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機動6課副部隊長の憂鬱な日々

作者:hyuki
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第99話:シュミット3佐と高町1尉の一日


引っ越しから1週間ほどたって、徐々に通勤生活にも慣れてきた。
朝起きるのは大体6時半ごろだ。
起きるとだいたいキッチンから、なのはが朝食を作る音が聞こえる。
今朝もトントンと包丁で何かを切る音がする。
キッチンに向かうと髪を下ろしたままのなのはが目に入った。

「おはよう。なのは」

俺が声をかけるとなのはが俺を見る。

「あ、おはよう。ゲオルグくん」

「今日の朝飯は・・・おっ、地球食か?」

「うん。地球食っていうか和食かな」

「ワショク? ああ、なのはの生まれた地方の料理だっけ?」

「そうだよ」

なのはは俺に答えながらもテキパキと朝食作りを進めていく。
あんまり邪魔をしても悪いと思い、自室に戻って着替えることにした。

朝食だけでなくは毎日の食事はすべてなのはが作ってくれている。
俺も料理はできるので交替でやろうと言ったのだが、
なのはの強い希望により、食事作りはなのはの担当となった。
その代わりと言ってはなんだが、後片付けは俺の仕事になっている。

俺が制服を着終わったころ、キッチンから俺を呼ぶ声がした。

「ゲオルグくーん。そろそろご飯できるから、ヴィヴィオを
 起こしてくれる?」

「りょーかい」

なのはに返事をすると、俺はなのはとヴィヴィオの寝室に向かう。
この部屋は前は全く使っていなかった空き部屋だったのだが、
そこに大きめのベッドを1ついれて、なのはとヴィヴィオが一緒に寝ている。

部屋に入りベッドの脇に行くと、ベッドの上で眠るヴィヴィオの肩をたたく。

「ヴィヴィオ」

俺が声をかけると、ヴィヴィオは何度が身じろぎして、パッと目を開けた。

「あ、パパ!」

俺を認識すると身を起こして俺に抱きついてくる。

「おはよう、ヴィヴィオ」

「おはよう、パパ」

朝の挨拶を終えると、ヴィヴィオを引き離す。

「もうすぐ朝ごはんだから、着替えてリビングにおいで」

「はーい」

リビングに戻ると、ダイニングテーブルの上に朝食が並び始めていた。

「ゲオルグくん、ちょっとどいて」

後ろからなのはの声がして振りかえると、トレーを持ったなのはが立っていた。
どうやら俺が邪魔だったらしい。

「ん。悪い」

少し横にずれるとなのはがテーブルの上にスープを並べていく。
この味噌汁というスープは以前ユーノに誘われて行った地球食レストランで
食べたことがあったが、塩気が多くあまり旨いとは思わなかった。
しかし、なのはの作る味噌汁はそこまでしょっぱくなく旨い。

「ありがと」

なのははそう言ってにっこりと笑う。
トレーを抱えてキッチンへと戻るなのはが俺の方を振り返る。

「ご飯よそってくれる?」

「いいよ」

「ありがと」

なのははもう一度にっこり笑うとキッチンへと入った。
俺は茶碗に炊きあがったご飯をよそう。
茶碗をそれぞれの席に並べ終わったところで、
着替えたヴィヴィオが寝室から出てきた。

「おはよう、ヴィヴィオ」

「おはよう、ママ」

エプロンを外したなのはがヴィヴィオと朝の挨拶を交わし、席につく。

「じゃあ、食べようか」





朝食と準備を終えると、車でまずはアイナさんの家に向かう。
そこでヴィヴィオをアイナさんに預けたら、
なのはと俺はアースラのある港湾地区へと向かう。
アイナさん宅からアースラまで約30分のドライブの間、
俺となのははくだらない世間話から仕事の話まで、いろいろなことを話す。
家ではヴィヴィオがいるので、俺にとってこの行き帰りの時間は
貴重ななのはとの2人きりの時間であって、
・・・まあ、楽しみにしている時間だ。

