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ヲタクはステータス

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第二章

「ヲタクって偏見あるわね」
「それはね」
 寛子は否定せずに答えた。
「暗いとかね」
「そうよね、けれど他の国ではね」
「ヲタクはなの」
「趣味を満喫していて」
 そうであってというのだ。
「文化を楽しんでいて詳しい」
「そうした人ってなの」
「評判がよくて」 
 そうであってというのだ。
「ステータスなのよ」
「そうなのね」
「だから私もヲタクって言われるなら」
「望むところなのね」
「そうよ、日本の漫画やアニメは最高よ」
 寛子に笑顔で言った、そうしてだった。
 放課後はその漫画部の部室で漫画を楽しんだ、部員達は皆男で如何にもという外見の者ばかりであった。
 だがそれでもだった、妙美は彼等とも普通に接した、そして一緒に漫画を楽しんでいたが彼等も言うのだった。
「ヲタクって言われても平気なんだ」
「むしろステータス」
「そう言うんだ」
「実際そうよ」
 妙美は漫画を読みつつ笑顔で応えた。
「本当にヲタクっていうのはね」
「ステータスで」
「むしろ誉め言葉」
「そうなんだね」
「そうよ、日本では偏見を持っている人がいるけれど」
 それでもというのだ。
「実は違うのよ」
「そうなんだね」
「恥ずかしいことじゃなくて」
「褒められるべきことなんだ」
「そうなんだね」
「そうよ、だから私日本にいる間はね」
 妙美はさらに話した。
「ヲタクと呼ばれて日本文化を満喫するわ」
「漫画やアニメを」
「そうするんだね」
「こうしてね」 
 笑顔で言ってだった。
 妙美は漫画もアニメも楽しみライトノベルやゲームもそうしていった、そうしてヲタクと言われる度に笑顔になった。そのうえで楽しい留学生活を送ったのだった。


ヲタクはステータス   完


                   2024・4・25 
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