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ウルトラマンメビウス ウルトラ兄弟最大の戦い

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第三話 六番目の戦士、八〇番目の戦士その二

「各個に撃破するのだ。策を用いて分断してな」
「そういうことだ。その為の策だ」
「それぞれ潰していくのか」
「ここは頭脳戦でいこう」
 彼は述べる。
「慎重にな。その為にこの策だ」
「若しそれが失敗したならばどうするのだ?」
 ヒッポリト星人は念の為かそこを指摘してきた。
「その時は決まっている」
「Uキラーザウルスか」
「いよいよその時に」
「そうだ、それで倒す。いいな」
 ガッツ星人とナックル星人に答えた。
「それだけだ。では諸君」
 何処から出した杯を掲げる。すると同じものがそれぞれの同志達の手に現われてきた。
「乾杯しよう。我等の勝利に」
「うむ」
「我等の勝利に」
 こうして彼等は勝利の前祝いに杯を乾かした。その目に強い野望と謀略の炎をそれぞれ宿しながら。

 神戸ではまたしても怪獣が現われていた。基地はもう大騒ぎであった。
「これで三日続けてか」
 補佐官は例によって泣きそうな声を漏らしていた。
「一体どうなっとるんだね」
「今度はえらいのが出てきていますよ」
 テッペイはモニターを見ながら深刻な顔になっていた。
「アーカイブドキュメントMAC、マグマ星人です」
「またえらく性格が悪いのが来たな」
 補佐官はそれを聞いて顔を顰めさせた。
「おまけにババルウ星人まで来ています」
「何だ、最悪ではないか」
「はい、これはかなりまずい」
 テッペイはあらためてそう述べる。
「こいつ等のことだからまた変な策を考えてるかも知れないですし」
「じゃあそれを破っちまえばいいんだよ」
 リュウがここで言う。
「そうじゃないのか?こいつ等のことはもうわかってるだろ」
「ええ、まあ」
「それなら決まりだ。隊長」
「いや、今回はガンフェニックスの出撃は見送る」
 ここで隊長は思わぬ決断を下してきた。
「どうしてですか、それ」
 マリナがそれに問う。
「ちょっとわからないぜ、それはよ」
 ジョージも言う。彼等は隊長の考えが読めなかった。
「危険だからだ。彼等はあまりにも悪質だからな」
「うむ、それはわかるな」
 意外なことに補佐官がそれに頷いてきた。
「何しろ相手はマグマ星人だ、どうせ碌なことをしてこん」
「ガンフェニックスとメンバーにとってリスクが大きいと。そういうわけですよね」
「はい、そうです」
 隊長は補佐官と秘書官にそう答えた。これで彼等に対する理由となった。
「地上からの攻撃だ。コノミ」
「はい」
 今度はコノミに声をかける。
「マケット怪獣の用意だ。いいな」
「わかりました。それじゃあ」
「うん。GUYS」
 隊長の声と共にメンバーに緊張が走る。
「サリーーー、ゴーーー!」
「GIG!」
 こうしてGUYSの面々は地上から宇宙人達を迎え撃つことになった。そこでは早速レオとアストラが宇宙人達の相手をしていた。
「おい、もう戦ってるぜ」
 ジョージがそれを見上げて声をあげた。
「どうする?ウルトラマン達のフォローに回るか」
「そうだな」
 リュウがそれに頷いた時マリナの耳に何かが聴こえてきた。
「いえ、ちょっと待って」
「どうした!?」
「また来るわ」
「おい、またかよ」
「今度は何だ!?」
「あれ、見て下さい!」
 コノミがある方向を指差して叫ぶ。するとそこに新たな宇宙人が姿を現わしていた。
「あの宇宙人は」
「テロリスト星人だ」
 隊長が答える。
「またとんでもないのが出て来たなあ」
 テッペイはそのテロリスト星人を見て泣きそうな声をあげた。 
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