| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

真・恋姫†無双 劉ヨウ伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第53話 常山、山賊掃討戦 前編

翌日、趙雲の母と村人に組織された300人の自警団は賊300を討伐するために村を出発しました。

この一団には揚羽以下、凪、真桜、沙和の4人が同行します。

私は村に残ります。

麗羽と鈴々も一緒に村に残っています。

彼女に揚羽についていくように言ったのですが、私と一緒にいたいと言い張りました。

彼女の護衛に鈴々をつけるので大丈夫でしょう。

私が村に残った理由は揚羽の策に従ったからです。

この村の自警団の人数は350です。

この内、主力300を賊300を討伐するため村から遠ざけます。

そうなれば、防備の手薄な村を賊1500がこの村を襲うはずだと揚羽は言っていました。

彼女曰く、今日、討伐に出向くことに意味があります。

昨日、私達が遭遇した賊を全滅させたので、私達の情報は二つの山賊団の耳に入っていません。

彼らは趙雲達が賊を全滅させ、この村の者が調子に乗り賊300を討伐を企んでいると思います。

そこで、彼らは自警団の大半が山賊討伐に出発した時期を見計らい村の襲撃を行います。

彼らは村さえ押さえれば人質を盾に自警団を脅迫して屈服させることができると思っているはずです。

彼らは1500人で、この村に残る守備兵50人です。

数の暴力で一気に村を制圧できます。

欲にかられ村を襲撃しにきた賊を私が殲滅する寸法です。





「劉ヨウ様、この度は礼を申します」

私が村の入り口で山賊が来るのを監視していると趙雲が話しかけてきました。

彼女は私に対し凄く申し訳なさそうに礼を言ってきました。

「賊退治は日常のようなものだから気にしなくてもいい」

私は周囲への警戒を解かずに彼女に返事をしました。

「そのこともありますが、母上のことです。劉ヨウ様に失礼な物言いをしたにも関わらず、母上を許してくださいました。その上、村を救うために力まで貸してくださり、礼の言いようがありません」

趙雲は趙覇の私への無礼な行為を心底悪く思っているようです。

趙覇の件は凄く腹立たしかったです。

でも、村の件は別物です。

腹が立ったからといって村を見捨てることはできないです。

趙覇の行動も彼女なりに村を思ってのことだと思います。

「母上に悪気はないのです。本当に申し訳ありませんでした」

私が趙雲から謝罪を受けていると視線を感じました。

「正宗様、何をしていますの?」

「お兄ちゃん、何をしているのだ?」

麗羽は不自然な笑顔で私に話かけてきました。

鈴々と豚もいます。

「昨日の趙覇殿の件で彼女から謝罪を受けていところだよ」

「そ、そうでしたの・・・・・・。そ、そうですわよね。正宗様、山賊はまだですの」

麗羽は口ごもりながら私に山賊のことを聞いてきました。

麗羽の態度に違和感を覚えました。

私に嫉妬でもしたのでしょうか?

彼女は本当にかわいいですね。

「まだだと思う。今のところ山賊の来る気配はない。しかし、用心にしないとね」

「そうですわね」

麗羽は私に近づくと私の右腕を絡ませてきました。

彼女は頬を染め俯いています。

「ホオォゥ、劉ヨウ様も隅に置けませんな」

趙雲は私と麗羽を交互に眺め悪戯猫のような眼差しをしました。

「麗羽、急にどうしたんだい?」

私は麗羽の大胆な行動に動揺してしまいました。

彼女の胸の柔らかさと暖かみが腕に伝わってきます。

「何でもありませんわ・・・・・・。私達は許嫁なのですから、これくらい当然のことですわ」

麗羽は顔を真っ赤にさせながら私に言いました。

彼女は私に目を合わせられないようです。

「ホオ、ホオ、袁紹殿は劉ヨウ様の許嫁でしたか」

趙雲は面白そうに私の顔を見ています。

「劉ヨウ様をいじるのもこれくらいにしておきましょう。ところで劉ヨウ様にお聞きしたいことがあるのですがよろしいでしょうか?」

趙雲は急に真面目な表情で私に聞きたいことがあると言ってきました。

「なんだい?」

「某が昨日、劉ヨウ様とお会いしたとき、山賊を一瞬で殺した技は何なのでしょうか?」

趙雲は私の振雷・零式のことを知りたいようです。

やはり武人の趙雲です。

「あれは私の必殺の奥義だ」

「必殺の奥義ですか?」

趙雲は興味深そうに私の顔を見ています。

「昨日の使ったのは振雷・零式といって、体の気を収束して槍の先から放つ技だ」

振雷・零式は私が硬気功に使用している気を一点に収束して敵に放つ技です。

「念のため言っておくけど妖術の類じゃない。あの技は見た目派手な攻撃だけど、見た目通り威力は凄いし、体力の消耗も激しい。常人が使用したら死ぬと思う」

今の私は10発が限度です。

この限界を超えるこは幸いなことに今までありませんでした。

これからも無いとは限らないので日頃の鍛錬は怠ることはできません。

「劉ヨウ様、私にも振雷・零式を習得できるでしょうか?」

趙雲は目を輝かせて私に聞いてきました。

追いそれと振雷・零式を伝授できる訳がないと思います。

私に取って振雷・零式は虎の子です。

そもそも私のようにチートでない者に使用できるかもわかりません。

彼女が士官してくれるなら指導を考えなくもないです。

「そもそも私は弟子を取ったことはないから、趙雲が使えるようになるかわからない。」

私は趙雲に正直に話しました。

「そうですか・・・・・・」

趙雲は一人考えこんでしまいました。
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