アースラに着くと、俺となのははメインハッチを入ったところで別れる。

「じゃあ、また夕方にね」

「おう。じゃあな」

なのはと別れた俺は副長室に向かう。
副長室に入り端末を立ち上げるとメールを確認していく。
最近は隊舎再建工事関係と物資購入に関するメールがほとんどで、
処理するのにも結構な時間がかかる。
2時間ほどかけてメールの処理を終え、コーヒーでも淹れて少し
休憩しようかと思っていたところに通信が入った。

「ゲオルグくん、今ええか?」

開いたディスプレイにははやての顔が映し出されていた。

「かまわないよ。なんだ?」

「ちょっと相談したいことがあるから、私の部屋に来てくれへん?」

「今か?」

「うん」

「了解、すぐ行く」

「おおきにな。ほんならまっとるから」

俺は通信を切り、端末を抱えて副長室を出ると、隣の艦長室に入った。

「来たぞー」

「うん。メンツがそろうまで座って待っとって」

はやての言に従ってソファに座って待っていると、フェイトとなのはが
そろってやってきた。

「あ、ゲオルグくんだ」

「ほんとだ。ゲオルグも呼ばれてたんだね」

そう言いながらなのはは俺の右隣に、フェイトは俺の向かいに座る。

「ごめん、ちょっとまっとってな」

「ゆっくりでいいよ、はやてちゃん」

なのはの言葉に頷き、はやては端末に向かう。
なのはの方をちらっと見ると、左手に光る指輪が目に入る。

「なのは。仕事中は指輪外したほうがいいんじゃないか?」

「えっ?!外さないよ。訓練中はさすがに外すけど」

「そっか。まあ、引っかけて怪我したりすんなよ」

「うん。心配してくれてありがと」

そう言ってなのははにっこりと笑った。
しばらくして、はやてがあいているところに座る。

「いや~。呼び出しといて待たせてもうてごめんな。
 で、急きょ3人に集まってもろたんは、フォワードの子らについてやねん。
 知っての通り、年が明けると高ランク魔導師認定試験があるやん」
 
はやての言葉に俺たち3人は頷く。
それを受けてはやては話を続ける。

「で、私としてはあの子らに高ランク試験を受けさせたいと思うんよ」

はやての言葉を受けて、俺たち3人は一様に考え込んだ。
しばらく全員が黙りこんでいたが、フェイトが沈黙を破った。

「私はAランク試験を受けさせたほうがいいんじゃないかと思うよ。
 いきなり高ランク認定試験はちょっとね・・・」
 
フェイトの言葉を受けて俺はさらに考え込む。
確かにフェイトの言うとおりAAランク以上の認定試験である高ランク試験を
いきなり受けるよりも、まずはAランク試験を受験して、
ステップアップするのが常道ではある。

「私は、いきなり高ランク認定試験でもいいと思うけどな」

なのはがそう言うと全員の視線がなのはに集中する。

「なのは。理由を聞いてもいいか?」

俺が尋ねると、なのはは小さく頷いて話を続ける。

「理由ってほどのものではないんだけど、あの子たちの力量を考えると
 Aランク試験は物足りないと思うんだよね」
 
「なるほどな・・・」

「ちなみにフェイトちゃんがAランクを勧める理由はどうなん?」

はやてがフェイトに向かって尋ねる。

「やっぱりステップを踏んでいくのがいいんじゃないかなって思うんだけど、
 変かな?」

そう言ってフェイトは俺に目を向ける。

「俺かよ・・・。まあ、フェイトの言うことにも一理あるんじゃないか?
 高ランク認定試験はAランク以下の試験と性格が違うしな」
 
高ランク認定試験は、一定の課題をクリアするAランク以下の試験と異なり、
受験者同士の模擬戦と魔力量などの測定結果からAAからSSSまでのランクを
認定する試験である。
俺の感覚では、Aランクを取得した魔導師が高ランク試験を受けるというのが
あるべき流れであると感じていた。

