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ウルトラマンメビウス ウルトラ兄弟最大の戦い

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第二話 兄弟戦士登場その二

「それも一緒だったよ」
「そうなんですか」
「カップの数までもな。一緒だったよ」
「何か神戸に来た気がしないな」
 リュウは首を傾げさせてぼやいた。
「こうまで一緒だとな」
「ガンフェニックスもあるしな」
「あの頑固親父まで来てるんだろ?どっから何処までも一緒だよな」
「けれどそれがかえっていいんじゃないですか?」
 しかしミライの言葉はいつもと変わらない能天気なものであった。
「ほら、慣れない場所だと怪我したりしますし」
「まあそうだな」
 リュウはそれを聞いて頷いた。
「顔触れも一緒だと余計にいいよな」
「そうですよね。やっぱり慣れた場所で働くのが一番ですよ」
 コノミが自分の席で頷く。
「データも揃ってますし」
 テッペイはコンピューターから出て来たデータを見て御満悦である。
「雑誌まであるわよ」
 マリナはマリナでバイクの雑誌を広げていた。
「何から何までだな。隊長の入れてくれたコーヒーの味も」
 ジョージの様子もいつもと同じである。本当に何もかもが変わらない。
「ここで怪獣が出れば」
「だからそこで何故余計なことを言うっ」
 秘書官と補佐官まで一緒であった。しかも次まで一緒であった。
「警報です」
「やっぱり」
「だから黙っておれ」
 テッペイの言葉を聞いて秘書官が言うと反射的に叱るのもまた同じであった。
「それで何が出たんだ!?」
「ええと、これは」
 テッペイはモニターに映るクラゲの様な巨大な怪獣を見ながら記憶を探っていた。
「あっ、これ!」
「どうしたんだね」
 声をあげるとすぐに補佐官が突っ込んできた。
「見たところ大したことは・・・・・・なあっ!?」
 何と補佐官までその怪獣を見て声をあげてしまった。
「よりによって何というものが出て来たんだ!」
「どうしたんですか、そんなに驚いて」
 ミライはあまりにも驚く二人を見ていぶかしんで声をかけた。
「何かおかしいですよ」
「おかしいもどうしたもないんだよ」
「見たまえ、えらいのが出て来たぞ」
「えらいのって」
「シルバーブルーメ」
 テッペイは言った。
「アーカイブで検索しても出ます」
「うむ、えらいのが出てきたわい」
「確かシルバーブルーメって」
 マリナがそれを見て言う。
「あれでしょ。MATを壊滅させた」
「そうだ。それが出て来たんだ」
 シンゴがここで述べる。
「気をつけろよ」
「アーカイブ検索するまでもないですけれど」
「しっかり出てるじゃねえか」
「シルバーブルーメ、間違いない」
 リュウとジョージもテッペイの席に来ていた。そしてその怪獣を覗き込んでいる。
「隊長、これは」
「ああ、わかっている」
 隊長はそれに答える。そしてすぐに断を下した。
「GUYS」
 その言葉で場が引き締まる。
「サディーー、ゴーーー!」
「GIG!」
 起立して返事をする。その後でリュウ達が出撃しテッペイとコノミが残る。補佐官と秘書官も当然ながら残っている。
「さて、大丈夫かね」
「まあいけると思いますけれど」
 テッペイが補佐官に言葉を返す。もう席に着いていた。
「シルバーブルーメって捕食性は凄いですけれど戦闘力はあまりないですから」
「そうか。ではガンフェニックスで充分だな」
「そう思います。ただ」
「ただ。何だね?」
「この前はタッコングとバードンが来たんですよね」
「うむ」
「心配ですよね。また二体来るとか」
「そうですよね。何か有り得ますよね」
「不吉なことを言わんでくれ」
 コノミも言い出したので急に口を尖らせてきた。
 
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