夢幻水滸伝
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第三百四十三話 ミシシッピー川掌握その十
「そやからな」
「そうしたことをしてきて」
「それで、ですね」
「奇策にも警戒しますね」
「これからは」
「そうするで、さてどう戦うか」
トウェインは考える顔になって述べた。
「それが勝敗を決するで」
「左様ですね」
「ではデリーロ様にどう対するか」
「期待して見させて頂いて宜しいでしょうか」
「ああ、策士の上をいってみせるわ」
トウェインはテキサスの方を見て将兵達に言った、そのうえでデリーロ率いる十万の兵に向かう準備もするのだった。
デリーロはこの時十万の兵を率いてテキサス州ヒューストンからルイジアナ州に向かっていた、そのうえで率いる将兵達に言った。
「出来る限り急いでね」
「そうしてルイジアナ州に入り」
「そうしてトウェイン様を迎え撃つ」
「そうされますね」
「ええ、ラファイエットよ」
この街だというのだ。
「早くあの街に入ってね」
「そのうえで、ですね」
「トウェイン様と対しますね」
「西に進まれるあの方と」
「四十万の敵軍を」
「そうするわ、敵はニューメキシコ州とオクラホマ州を攻めて来ていて」
デリーロはこの二州のことから話した。
「そしてアーカンソー州とね」
「ルイジアナ州ですね」
「この二州も掌握戦としていますね」
「大軍を以て南下して」
「ミシシッピー川流域も掌握して」
「そして西に来ているわ」
ミシシッピー川西岸部からというのだ。
「このままだとルイジアナ州もよ」
「掌握荒れますね」
「東から」
「そうなりますね」
「アーカンソー州もね、若しルイジアナ州を掌握されたら」
敵であるトウェイン達にというのだ。
「そのままテキサスに来るわ」
「東からですね」
「平野部から攻めてきますね」
「そうしてきますね」
「テキサス州は北西が高くてね」
標高、それがというのだ。
「南東は低いわね」
「はい、そうなっています」
「そして東部が平野部です」
「そやからね」
デリーロはテキサス州がそうした地形だからだと話した。
「東から攻められたくないのよ」
「左様ですね」
「敵軍もそれがわかって攻めてきていますね」
「ルイジアナ州から」
「そうしてきていますね」
「それでよ」
将兵達にまさにという顔と声で答えた。
「出来るだけ速く進軍して」
「そのうえで、ですね」
「ラファイエットに入り」
「そうしてですね」
「守りわよ、あの街に入って」
ラファイエットにというのだ。
「守りに徹してよ」
「仕掛けられますか」
「策を」
「そうされますか」
「それしかないわ」
トウェインに読まれている、そのことはデリーロも自覚しているがそれでも自分達の劣勢をわかっていて言うのだった。
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