「そうやな・・・。フェイトちゃんとゲオルグくんの言うことも
 もっともやね・・・。なのはちゃんはどうや?」

「ゲオルグくんがわたしよりフェイトちゃんを選んだことがショックなの」

よよよ・・・。という擬音をつけたくなるような様子で、
そう言ったなのはを見て俺は思わずため息をつく。

「もうそれはいいから、真面目な意見を言えよ」

そう言うとなのはは、不満げに口をとがらせる。

「フェイトちゃん、はやてちゃん。ゲオルグくんが冷たいよ・・・」

「あかんで、ゲオルグくん。婚約者には優しくしてあげんと」

はやてが俺に向かってニヤニヤと笑いながら言う。

「そうだよ、ゲオルグ」

一方、フェイトは至って真剣な表情で言う。

「あのなぁ、はやてはともかくフェイトまで何言ってんだよ。
 あと、高町1尉も仕事中にくだらない冗談を言うのはやめなさい」

さすがに呆れてきて、突き放すようにそう言うと、はやてがつまらなさそうに
口をとがらせる。

「なんやねん。もうちょっとノってくれてもええやん」

はやての言葉を受けて、なのはは苦笑しながら口を開く。

「あはは。ちょっとやりすぎたかな。ごめんね、ゲオルグくん」

「え、え? 冗談だったの?」

一方、フェイトは本気にしたらしく、目を丸くしてはやてとなのはを
何度も交互に見る。
俺はそんな3人の様子に心の中でため息をつくと、話を戻すために口を開く。

「話を元に戻さないか? 結局どっちの試験を受けさすんだ?」

「そうやね・・・。まあ結局は本人の意思によるんとちゃう?」

「元も子もないけど・・・まあ、正論だわな。2人はどうだ?」

はやての言葉を受けてそう言うと、俺はフェイトとなのはに話を振った。

「うん。それでいいんじゃないかな」

フェイトの言葉を受けてなのはも無言でうなずく。

「ほんなら、なのはちゃんとフェイトちゃんからそう伝えといて。
 じゃあ、3人ともおおきにな」





夕方・・・

仕事を終えた俺は自分の車の中でなのはを待っていた。
15分ほど待っただろうか、アースラから出てくるなのはが目に入る。

「お待たせ」

そう言いながらなのはは助手席に乗り込んでくる。
なのはがシートベルトを締めたのを確認して、俺は車を発進させた。

クラナガン市内に向けて車を走らせるのだが、いつもは何かしら話しかけてくる
なのはが黙りこんでいた。
見ると、窓の外の景色をじっと見つめて、時折小さくため息をついている。
さすがに何があったのかと気になったので、声をかけることにした。

「なのは」

「んー?」

「何かあったのか?」

「うん・・・。ちょっとね・・・」

「よかったら話してくれよ」

「うーん・・・、もうちょっと考えてからにする」

「そっか、わかった」

短い会話が終わり、再び車内を沈黙が支配する。
アイナさんの家に着くまでそのままで、ヴィヴィオを
乗せて家に帰る間も、なのはは押し黙ったまま何かを考え込んでいた。

部屋に帰って2人で夕食を作りはじめたが、なのははやっぱり
どこか上の空で、手付きもどこか危うい。
鍋をかき回しながら、危ないなあと思っていたその時だった。
"あっ"というなのはの声につられて見ると、なのはが左手を押さえていた。

「どうした!?」

「え? うん・・・指切っちゃった」

「なっ・・・大丈夫か? 見せてみ」

「大丈夫だよ・・・」

「いいから!」

なのはの左手を見ると、人さし指に結構深い切り傷ができていた。
俺は自室の救急パックから治療テープを取り出し、キッチンへととって返した。
キッチンには茫然と立ち尽くすなのはと、心配そうになのはの足に抱きつく
ヴィヴィオがいた。
俺がキッチンに入ると、足音で気付いたのか、ヴィヴィオが俺の顔を見上げる。

