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ソードアート・オンライン stylish・story

作者:黒神
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第五話 危機一髪


シュウがサチと話した翌日。シュウは何時もの宿屋で朝食を取っていた。
シュウがSAOの世界に来て、ずっと宿頼りだったがシュウは一つの計画を立てていた。レベルと金を溜め続け、便利屋みたいなものを開く事だった。

「金銭的には問題はねえが、レベルがもう少し欲しいって所だな。この計画はもうちょっと先延ばしだな。俺もいい加減、自分の住まいが欲しいモンだぜ。たまには自分が作った料理も食いてぇしな」

シュウが朝食のトーストをほお張ると、メールが届く。

「ん?メールか。送り主は・・・サチか。いきなりお呼びとね。内容はっと・・・」

そのメールを開き、内容を読み始める。

『おはようございます、シュウさん。サチです。実は今日、私のギルドのホームをリーダーが購入しに行くのですが、私を含めた他のメンバーはレベル上げも兼ねてお金を手に入れようと考えています。そして少しレベルが高いダンジョンに挑む事になってしまったんです。でも私、やっぱり怖くて・・・シュウさんの都合が宜しかったら、手伝ってもらえないでしょうか?』

と同行願いのメールだった。シュウはここ最近、ソロだったためこう言った余興も必要だろうと思い、メールを返す。

「『勿論。オッケーだ。大船に乗ったつもりでと頼ってくれて良いぜ!!』っと・・・送信開始!!」

シュウがサチにメールを送ると三分も立たない内に返信が戻ってきた。

『ありがとうございます!では12時にタフトの転移ポイントに来てください。待ってますから』

「『了解』っと・・・んじゃ。少しアイテムの買出しに行くとしますか。備えあれば憂いなしってヤツだ」

~~~~~~~~~~~~

そして12時頃シュウはサチに言われたタフトの転移ポイントにやってくると・・・

「あっ!シュウさん!!」

とサチが手を振っていた。その周りにはギルドメンバーらしい人物が三人程立っており、その中には・・・

「キリトじゃねぇか!」

「シュウ!」

キリトも混じっていた。シュウはキリトのHPゲージを見てみるとサチと同じギルドの紋章があった。

「お前もサチと同じギルドに所属してたんだな」

「まあ。色々あってな・・・」

「あれ?キリトとシュウさんって知り合いだったんですか?」

サチがシュウに尋ねるとそれに答える。

「まあな。第一層の攻略の時にな。と言ってもほとんどキリトが倒しちまったけどな」

シュウが笑っていると一人のプレイヤーがシュウに話しかける。

「もしかして貴方はキリトと同じ様に、最近SAOで噂されている『真紅の狩人』のシュウさんですか!?」

「またその名前かよ。良くは知らねぇがそう呼ばれているみたいだな。でも俺的には名前で呼ばれる方が良いんだよな、だから俺の事はシュウって呼んでくれ!勿論敬語もいらねぇよ」

「すげぇ。サチ、お前シュウさ・・・シュウと知り合いだったのか」

「う、うん。昨日知り合ったの。その時に悩みを少し聞いて貰ったの」

その事にキリトが首を傾げる。

「悩み?」

「そうだな。この機会に話しておくってのも良いと思うぜ?サチ」

「・・・はい」

そしてサチは自分の悩みをギルドメンバーに話した。

「私、まだ怖い。死ぬのが怖い。だからみんなと一緒にこのギルドに居たい!だから私を一人にしないで」

サチの言葉にギルドメンバー全員が笑顔でサチに寄り添う。

「当たり前だぜ?サチ」
「そうだぜ。俺達はリアルでも友達なんだぜ?見捨てる訳ねえだろう」
「ゴメンな?サチの不安に気付いて上げれなくてよ」

とサチを励ます言葉をかける。
サチも嬉しかったのか少し涙を流すそれを見ていたシュウはこのギルドには強い絆があると感じていた。

「良かったな?サチ。悩みが消えてよ?」

「はい!これもシュウさんのお陰です」

「気にすんなよ。んで、レベルと金稼ぎだって聞いたんだけどよ。何処でやるつもりなんだ?」

「第27層の『迷宮区』に行こうって考えてるぜ?」

その意見にキリトが反対の意見を述べる。

「何時も狩場でやった方が良いんじゃ・・・」

「高レベルの方が多く経験値も入るし、お金も入るよ」

「大丈夫だって!!」

メンバーの意気込みを聞いたキリトは頷く事しか出来なかった。

~~~~~~~~~~~~

第27層・迷宮区

ギルドメンバーとシュウは少しレベルが高かったが、シュウの峰打ちのような、モンスターHPをギリギリ残し、それをメンバーが倒すというレベルの上げ方でギルドメンバーのレベルはどんどん上がっていき、お金もそれなりに手に入った。そしてキリの良い時間になったので戻ろうとしていた。

