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八条学園騒動記

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第七百四十六話 ベーグルその七

「それが他の宗教よりもね」
「多いの」
「シナゴーグに来る機会がね」
「そうなのね」
「毎週ミサに行くとか」
 キリスト教の様にというのだ。
「日曜日にね」
「あるでしょ、やっぱり」
「ええ、むしろ行かないと」
 ミサにというのだ。
「駄目よ、病気でもない限り」
「行かないと駄目なのね」
「そして日曜は休まないと」
 そうしないと、というのだ。
「駄目なのよ」
「安息日にしろってことね」
「そうなの」
 まさにというのだ。
「これがね」
「若し行かないとどうなるのかな」
 セドリックはアンに尋ねた。
「日曜日に」
「病気でない限りね」
「うん、イスラエルだと」
「ご近所の人達が大挙して来て」
 アンはセドリックに真顔で答えた、イスラエルで日曜日にシナゴーグに行かなければどうなるかを。
「何で来なかったか問い詰められるわ」
「ご近所の人達から」
「そうなるの」 
 まさにというのだ。
「これがね」
「それは怖いね」
「それがイスラエルで」
 自分達の国であってというのだ。
「ユダヤ教なのよ」
「そうなんだね」
「今は戦争もしていないし」  
 建国から戦争が続いた国だがというのだ。
「連合創設以来ね」
「エウロパ戦役まではね」
「そうだったわね」
「それでね」
 その為にというのだ。
「日曜は尚更ね」
「皆シナゴーグに行って」
「祈りを捧げるのね」
「そうなの、寄付もして」
 そうしてというのだ。
「穏やかに過ごすのよ」
「日曜は」
「そうするのね」
「イスラエルはね」
「日曜は安息日でなければです」 
 ラビの人も言ってきた。
「なりません」
「そうですよね」
「一週間働いたのですから」 
 そうであるからだというのだ。
「最後はです」
「休みますね」
「そしてです」
 一日休みというのだ。
「また一週間です」
「頑張りますね」
「働くことは美徳です」
 勤労はというのだ。
「学ぶことも」
「本当にそうですよね」
「若しです」
 ラビの人は言った。 
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