「パパ・・・」

「大丈夫だから、リビングにいっておいで」

「うん・・・」

リビングに向かうヴィヴィオの背中を見送って、
いまだにキッチンに立ち尽くすなのはに近づくと、左手の傷にテープを巻いた。

「大丈夫か?」

「・・・うん」

「後は俺がやるから、リビングに行っててくれ」

「でも・・・」

「いいから俺に任せて、ヴィヴィオを安心させてやれよ。すげえ心配してたぞ」

「わかった・・・。ありがとね」

キッチンを離れるなのはを見送ると、小さく息を吐いて夕食作りに戻った。





普段よりも言葉少ない夕食を終えて、俺はキッチンで後片付けに勤しんだ。
なのはとヴィヴィオは一緒に風呂に入っている。
シンクに積み上がった食器の大きな汚れを水で洗い流し、
食器洗い機の中へ入れていく。
すべての食器を入れ終わり、スイッチを入れたところで、
バスルームのほうから、にぎやかな声が聞こえてきた。
キッチンを出ようとしたところで、全裸のヴィヴィオがバスルームの方から
走ってきた。
俺がヴィヴィオを捕まえるために、ヴィヴィオの前に出ると。
ヴィヴィオは俺に向かって、タックルでもするように飛び込んできた。

「あっ、パパ!」

「こらっ。家の中とはいえ、素っ裸で走り回っちゃダメだろ。
 戻って服を着てきなさい」

「はーい」

笑顔で頷くヴィヴィオを床に下ろしたとき、脱衣所のドアが開く音がした。

「だめじゃない、ヴィヴィオ。ちゃんと服着ないと風邪ひく・・・」

バスタオルを体に巻いたなのはが、脱衣所から姿を現す。
瞬間、目が合った。少しの間見つめあう。
次の瞬間、なのはの顔が真っ赤に染まった。

「ゲ、ゲオルグくん!? なんで??」

「なんでって・・・。ここ、俺んちだしな」

「それは・・・でも・・・・」

なのはは相変わらず真っ赤な顔で立ち尽くしている。
俺はヴィヴィオの手を引いて、なのはに近づく。

「ヴィヴィオを頼むな。早く服着ないとお前も風邪ひくぞ」

「う、うん」

なのははぎこちなく頷くと、ヴィヴィオの手を引いて脱衣所へと消えた。

「ったく・・・何やってんだか」

俺はため息をつくと、夕食の後片付けの続きをするためにキッチンへと戻った。





後片付けを終えた俺は、風呂に入った後なのはとヴィヴィオの寝室に向かった。
寝室のドアをノックすると、なのはの声で返事が返ってきた。
ドアを開けて部屋に入ると、ヴィヴィオの添い寝をしている
なのはの姿が目に入る。

「なのは」

俺が声をかけると、なのはは俺に向かって指を立てた。

「しーっ。今寝付いたところなの」

足音をたてないようにベッドに近づくと、なのははベッドから降りて
俺の隣に立った。
ベッドの上ではヴィヴィオが安らかな寝息を立てていた。
俺が腰をかがめて、ヴィヴィオの頭をひとなですると、ヴィヴィオは
小さな声をあげてわずかに身じろぎする。

「ゲオルグくん」

見上げると、なのはが真剣な表情で俺の顔を見つめていた。

「ちょっと、いいかな」

俺は立ち上がって、なのはに向かって頷いた。
なのはの後に続いて寝室を出ると、リビングのソファに腰を下ろした。
キッチンからグラスに注いだスポーツドリンクを持ってきたなのはが
俺の隣に腰を下ろす。

