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八条学園騒動記

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第七百五十一話 本名じゃないその二

「決まりないでしょ」
「それはね」
 ベスもそれはと返した。
「別に」
「だったらね」
「いいのね」
「そんな誰かを貶める様な」
 そうしたというのだ。
「おかしなペンネームでもないとね」
「いいのね」
「世の中幾らでもいるでしょ」
「ペンネーム使う人は」
「昔の中国の詩人李白もね」 
 メグは唐代を代表するこの詩人の話もした。
「詩人としてのペンネームあったし」
「そうだったのね」
「ええ、杜甫もそうだったし」
 李白と並び称される彼もというのだ。
「小説家さんだってね」
「普通に使っているし」
「エチオピアの人がベトナムのペンネーム使ってもね」
 この国風のというのだ。
「別にでしょ」
「いいのね」
「そうでしょ」
「そう言われるとね」
 ベスも頷いた。
「そうね」
「そういうことでね」
「芸名だってあるでしょ」
 ジョーはベスにそちらの話をした。
「それも」
「ペンネーム以外にも」
「本名とは全然違ったりするでしょ」
「そっちもそうね」
「日本なんて凄いでしょ」
 今自分達がいるこの国はというのだ。
「歌舞伎の役者さんなんか」
「あっ、団十郎さんとか藤十郎さんとか言っても」
 それでもとだ、ベスも頷いた。この時代にも歌舞伎は存在していて役者達も舞台でそれを演じているのだ。
「本名はね」
「違うわね」
「全くね」
「何でもよ」
 ジョーはさらに話した。
「昔の日本は諱ってあったらしいわ」
「諱?」
「例えば織田信長さんいるでしょ」
 ジョーは例えとしtえこの人物を出した。
「戦国時代の」
「あの人ね」
「そう、あの人名前は三郎っていったのよ」
「信長さんは」
「これが諱でね」
 そうであってというのだ。
「普通は誰も呼ばなかったの」
「そうだったの」
「普段は織田三郎さんって呼ばれてたの」
「そうだったのね」
「それで日本は本来は苗字は四つだから」
 それだけだというのだ。
「源氏と平家と藤原家と橘家ね」
「合せて四つね」
「そのうちの一つが本来の苗字、姓で」
 そうなっていてというのだ。 
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