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八条学園騒動記

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第七百四十六話 ベーグルその十

「常に信仰を忘れてはいけないですが」
「休息は必要ですか」
「常に強制労働を受ければ」
「ソ連みたいにですね」
「そうなればです」
 二十世紀に存在したこの国家の話もした、強制収容所でそうした目に遭う人がいたことはこの時代でも有名であるのだ。
「すぐにです」
「死にますね」
「事実そうなっていました」
「ソ連では」
「極寒の地で強制労働を行わさせられ」
 そうしてというのだ。
「その結果です」
「すぐにですね」
「皆死んでいましたね」
「次々にです」 
 ラビの人はセドリックとウェンディに話した。
「そうなっていきました」
「朝から晩まで休みなく」
「休日もなく働かせられて」
「しかも虐待まで受けて」
「食べるものもなくて」
「死んでいきました」
 その為収容所送りイコール死刑とみなされていたのだ。
「当然死刑もありましたし」
「冤罪で、ですね」
「無実の罪で」
「そうした国家だったので」
 ソ連はというのだ。
「結果としてです」
「潰れましたね」
「二十世紀に」
「二十世紀に生まれて」
「二十世紀に崩壊しましたね」
「他にも色々な原因がありましたが」 
 ソ連崩壊にはというのだ。
「こうした休みなく酷使して」
「潰していったんですね」
「多くの人を」
「人は使い捨てには出来ません」 
 決してというのだ。
「代わりなぞ幾らでもいるなぞです」
「とてもですね」
「考えられないですね」
「そんな考えでいたので」
 その為にというのだ。
「ソ連はです」
「崩壊しましたね」
「そうでしたね」
「はい」
 まさにというのだ。
「外交の失敗、過度の軍事費、経済の停滞等もありましたが」
「人を酷使し過ぎて」
「それもよくなかったですね」
「建国以来そうであって」
 それこそロシア革命からだ。
「人命を無駄に捨てていきました」
「そんなのじゃ本当に潰れますね」
 アンも言ってきた。
「簡単に」
「左様ですね」
「はい、やっぱりです」
 何といってもというのだ。
「人は必要ですから」
「ですからその考えからもです」
「休息は必要ですね」
「誰でも」
「そうですよね」
「機械も常に使っていますと」
 そうすると、というのだ。 
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