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恋姫~如水伝~

作者:ツカ
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四話

 
前書き
何人かの方に読んで頂きとてもありがたいでrす 

 
砦が視界に入る位置に付くと後方から銅鑼の叩く音が聞こえる兵士たちに陣に付く様に命じ、相手が来るのを待つ、この音は左右に回った二つの部隊にも聞こえただろう。
だが、相手の盗賊側は何を勘違いしたかこちらに向かって進んできた。
「報告にあったがまさかこれ程統制の取れていないとはな」
如水はすぐさま、兵に柵を置かせその中に入って盾を構えるように命じに弓兵と弩兵を後ろに下がらせ一斉掃射の準備をさせた
「柵から出るな。そして盾の陣形を崩すな。隙間を作ればその隙間から自分や仲間の命が失われると思え」
如水は大声を出して励まし兵士の恐怖感を取り除き勇気づけた。
「私に従う限り犬死はさせない。私を信じろ、そして隣にいる仲間を信じろ。お前たちが信じあう限り、私はお前たちの勝利を信じる」
「「「おおーっ」」」
兵士たちも如水の言葉を聞き、それに答えるように声を揃え答えた
敵が眼前まで近付いてくるのを確認し如水は弓兵や弩兵に狙撃を命じた
賊側は弓の一斉掃射に気勢を殺がれ、それを逃れても相手方の柵と盾に足を獲られ動けないところを槍や剣で突き刺されて倒れていった。
相手が浮き足立ったところに騎兵を差し出し敵の側面を突かせた
善戦している如水だったが一つの予想外の事が起きていた
左右に回った二つの部隊のうちの一つの春蘭の部隊がまだが到着していなかった。
それを見た華琳は、急遽、馬を引かせた。
「春蘭は何をしているの、このままだとこちらが押し切られてしまうわ」
と思い、すぐさま如水の元に行った
「如水、私は春蘭の元に行くわ。ここを任せたわよ」
そういって華琳は数人の共を連れて春蘭の所に向かった
華琳を見送ると如水は銅鑼を鳴らす事を命じ、秋蘭だけでもに砦に襲い掛かるように合図を送った

