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夢幻水滸伝

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第三百四十四話 奇策破りその二

「そのうえでや」
「どんな生きものにも変身出来る」
「ご自身が望まれるものに」
「そのことは非常に大きいですね」
「例えばクロコゲグモに化ける」
 猛毒を持つ小さな蜘蛛にというのだ。
「そうなるとや」
「楽に潜入出来ますね」
「どういった場所も」
「そうなれば」
「流石に能力まではな」 
 その生きもののというのだ。
「完全に再現出来んでもな」
「それでもですね」
「小さな昆虫にも変身出来る」
「そのことは大きいですね」
「そや、しかもな」
 トウェインはさらに話した。
「潜入だけやなくて離脱もな」
「楽ですね」
「変身出来れば」
「そうなれば」
「そや、しかしや」
 それでもとだ、トウェインは強い声で言った。
「ステータスそれに気は隠せん」
「幾ら変身しても」
「デリーロ様がどんなお姿になられても」
「それでもですね」
「そや、陣中の生きもの達のステータスを確認するんや」
 そうせよというのだ。
「そうしたらな」
「潜入を見破れますね」
「デリーロ様が変身してそうされても」
「それでもですね」
「そちらで見破れますね」
「そや、そしてあいつを見付けたら」
 デリーロをというのだ。
「その時もわいに連絡するんや」
「そうして相手をされますね」
「星の方には星の方」
「そうなるので」
「そや、あいつは強い」
 デリーロ、星の者である彼はというのだ。
「それやとな」
「星の方でしかお相手出来ない」
「そして今ここにおられる星の方といえば」
「トウェイン様ですね」
「そうやさかいな」
 だからだというのだ。
「あいつを見付けたらな」
「即座にですね」
「トウェイン様に連絡をする」
「そうすることですね」
「絶対にな」
 将兵達に強い声で命じた。
「ええな」
「わかりました」
「その様にします」
「そしてですね」
「奇策を封じていきますね」
「そうするで、そしてな」
 そのうえでとだ、さらに言うトウェインだった。
「そもそもな」
「そもそも?」
「そもそもといいますと」
「他にもお考えがあるのでしょうか」
「奇策以外にも」
「ああ、奇策は仕掛けられてこそやろ」
 相手がというのだ。
「そやからな」
「仕掛けられる前にですか」
「敵を倒すのですか」
「そうすることですか」
「そや、ここはな」
 まさにというのだ。 
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