「いや~、ホント助かったぜ。流石シュウだぜ」

「それほどでもねぇよ。サチ・・・怖かったか?」

「いえ。シュウさんやギルドのメンバーが居てくれたので大丈夫です」

「そうか。良かったぜ」

そしてシュウはキリトを見ると少し話がしたいとギルドメンバーを先に帰らせた。

「キリト・・・お前。自分のレベルをギルドメンバーに伝えてねぇのか?」

「伝えるタイミングが無いって言うか。話し出せなくて・・・」

「お前が何を考えてんのか分かんねぇけどよ?そのままにしてっとギルドメンバーを危険な目に合わせる事になるぜ?早い内に話を持ちかけた方が・・・っ!!」

シュウがキリトに真剣な表情で話をしていると途中で打ち切り、急いで走り出した。キリトもそれを見て走り出す。

「どうしたんだ!?シュウ」

「微かだが、トラップ発生音が聞こえた!!サチ達が危ねぇ!!」

「でも転移結晶があるんじゃ・・・」

「クリスタル無効化エリアだったら、元も子もねぇぞ!!」

シュウとキリトが聞こえた方へ走って行くと、鉄製の隠し扉が閉まろうとしていた。シュウとキリトは間一髪で体を滑り込ませる。そして中には小人やゴーレムのようなモンスターで溢れている中、ギルドメンバーがその中央に立ち往生していた。シュウとキリトは急いでそのメンバーの下に向かった。そしてシュウが現状を確認し始める。

「クリスタルは使えたか!?」

「使えない!!」

「分かった!!メンバーは肩を寄せ合うように一つに固まれ!!卍の陣だ!!そして攻撃はせずに防御だけに集中しろ!!キリトはメンバーの付近で待機だ!!俺は前衛でこいつらの相手をする!!」

「俺も一緒に行った方が!!」

「俺とキリトが出ちまったらメンバー達は誰が守るんだ!?お前は俺が仕留め損ねた奴を頼む!それがこの状況で最善の策だ!!そして自分のHPに常に気を配れ!!良いな!?みんな!!」

「「「了解(はい)!!」」」

シュウはメンバーの了解を確認するとリベリオンを引き抜くとまずは小人のようなモンスターに斬りかかる。

「Blast off(吹き飛べ)!!」

リベリオンを大きく横に薙ぎ払い、吹き飛ばす。この階層のモンスター達のレベルは40近く在れば余裕で倒せる程の強さしかなかった。シュウのレベルは60に近づいていたためにシュウにとっては雑魚だったが、数が多かった。

(流石にこの数はキリがねえな・・・あれで一気に吹き飛ばすか?)

シュウが新装備を出そうとすると一体のゴーレムがサチに向かって飛び出し、拳を上げる。

「サチ!!くそっ!こいつらぁぁぁ!!」

キリトがサチを助けに行こうとしたが小人達がそれを許さない。あれを喰らえばレベルが低いサチに取って致命傷になるのは間違いなかった。

「ひっ・・・」

サチは死の恐怖に目を閉じ、直撃を覚悟した。
しかし衝撃はこなかった。サチが目を開けてみると赤く光る剣がゴーレムの顔に突き刺さており、ゴーレムはそのまま砕け散る。

「良かったぜ。間一髪ってヤツだな」

シュウの武器はリベリオンから翼を持つドクロの形をした『肩当て』に変わっていた。そしてシュウは何かを投げるような格好をしていた。

「今のは・・・シュウが?」

「んなとこだ。後で説明してやる。まずは・・・コイツを!!」

そう言うと高く飛び上がり、翼の部分から先ほどの赤く光る剣を数本取りだし・・・

「突き刺す!!」

そのまま次々とモンスター達に投擲し、串刺しにしていく。そのスピードはかなりのもので肉眼で追う事は困難なほどだった。

「力を込めて・・・さらに強く・・・ブチ込む!!」

そして最後の一体になるとキリトの後ろに迫っていたゴーレムに向かって、胸部に打ち込む。そして着地したシュウは紅いバラを加えていた。

「えっ!?」

「最後に・・・」

パパン!!と手を叩くと胸部に刺さった剣以外の剣が一斉に爆発し、モンスター達を砕く。そして加えていたバラを胸部に刺さった剣に向かって投げる。

「絶頂を向かえ・・・君は自由だ」

そのバラが剣に当たるとそのゴーレムは真っ二つになり、砕け散った。

「これにて終劇だ」

 
 

 
後書き
シュウの三つ目の武器はルシフェルでした!!次回にルシフェルの説明をしたいと思います!!

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