですか…?)
サイトは自分の意思が汲み取られる気配がないことに嘆きを覚える。
「災難だったわねあなた」
キュルケが肩をすくめながら、ルイズの飛び火を食らったシュウに同情を示す。
「…これだから癇癪持ちのガキは嫌なんだ。平賀、どうにかしろ」
「どうにかなってるならこうなってないって」
サイトとしても、ルイズが他者に迷惑をかけるようなことになる前に留めてやれたらとは思うが、何せルイズだ。貴族のお嬢様でプライドが非常に高い。ゆえに引き下がることは絶対にしない。今回シエスタから食らった反撃の要因がなければ、梃子でも曲がらない。それが彼女の強みともいえなくもないが、同時に我儘ともいえる。サイトの場合、止めようとしたところでますます火に油を注ぐ結果となることが想像できるので、少なくとも自分が彼女を止めることなど不可能だと思わざるを得なかった。
「それをどうにかするのがお前の役目だ」
「えぇ〜…」
…が、それはサイトの都合。他の人間からすればどうにか対処してくれと願うばかりの案件であるため、シュウはそれでもなんとかルイズを止めるように言われ、現実の理不尽さに肩を落とすのだった。
そんなサイトの肩に、クリスが手を置いてきた。
「サイト、予定通りその…コーヒーとやらを調達できたようだな。ありがとう」
「ああ、色々ひと悶着あったけど、なんとかもらってきたよ」
落ち込んでも仕方ない。コーヒーを持って帰ってきたことだし、気持ちを切り替えて舞踏会の準備をしようと思い、サイトはコーヒー豆を詰め込んだ樽に手を触れる。
「ひと悶着?」
サイトの今の発言を聞いて、クリスは目を細める。
「まさか、何かあったのか!?」
「うん、まぁ…あるにはあったけど」
「もしや、お前たちの体に何か変調をきたすようなことがあったのか?」
それだけでなく、何か鬼気迫るような反応を示しながらサイトに詰め寄ってきた。
「どうしたんだよクリス。そんなに詰め寄って。別に、結果的にだけどなんともなかったんだぜ。向こうが勝手に落ちたっていうかさ」
「詳しく教えてくれ。一体トリスタニアで何が起きたのか」
まるでサイトが危険な存在に遭遇したのではと見ているような緊迫感溢れる詰め寄り様に、サイトはクリスの反応にひたすら困惑させられた。気が付けば息がかかる距離にいたものだから、クリスから漂う花のような良い香りがサイトの鼻をくすぐってしまう。
「ちょっとクリスさん!平賀君に近づきすぎです!」
「あ!本当じゃない!人が目を離してる間に、何やってるのよあなたは!」
クリスに言い寄られて緊張しているサイトに気づいたハルナと、シエスタへの反撃を狙って言葉を探っていたルイズも気が付いて、強引に二人を引きはがした。
「あぁルイズ、ハルナ。済まない、何も変なことは目論んではいないさ。ただこれはどうしても…」
サイトと引き離されたクリスだが、なにやらどうあってもサイトに尋ねずにはいられないといった様子だが、すっとタバサがクリスの顔の前に、身の丈以上の杖の先を突き出してくる。
「落ち着いて。今は舞踏会の準備と、皆の説得の方が優先」
「タバサ………あぁ、そうだったな。済まん、取り乱していた」
さっきまでは頭に血が上っていたのだろう。クリスはようやく落ち着きを取り戻した。
「説得の方はうまくいかなかったのか?」
シュウがクリスに、ちょうど自分たちがトリスタニアに向かって別行動をとっている間…つまり舞踏会開催に向けて最後の説得の進捗を問う。
「あぁ、残念だがこのままでは本当に中止だ。済まないな。私が提案した舞踏会で、ルイズたちの協力してくれていたというのに、何も成果を残せなかった」
申し訳なさそうにクリスは俯いた。
「それは、仕方のないこともあると思います。人の考えがすぐに変わるなら…」
そう、人の思想が簡単に、短時間で変わるようならテファも、これまでの人生でエルフの血を引いていることに苦労をすることはなかった。理解を得られずにいるクリスの苦心に自分のことのように胸を痛める。
「それについて一つ提案がある」
タバサがそこで、自分に良い考えがあると挙手する。
「あら、何かいい手があるってこと?」
キュルケは期待を胸に、タバサのアイデアに耳を傾ける。
「まずは改めてギーシュたちを使う」
「ギーシュさん?けどあの人たち、今は他の人たちからの印象とか気にして協力するのやめてるはずだったんじゃ…」
なぜかここで、それも頼りないギーシュの名が出てきたことに、聡いタバサの愛でならばと期待していたハルナは不安を感じ始める。
「大丈夫。あくまで今学院にいる皆を集めるように頼むだけ。あとは…」
タバサが言うアイデアとは、一つの博打であった。

