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新ヘタリア学園

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第三千三百六十五話  素通り

第三千三百六十五話  素通り
 リヒテンシュタインはモルドバに言いました。
「あの、私はマイナーといいますか」
「マイナー?おいらもっと凄いぞ」
 自分のことを言うモルドバでした。
「欧州でも知らない人多いぞ」
「そうでしょうか」
「凄い辺境扱いだぞ」 
 自分で言います。
「しかもお金もないぞ」
「あの、お金のお話は」
「だからマイナーとか言うんじゃないぞ」
「そうなりますか?」
「そうだぞ、マイナーと言ってもはじまらないぞ」
 モルドバの言いたいことはこういうことでした。
「だからだぞ」
「言わないことですか」
「そうだぞ、それで観光はどうなんだ?」
「素通りされています」 
 リヒテンシュタインはこの現実をお話しました。
「他の方のところに行かれ」
「寄られるんだな」
「ですがバスで鉄道で」 
 通られるだけだというのです、つまりリヒテンシュタインに立ち寄る人は少ないというのです。このことに困っているのです。


第三千三百六十五話   完


                     2024・4・20
 
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