| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ウルトラマンメビウス ウルトラ兄弟最大の戦い

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第四話 ウルトラ兄弟の危機その三

「そろそろお昼ですが」
「おっ、そうか」
 それを言われると急に明るい顔になった。
「では諸君」
 そしてGUYSの面々に顔を向けて言う。
「今日は力をつける為に中華街へ行くとするか」
「中華街ですか」
「うむ、奮発してな。では行くぞ」
「GUYS」
 隊長が笑顔で言う。
「サリーーー、ゴーーーーッ!」
「GIG!」
 今回のGIGは事情が少し違っていた。だが皆笑顔で出撃するのであった。
 彼等は中華街の中のある店に入っていた。そこで大きな卓を囲んで食事に興じていた。
 卓の上には様々な中華料理がある。彼等は私服で食事に興じていた。
「あの、隊長」 
 ミライはその中でラーメンを食べていた。食べながら彼に尋ねてきたのだ。
「どうした?」
「今補佐官が食べているのですけれど」
「あれはフカヒレスープだ」
「フカヒレスープですか」
「うん、美味いぞ」
 隊長は満面に笑みを浮かべて述べる。
「一度食べてみたらいい」
「わかりました。それじゃあ」
「あれっ、ミライ君」
 ここで海老蒸し餃子を食べている秘書官が気付いた。
「フカヒレスープって食べたことないの?」
「ええ、まあ」
 ミライはそれに答える。
「はじめてだから凄く期待しています」
「そうなの」
「あれっ、今までフカヒレ食べたことないって」
 テッペイが目を丸くさせる。
「また変わってるね」
「おい、フカヒレつったら御馳走だろ」
 それにリュウが突っ込みを入れる。
「無理ないんじゃないか」
「けれど今は普通にバイキングとかでもあるじゃない」
 それにはマリナが言う。
「ちょっとしたらねえ」
「そうですよね。それにミライ君ってそんなに貧乏じゃないし」
 コノミも首を傾げていた。
「何か変ですよね」
「本物のフカヒレは食べたことがないってことじゃないのか?」
 ジョージの何でもない言葉が結果的にミライを救うことになった。
「こうした店のはな」
「うむ。このフカヒレは美味いぞ」
 補佐官は満面に笑みを湛えながら言う。
「君達も食べてみたまえ。お金の心配はいいからな」
「そうですか。じゃあ」
 コノミがそれを受けて早速注文を開始した。
「フカヒレ下さい。人数分」
「うんうん」
「あと炒飯と豚足ラーメン、それと」
「俺水餃子」
「私麻婆豆腐」
「僕北京家鴨」
「俺はタピオカ。すぐにな」
 リュウ、マリナ、テッペイ、ジョージも次々に言う。皆食べることにかけては凄いまでの気迫である。
「こんなに美味しいものがあるなんて」
 ミライはフカヒレスープを飲みながら爽やかな笑みを見せていた。
「僕、感激です」
「気に入ったみたいだな」 
 隊長はそんな彼の横で明るい笑顔を見せていた。
「はい、とても」
「そうか。それならいい」
 隊長はそれを聞いてからまた述べた。
「この街はな。特別なんだ」
「特別!?」
「そう。前に地震あってな」
「地震ですか」
「知っているよな」
「え、ええ」
 実はあまり知りはしないのだ。何故か隊長はそれも知っていた。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