これまで説得を個々に行っていたが、それではインパクトに欠けて効果的ではない。ならば、反対意見者全員を集めて演説を行い、決めさせるというものだった。
皆を集めて演出を施した絵盛大な演出で場の空気を掌握、自分に味方になるような空気感を作り出す。その流れ人って自分の意見を推し進めることで舞踏会開催に持ち込むということだ。

「へぇ〜、そういうやり方もあるのか」
「国を治める人物には、時にはそういった技術も必要とされる」
(さすがタバサね。王室を追われた今でも、ガリア王家の血は健在って訳ね)
政治的な手法には無知なサイトは、タバサにこんなアイデアがあったのかと感心する。彼女の素性を唯一この場で知っているキュルケは親友の頭の切れを敢えて口に出さず、心の中で讃えた。
「なるほどな。交渉術としては悪くない。確かにその手なら、うまくいけば舞踏会開催について反対まではされなくなるかもしれない。だがこれが最後のチャンスとなる以上失敗は許されないぞ」
納得しつつも、これで同意を得られなければ舞踏会は中止となる。シュウは釘を刺すように言った。
「そうですね。となると説得の役目の適任者は……クリスさんが良いと思います」
ハルナも同意し、誰が適任かを探っていると、クリスの姿が目に留まる。
「私か?」
クリスは自分が名指しされたことに一瞬だけきょとんとするも、少し間をおいてその訳を悟る。
「いや、そうだな。私がここでは適任だろう。この舞踏会の発案者であり、いずれ私も王位に就く以上、このように大衆を相手にする機会は必ず訪れる。その時に備えての経験にもなるだろうからな。幸いこの手の交渉術についても学びはある」
「だったら決まりね。クリス、演説の内容については任せるわ」
「私も異論はないわ。私たちはそれまでギーシュたちも使って皆を集めるってことでいいかしら?」
キュルケも納得の意を示し、ルイズも次に自分たちが開催に向けて行うための行動を明確にする。
すると、皆がやる気になっている中、テファが恐る恐る手を上げる。
「あの…私にできることは?」
「テファ、あなたはまだ下手にうろつきすぎないほうがいいわ。みんなの集合については私たちで何とかした方がいい。人目のない下準備の方に集中して」
テファはアンリエッタの女王権限もあってシュウ共々学院に身を寄せている身だが、在学生でもないだけで怪しまれる上に、それ以前にエルフである以上、今回のような対面での招集を促す行為は避けるべきだろう。ルイズは今回の手伝いはやめた方が良いと忠告する。
「それを言ったら、私と平賀君、それに黒崎さんもギーシュさんみたいな顔見知り以外の貴族を相手に集合を呼びかけるのもよくないですよね」
「あぁ〜それもそっか。だったらギーシュたちしか呼び出せないな」
ハルナとサイトも、反対派の説得に平民である自分たちに声など聞き入れられないだろうと見て、とりあえず招集についてはギーシュたちだけに絞ることにした。
「そう、だよね。ごめんなさい。私も何か手伝えたら…」
テファは肩を落とした。村を出てこの学院に来るこれまでに至る間、彼女はあまり自分が役に立てたような気に恵まれていないような気さえ合った。
「…いや、ここは開催が決定した時に備え、飾りつけや招待状の作成に取り掛かろう。それなら暇を持て余すことはないはずだ」
それを考慮したシュウは、先んじて飾りと招待状の作成を勧める。
「まだ開催するかどうかわからないのよ?」
「それでもやるさ。世話になりっぱなしでは俺も申し訳ない」
ルイズから忠告めいたことを言われても、シュウはやる気を見せて譲らなかった。
「じゃあ、それぞれやることは決まったな。ひとまずこのコーヒー豆の樽をマルトーさんのとこに運んでいくよ。ルイズたちは集合の方を頼むぜ」
「では私はマルトーさんに置き場所の方を尋ねてきますね」
「頼むわよ。…それと、サイト。シエスタに変なことしないでよね」
「し、しないって!」
「リシュとティファニアは招待状と飾り付けに手伝いを頼む。俺はまず平賀とこの樽を運んだらそっちにいく」
「分かったわ」
「お兄ちゃん、早く運んでこっちにきてね!」
ルイズからひと睨みされたサイトはたじろぎながらも、コーヒー豆の入った樽を運び出そうとする。
「平賀君大丈夫?その樽重たそうだけど」
運ばれてきたコーヒー豆入りの樽は全部で七つ。一つだけでもタバサ二人分ほどのサイズだ。サイトも力はある方だろうが、それでも一人で抱えるには重すぎるのは想像に容易い。
「あぁ、大丈夫。なんとか一個ずつなら運べるよ」
そう言ってサイトは樽の一つを持ち上げる。ハルナは次の瞬間驚きで目を見開いた。サイトは、あ樽を軽々と持ち上げてみせた。高校生の少年とは思えない力だ。
「平賀君、そんなに力があったの!?」
「この世界で結構大変なことも多かったし、元より鍛えてますから」
へへっと得意げにサイトは笑う。
「素敵ですサイトさん!こんなに力持ちだったなんて、ますます素敵に見えてきました」
「よせよシエスタ。これくらい怪獣を持ち上げるよりなんてことないんだからさ」
シエスタは力を見せたサイトへ熱っぽい目を向け、サイトも可愛い女子から黄色い声を受けてニヤケ面が抑えられなくなる。もちろんこれを気に入らなく思うのはルイズである。
「何調子に乗ってるのよ!あんたは私の使い魔なんだから、力があって当然でしょ。使い魔が非力だったら困るもの」
「ば、バカ!今尻を蹴ったら!」
そう言ってサイトのケツに蹴りを入れるがタイミングが悪かった。尻を蹴られた反動で樽がサイトの腕から落ちてしまう…ということはなかった。
サイトの持っていた樽は一人でに空中に浮遊していた。
「あぁ、悪い。助かったよタバサ」
「私じゃない」
ルイズが危うく樽の下敷きになるところだったのを救われたと思って感謝の言葉をかけるサイトだが、タバサは首を横に振る。
「俺だ。正確にはこのナイフだがな」
樽を魔法で浮かせていたのは、シュウ…の持っているインテリジェンスナイフ、地下水だった。
「あぁ、そいつに、だったのか。なんにせよ助かったよ。あとルイズ、あんな時に蹴ることはないだろ。危なかったじゃないか」
「そ、それは悪かったわよ。で、でもあんただってそこのメイドに鼻の下伸ばしてたじゃない!」
「それでいちいちキレたら身が持たないでしょ。相変わらず気が短い女ね」
サイトに続いてキュルケからも指摘を受け、言い返したそうにも言い返せないルイズは歯軋りした。
「地下水、そのまま維持し続けてくれ」
「荷運びたぁ、たりぃ仕事だぜ。樽だけに」
「あはは。ナイフさんおもしろーい」
シュウから〈レビテーション〉の魔法の継続を命じられ、地下水は気だるそうにぼやく。さらりとシャレをいったが、リシュしか笑わなかった。
「俺力仕事する意味ないじゃん…」
「二人でやった方が効率的だ。それに、このナイフの扱いにも少しは慣れておきたいから使ってる」
(…ウルトラ念力で運ぼっかな…)
魔法で樽を浮かしながら運ぶシュウを見て、サイトは仕事を無くした無職者のように呟くも、だからといって何もしないというのも気が引けるので、とりあえず余った分の樽を一つ運び始めた。
これを機に、彼らはそれぞれ舞踏会開催に向けて作業に取り掛かった。


