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夢幻水滸伝

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第三百四十八話 オクラホマ州掌握その六

 オクラホマシチーのガーランドは自分が率いる将兵達に苦い顔で言った。
「正直補給路を攻められて辛いが」
「それ以上にですね」
「遮断せんとしています」
「これは厄介です」
「許してはいけないですね」
「そやからこれからはな」
 苦い顔のまま言うのだった。
「こうなったらな」
「出陣されますね」
「ガーランド様ご自身が」
「そうして戦われますね」
「そうしてな」 
 そのうえでというのだ。
「遮断を防ぐで、そしてその間の街の守りは三万や」
「今我が軍は七万です」
「では四万ですね」
「それだけの軍を率いて出陣されますね」
「そしてな」
 ガーランドはさらに話した。
「補給路の守りを固める、しかしな」
「しかし?」
「しかしといいますと」
「正直劣勢なんは否めん」
 このことはというのだ。
「敵も二十万やと持ち堪えられたけどな」
「三十万となるとです」
「確かに辛いですね」
「十万の存在が大きいです」
「何といっても」
「二十万で何とかやった」
 敵の数がというのだ。
「そこにや」
「プラス十万となりますと」
「一・五倍ですね」
「そこまでなりますと」
「どうしてもですね」
「辛いわ、何とかがな」
 それで防げていた状況がというのだ。
「難しいになってる、このままやとな」
「勝てないですか」
「押されていきますか」
「そうなりますか」
「戦いは数やって言うが」
 苦い顔で日本で知った言葉を思い出し口にした、八条学園でも誰もが知っているアニメのシリーズで出た言葉だ。
「ほんまやな」
「その通りですね」
「戦いは数ですね」
「まさにそうですね」
「そやな、しかも兵器や武器の質も出てる」
 こちらもというのだ。
「単葉機はやっぱり強いわ」
「複葉機を凌駕しますね」
「勝負になりません」
「他の兵器についても」
「武器も敵は鋼鉄やが」
 それに対してというのだ。
「こっちは鉄、鋼鉄は鉄に勝る」
「まさにそうですね」
「同じ鉄でも鍛えられた鉄は違います」
「やはり」
「そう言うしかありません」
「それでや」
 そのうえでというのだ。
「劣勢は否めん、星のモンは二人やしな」
「対する我々はガーランド様のみ」
「そうなるとですね」
「どうしてもそうなりますね」
「そや、守り抜きたいが」
 それでもというのだ。 
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