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ハッピークローバー

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第百二十四話 運動会その十

「だからね」
「そうしてたわね」
「けれど北朝鮮だとね」
「そもそも食べもの自体がね」
「なかったわね」
「そうよね」
「小公女の舞台ロンドンだから」
 一華はミンチン先生が登場する作品自体の話もした。
「美味しくはないでしょうけれど」
「食べられるならね」
「やっぱりいいわよ」
 それならというのだ。
「美味しくなくてもね」
「まずはね」
「食べるものがないと」
「北朝鮮は一日一食もね」
 これもというのだ。
「怪しいみたいだし」
「餓死する人が多いそうだし」
 二三〇〇万の国民のうち百万が死んだという、そしてまだ出ているという。
「それならね」
「朝ご飯食べるとか」
「ないわね」
「そうよね」
「納豆私も好きだけれど」
 富美子も言ってきた。
「朝ご飯に最適よね」
「ご飯に合ってね」
 かな恵もそれはと応えた、五人共今の大阪の娘なので納豆を食べられるのだ。それも好きな方である。
「いいわよね」
「その納豆もね」
「北朝鮮はキムチでしょ」
「そのキムチもないわね」
「それこそ雑草も食べてね」 
 食料が配給されている筈の軍人ですらそうしているという。
「もう何でもね」
「食べられるものなら」
「食べてるみたいよ」
「それでも餓えてるのね」
「ジリ貧よ」
 それこそというのだ。
「あそこはね」
「いや、生まれなくてよかったわ」
 富美子は心からこう思った。
「さもないと運動会もね」
「楽しめないわよ」
「餓えたままマスゲームとかよね」
「軍事訓練とかね」
「それは嫌ね。しかしマスゲーム昔は日本でもしてたのね」
「運動会でね」
「なくなってよかったわ」
 かな恵にしみじみとした口調で述べた。
「いや本当にね」
「そうよね」
「若しあったら」
 マスゲームがというのだ。
「それこそね」
「ボイコット?」
「というか炎上するでしょ」
「ネットとかに情報が出て」
「それでね」
 そうなってというのだ。
「炎上でしょ」
「そうなるのね」
「だってね」
 それこそというのだ。
「北朝鮮がやってることがね」
「マイナス要因ね」
「組み立て体操は怪我をしやすいからで」 
 その危険が存在していてというのだ。 
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