「むぅ…」
サイトとシュウが樽を運んでいく様と、テファとリシュがあてがわれた部屋の方へ向かう後ろ姿を見て、その場で最後に残ったクリスは、演説を成功するのもそうだが、もう一つどうしても気になることがあった。
それは自分たちが舞踏会開催の説得のために奔走している間、サイトたちが向かったトリスタニアで起きたという異変のことである。そのことをどうしても尋ねたいのだが、ここまで来て舞踏会のことも無視できないのでどうしたものかと悩まされることとなった。
それに…
(あの娘…彼女が『リシュ』か)
クリスは、シュウとテファと共に行動している少女、リシュのことが気になっていた。別に変な意味ではなく、真剣に…


脅威の一種として,彼女はリシュを捉えていた。


「大丈夫」
クリスの懸念を察して、タバサが言葉をかける。
「何かが起きたとしても、彼がいるならきっと問題ない」
「タバサ?いや、サイトの強さは一度剣を交えている身だからわかるが…」
初めて会った時にあえて襲撃者のフリをして勝負を挑んだ時のことを振り返る。本当に剣士足らんとする者は、剣を交えただけで相手のことが分かってくるもの。サイトを剣士としての実力で測れば問題はないが…。
「彼だけじゃない。もう一人、あそこにいる彼も」
タバサはチラッと、サイトと同じ黒髪の青年にも視線を向ける。
「シュウのことか?…うむ、元々怪獣と戦っていたという組織にいたとは聞いているから、その通りだろうが…」
「腕は保証する。彼は強い」
「随分シュウのことも買うのだな。…いや、タバサほどのメイジがそこまでいうのなら、そうなのだろう。
分かった。まずは皆の説得の方に集中する」
クリスもシュウのことを一目見た時から只者ではないとは勘付いていたが、以前より怪獣と戦った経験があるらしいという話を聞いて納得がいった。タバサの場合は以前、シュウがウルトラマンとして戦っていたからこその評価であるという差異はあるが、二人ともサイトもシュウも、良い意味で一定以上の評価を下している。
クリスはタバサの言葉を受け、まずは演説に意識を向けることにした。
(……)
最終的にタバサ一人だけが残った。チラッと目を見やった先には、シュウ…ウルトラマンの変身者の後ろ姿があった。
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