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八条学園騒動記

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第七百四十六話 ベーグルその三

「もうね」
「普通だね」
「そうなのね」
「そうよ、私もね」 
 アン自身もというのだ。
「結構食べるしね」
「昨日食べてたよね」
 セドリックはここでアンに言った。
「お昼に」
「ええ、サンドイッチとね」
「そうだったね」
「サンドイッチもよく食べるけれど」
 それと共にというのだ。
「ベーグルもね」
「よく食べて」
「それで楽しんでるわ」
 セドリックに笑顔で答えた。
「よくね、チーズもあったら」
「尚いいんだね」
「私はね、じゃあね」
「今からだね」
「ベーグルご馳走になりましょう」
「こちらにどうぞ」
 ラビの人は三人をシナゴーグの食堂に案内した、そしてそこにはもうベーグルがあった。そこにさらにだった。
 牛乳が出された、そうして食べはじめるが。
 アンは牛乳を飲んでだ、笑顔で言った。
「牛乳とベーグルの組み合わせもね」
「アン好きなんだ」
「そうなのね」
「大好きよ、そこにね」
 二人に笑顔で言うのだった。
「果物もあればね」
「尚更なんだ」
「いいのね」
「林檎とかオレンジとかね」 
 そうした果物がというのだ。
「あればいいわ、私果物も好きだしね」
「果物は食べていいんだね」
「ユダヤ教でも」
「こっちは特にね」
 これといってというのだ。
「制約ないのよ」
「そうなんだね」
「だから食べるのも楽なのね」
「そうなのよ」
 これがというのだ。
「気分的にね」
「果物はいいです」
 ラビの人も言ってきた。
「これといってです」
「制約ないんですね」
「私の知る限りでは」
「そうですか」
「ただしです」
 アンに少し厳しい顔になって話した。
「大食はです」
「いけないですね」
「甘いものも」
「果物も」
「そして飽食も美食も」
 そのどちらもというのだ。
「なりません」
「やっぱりそうですね」
「そうしたものは駄目ですよね」
 セドリックもウエンディもそれはと応えた、四人で食べる準備をしていきそれが整ったところだった。
「それこそ」
「ユダヤ教では」
「飽食も美食も悪徳です」 
 ラビの人は二人に答えた。
「何といいましても」
「そうですよね」
「絶対の悪徳ですね」
「腹八分といいますが」
 日本の言葉も出した。 
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