  秋蘭側
「姉者がまだ来ていないが、仕方あるまい。何もせず味方が殺されるのを見て居る訳にいかぬ」
合図を聞いた秋蘭はそう言って砦側に突撃を仕掛けた
 
後ろから砦を襲撃されている事のわかった賊は挟み撃ちに遭う恐怖ですぐさま崩れ出した。
それを見た如水はすくさま槍兵を前に出し騎兵と共に追撃を命じた
しばらくして、華琳の指揮のもと右翼に回った軍が攻撃に参加し賊側は降伏する者が多く出てきた
如水はそれらを拘束するように命じ、自身は負傷者の手当てに当たった
「傷の浅い者は出来るだけ他の重症者に手を貸してやれ、重症者は天蓋の中で治療に当たる。重傷者を早く天蓋の中へ運べ」
次々と負傷者への指示をしていき全ての指示を終わると既に日が暮れようとしていた。
全ての指示が終わったことを報告する為に如水は華琳のいる天蓋に入るとすでに秋蘭、春蘭と見知らぬ少女が中で待機していた
「ご苦労様、如水。部隊の指揮に負傷者の手当ての的確な指示さすがだわ」
開口一番に華琳が如水を褒めると春蘭がなぜ攻撃に参加出来なかったかと、そしてその原因の見知らぬ少女について話した
どうやら、この子は近くの村にすむ少女でこの地区を纏める者は重税を課すだけで兵を動かさず、それを許せずひとりで賊を退治に向かっていったのだが官の軍隊を見て八つ当たりしてしまったようだ
華琳が話し終えると春欄がまず詫びて来た
「私のせいで華琳さまや秋蘭に心配をかけた事。それに如水を危うく見殺しにしてしまう所だった。如水、本当に申し訳なかった」
春欄が詫びると少女が庇うように発言した
「いえ、春蘭様のせいではないんです。ボクが八つ当たりをして春蘭様に挑みかかったから遅れてしまったんです」
「そこまで反省して侘びを入れられたら私としても何も口を挟むことはない、ただ二人共できればこの戦いで負傷した者達の前で今言った事を話して貰いたい」
「そうね、少なくとも二人はその事を兵たちに詫びる必要があるは、今すぐに行きなさい」
華琳がそういうと二人は駆け足で天蓋を出て負傷者の所に向かって行った
「如水、姉上を気遣ってもらい私からも礼を言おう」
二人が立ち去ると秋蘭がそう述べると如水は笑いながら
「戦場では何が起きても不思議ではない。今回のことは私も気にしていない、どうしても気が収まらなければ次に私が危ないときに助けてもらえばいいだけ。それよりも今は私たちが生き残り、戦いに勝利した事を喜ぼう」
「そうね、今はこの遠征が成功した事を喜びましょう」
華琳が話を打ち切り今後の事を話し合うように言った
「華琳、投降した者たちをこれからどうする気だ」
「私が意見を言う前に二人の意見を聞かせて」
秋蘭はそれに答え
「私は連中に危害を加えられられた者たちの気持ちを考えれば、賊の全員を処断するべきかと思います。それに許して野に放てばまた同じ事を繰り返すやもしれません。華琳さまの今後の為にもあのような輩は根絶やしにするべきかと」
秋蘭をそう発言したが如水のほうはその意見に反対を述べた
「確かに、連中の所業が、許される事では無い秋蘭の言う事が道理だ。それが普通だと思うが、私は彼らの命を助けたいと思う」
「如水、それは奴らを見逃すと言うのか」
如水の話を聞き秋蘭は責めるように問い詰めた
「いや、見逃すのではなく華琳の軍に加え、兵役に就かせる事が彼らに対する罰だと思う。たしかに彼らに被害を受けた者たちの事を考えると処罰する事がいいが、連中の殆どは重税や悪政に耐えかねて故郷を逃げ出した者が多い、居場所が無くなり賊を働く事でしか食べていけなかったのだろう。これは為政者の問題だ華琳の領内ではそのような事もないが、いま大陸中でその様な者が多い私は賊よりもそんな奴らの方が許せない。彼らを助ける程度で解決することでは無いが今はもう一度彼らに生きるすべを与えそれで改心して貰いたい」
「そのようなやり方で本当に連中が改心すると思っているのか」
「私もそこまで簡単だとは思っていない、逃げ出す者や狼藉を行う者が出てくるだろう。そんな奴らは改めて処断すればいい、だか窮したあまり賊を働いた者は今だけでも助けて貰いたいと思っている」
二人の意見を聞き華琳は決断した
「如水の意見を取りましょう。秋蘭、あなたの意見もわかるしそうするのがいいと思うわ、でも窮したあまり賊を働いた者を処断するだけでは救いが無いわ。今は寛容を示してやる事が必要。連中が賊を働いた事は事実としても如水の言う様にそれは為政者の問題。私もそんな連中が許せないわ、彼らには機会を与え改心するようにしましょう。荒事には慣れているだろうし私の兵として管理すれば滅多に狼藉を行えないわ逃げる者はその時に処断すればいいだけの事」
「しかし、華琳さま連中に寝首を掻かれるやもしれませんが」
「その様な事が無いように教育すればいいだけの事、その為にあなた達が居るのでしょう」
「わかりました、仰せのままに」
「私も言い出した以上、最善を尽くそう」
二人が頭を下げると華琳は明日の為に休む様に命じた

翌朝

華琳は兵の前に立ち捕らえた賊を軍に加え兵役を課す事を伝えると兵たちに動揺が走った
それを鎮めるように華琳は声を張った
「諸君の気持ちもわかる、だが居場所をなくし賊を働いてしまった者を私はむざむざと殺すようにしたくは無い。家族や仲間を殺された気持ちは汲むが今は抑えよ、彼らは私が責任を持って管理し更生させてみせる、それでも気が済まねば私の首を刎ねよ」
華琳の声を聞き兵士達は納得し、捕らえられていた賊の中にも涙を流し感動した者が多く居た
「これより帰陣する。皆、出立せよ」
そう言って一万以上に増えた曹操の軍は陳留に向かって進んでいった。


 
 

 
後書き
恋姫の原作の内容を、殆ど忘れてたのでやり直してながら書いています。
それと春蘭と秋蘭と華琳の関係って、小説で書かれるような、母里と栗山と官兵衛に似てる気がする。 
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