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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)

作者:あちゃ
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鎖と首輪

<ラダトーム>

「なぁ旦那…その首輪…まさかアイツに…?」
「そうだよ。これを首に付けて、逃げられなくするの」
不安気に尋ねるカンダタに、軽く答えるリュカ…
「そ、そんな物を首に付けたって、逃げようと思えば簡単に逃げられるだろ!」
「勿論これだけじゃないよ。鎖も付けるよ」
ペットショップから出て、警備隊の詰め所に向かう道すがら、頻りに大声を張り上げるカンダタ…

「く、鎖って…そんな物付けたって、首輪を外せば意味無いじゃない!そ、それに…鎖なんて何処にあるのよ!」
「うるせーな…簡単に外せない様にするさ!それに鎖は必ずしも目に見えるとは限らないんだよ!」
いい加減リュカの行動に苛ついてきたアルルが、カンダタ以上の大声で騒ぎ出す。
「あ、そうだ…アルル、光の玉を使いたいんだ…貸して!」
仲間の言葉を一切気にせず、一方的に事を進めるリュカ…強引にアルルから光の玉を受け取り、再度バコタの所へと歩みを進める。



程なく警備隊の詰め所に到着した一行…
ここに来るまでしつこくリュカを説得したのだが、強烈な怒気を纏い睨み付けられた為、それ以後は誰も喋らなくなった…

既に城から通達があったらしく、警備隊員はリュカ達の姿を見て直ぐに、バコタの居る牢屋へと通してくれた。
「ん…何だ~?今日は随分と大人数での面会だなぁ………あ、テメーはあの時の!!」
不貞不貞しい態度だったバコタは、リュカの姿を見るや大声で叫び驚いている。

「?………何だ?…僕の事を知ってるの?」
「な……テメ~…忘れたとは言わせないぞ!」
バコタの事など忘れきっているリュカは、彼の言葉に怪訝そうな顔をする。
「忘れるも何も…お前の事など知らん!」

「な、何だと…キサマ~…「そんな事より!」
怒りのまま文句を言おうとするバコタに右手の平を付き出し、力一杯言葉を遮ると…
「お前…『レミラーマ』って魔法使えるのか?」
「あ゛?使えるがそれが何だ!?」
強引に自分ペースの話しに持って行くリュカ。
「よし。じゃぁ手伝え!ラダトーム城に『太陽の石』ってアイテムがあるらしいんだが、何処にあるのか分からない。お前、探し出せ!」

あまり人に物を頼む時の態度では無いのだが、リュカはバコタに右手の平を付き出したまま言い切る。
「おま…そ、それが人に物を頼む態度かよ!………そのアイテムは、価値があるのか?」
「ない!金銭的な価値はない!でも僕等には重要なアイテムだ!だから探し出せ!」
最初はリュカの態度に腹を立ててたのだが、重要なアイテムという言葉に、顔をニヤつかせるバコタ。
「ふ~ん…まぁ…協力してやらない事も無いが………その前にオレ様を此処から出す事が条件だな!それから…そっちの金髪美人とヤらせろ!それから………まぁ、他の条件は追々だな(笑)」

どうやらバコタは、この一件で優位に立てると思い、色々と地雷を踏みまくっている。
リュカは先程から微動だにしてないのだが、素人でも感じる程の怒気を発しバコタを睨んでいる。
「ぎゃはははは!いいんだぜ、協力しなくてもよー!」
馬鹿笑いしながらリュカを見据えるバコタ…

「アルル…最後の鍵で牢を開けて…」
思いの外静かに呟くリュカ…
本心では鍵を開ける事に反対なのだが、リュカに対する恐怖から逆らう事が出来ず、大人しく鍵を開けるアルル。
(ガチャリ)

「へっへっへっ…じゃぁ早速金髪ちゃんを…「バギマ!」
(ドゴッ!!)
「ぐはぁ!」
牢から出ようとしたバコタの腹部目掛け、風だけのバギマを付き出したままの右手から放つリュカ…バギでも強烈なのに、1ランク上の魔法を使ってしまうほど怒り心頭なリュカ。

「ティミー、ヤツの右腕と右足を押さえ付けろ!…ラングストンは左腕と左足だ!」
先程から大声は一切出さないのだが、魔王バラモスと対峙した時より恐怖しているアルル一行。
ティミーもラングストンも大人しく言う事に従っている。

「テ、テメー…こんな事してただで済むと思っているのか!?オレが協力しねーと、そのナントカってアイテムが見つけられないんだろ!」
「うるせー…舌を引っこ抜かれたくなかったら、黙ってろ!」
バコタの目の前まで移動し、慈悲の欠片もない瞳で見つめると、買ってきた首輪をバコタに装着するリュカ。
そして、懐から魔法の玉を取り出し右手で持ち、左手はそのままバコタの首を首輪越しに鷲掴むと、聞き慣れない呪文を詠唱し始める。
「¢ÅΨαПя¥@」

「お、おい…な、何やってんだ…おい!(涙)」
リュカの不気味な行動に、半泣きになるバコタ…
アルル達も彼が何をしているのか理解出来ない。

尚も呪文は続き、急に首輪の周りが光り出す。
「おい!!何なんだよ!!何か熱いぞコレ!?」
ティミーとラングストンに押さえ付けられて無ければ、間違いなく大暴れしたであろうバコタ…恐怖で失禁手前である。
光が収まり熱が引くと、リュカは大きく息を吐き、新たな呪文を皆に聞こえる様に唱えた…
「メガンテ」
と………


全てが終わったらしく、リュカはバコタから手を離し少し距離を取る。
「おい…今お前が首に巻いている物は『メガンテの首輪』という…正しい手順で外さないと、首輪から半径50センチは大爆発する…気を付けろ」
そう失笑気味に話すと、メガンテの首輪について詳しく説明を始めた。
「まず最初に唱えた呪文だが、あれはこの光の玉のパワーを、その首輪に纏わせる呪文だ。そして次の呪文は言うまでもない『メガンテ』だ!自爆魔法として知られてる『メガンテ』を、光の玉のパワーで包んで首輪に閉じこめた!」
誰も何も喋らない…
リュカが何を言っているのか理解出来ないのだ。

「いいか…その首輪にループする様に光の玉のパワーを纏わせてある。無理に外そうとすれば、纏ってある光の玉のパワーに穴が空き、そこから『メガンテ』発動する仕掛けになっている。また光の玉のパワーが届く範囲は、約300メートルだ!従って僕の持つ光の玉から300メートル以上離れると、『メガンテ』を押さえ付けるパワーが消えて、その首輪は爆発する…僕からは離れない方が懸命だぞ」

そこまで説明すると、ティミーとラングストンにバコタから離れる様に手で合図する。
血相を変えて離れる2人。
それを見て蒼白になるバコタ。

「は…ははは…そ、そんなの…ハ、ハッタリだ…と、取ったって…爆発なんか…」
蒼白になりながらも、強気な姿勢を維持しようと努力するバコタ…
「そう思うなら外せ!ハッタリだと思うのなら、今すぐ外せ!これ以後の話をするのは、それからだ…何時までもその首輪の真偽について話したくない。さっさと結論を出す為に外せ!それでハッタリかどうかは結論が出る!」
強気を貫こうとするバコタだが、リュカは更に強気な態度で言い放つ。
泣きそうな表情で自分の首に付けられた首輪を恐る恐る触るバコタ…

目に見えるだけが鎖の効果では無いのだ…



 
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