「で? なにか話したいことがあるんだろ?」

「うん・・・。あのね、今日、はやてちゃんたちとスバルたちの
 魔導師ランク試験について話したじゃない」

「ああ」

「でね、あのあとスバルとティアナに話したら、2人とも高ランク試験を
 受けるって即答したの」

「ふーん。あいつらも随分と自信満々だな」

「そうだね。まあ、あの子たちも戦闘機人との戦闘で、かなり自信をつけた
 みたいだしね」
 
「まあ、そうだな」

「それにね、フェイトちゃんに聞いたら、エリオとキャロも高ランク試験を
 受けるって言ってるみたいなの」

「あの2人もか・・・。それで?」

俺が尋ねると、なのはは首を傾げた。

「それで・・・って?」

「その程度の話で夕方からボケっとしてたわけじゃないだろ?」

なのはがパッと俺の顔を見た。

「わかってたの?」

「ったりめーだろ。俺を誰だと思ってる」

そう言った途端、なのはの口元がわずかに歪む。

「かなわないなぁ、ゲオルグくんには」

なのははそう言うと天を仰いだ。

「それで? 本題は?」

「あのね、スバルたちが高ランク試験を受けるにあたって、何か新しい
 訓練をしてあげたいなって思うんだけど、どんな訓練をしてあげたら
 いいかなって、あのあとずっと考えてたんだけど、なかなか
 おもいいつかなくって・・・」

「なるほどな。で、俺にアドバイスしろと」

「うん。お願い」

真剣な表情で言うなのはに、俺は首を横に振る。

「今、この場でその話をするのは気が進まないな」

「どうして?」

「俺に話すより前に相談すべき相手がいるだろ」

「フェイトちゃんやヴィータちゃんとは、もう相談したよ」

「それで?」

「いくつか案は出たけど、結論は出せなかったの」

「なら、その案をもとに明日、改めてはやてやシグナムも交えて
 相談すればいい。何も今、焦って話をする必要はないんじゃないか?」

俺が話し終えると、なのはは眉間にしわを寄せて俺を睨んできた。

「・・・最初に話を振ってきたのはゲオルグくんだよ」

「そうだな。でも、家にいるときくらいは仕事の話は無しにしよう」

「でも・・・」

「仕事熱心なのはいいことだし、俺もそんななのはに助けられてる。
 でも、そんなにずっと気を張ってたら疲れないか?
 ただでさえ、仕事とヴィヴィオの面倒を見るので大変なのに」

「ゲオルグくん・・・」

なのははふっと表情を緩めると、隣に座る俺の肩にその頭を預けてきた。

「心配させちゃってごめんね。あと、ありがと」

俺はなのはの肩を抱く。

「夫が妻を思いやるのは当然だろ」

「そうだね・・・」

なのはは小さくそう言うと、黙って俺に体を預ける。
俺も言葉を発することなく、なのはの頭をゆっくりとなで続ける。
数分間2人でそうしていると、なのはが顔をあげて俺から身体を離す。
どうするつもりなのか見ていると、なのははソファに座る俺の膝の上に
またがるようにして腰をおろし、その双眸で俺の顔を覗き込む。
その姿勢でしばらく見つめあっていると、なのはが俺の方に顔を寄せてくる。
俺はなのはの頭に手をまわし、目を閉じた。
すぐ後に唇に柔らかくて暖かいものが押しあてられ、
俺の口の中になのはの舌が侵攻してくる。
俺が迎撃すると、なのはは一瞬ひるんだようだったが、
すぐに態勢を立て直すと、進撃を再開する。
そのまま、数分間の激しい攻防を繰り広げると、なのははスッと退却した。
目を開けると、なのはが頬を上気させて、荒い息をつき、俺を見つめていた。

「ねぇ、ゲオルグくん」

「なんだ?」

「わたし、いい奥さんになれるかな?」

「俺にとっては、世界で一番の奥さんになると信じてるよ」

俺の言葉になのははフッと笑う。

「ありがと」

俺はなのはのパジャマのボタンに手をかけた。

「ゲオルグくんって、ほんとにえっちだね」

「誘ってきたのはお前だろ」

「それはごもっとも」

短い会話を交わしている間に、なのはの白い肢体があらわになる。

「ベッドでしよ・・・」

「はいはい、了解しました」

俺はなのはを抱えあげると、自室のベッドの上になのはを横たえた。

 
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