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星河の覇皇

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第八十六部第二章 教育改革その十二

「一切な」
「私もそうとしかです」
「思えないな」
「あの人から知性は感じません」
「全くだ」
「そしてです」
 そのうえでというのだ。
「実際に学んでいる様にはです」
「見えないな」
「実際に二十年は同じことを言っています」
「二十年新しいものを学んでいないのか」
「学者ですが」
「そして考えも変えていないな」
「そうですね、では」
 部下も言った。
「あの人はです」
「学者としてな」
「何かが違うといいますか」
「論理的でなく知性的でもなくな」
「感情ばかり先走っている」
 そうしたというのだ。
「おかしな人です」
「あれで学者として務まるのか」
「その様ですね」
「学者はそんなに楽な仕事か」
「そうも言われていますね」
「彼女が実際に学者ならな」
 それで通じているならというのだ。
「誰でもだ」
「学者になれますね」
「二十年同じことを言ってだ」
 そうしてというのだ。
「新しいものを学ばない、論破されても考えを変えない」
「自分の過ちを認めない」
「それで務まるのならな」
 それならというのだ。
「本当に誰でもだ」
「誰でも学者になれますね」
「そう思う、そしてそうした学者がな」
「そう言いますね」
「そうだ、何も学ばず考えずにだ」
 そうしてというのだ。
「おかしなことを言う」
「そしてそのことがですね」
「知識人という権威があってな」
「信じる人が出ますね」
「それが問題だ」
「知識人こそ学ぶべきですね」
「そう思う、そもそも知識人の仕事だ」
 学ぶことはというのだ。
「何といってもな」
「しかしそれはですね」
「しようとしない知識人もいるからな」
「問題ですね」
「そして正論は正論でだ」
「おかしなことはおかしいですね」
「それがわかっていない知識人もいる」
 そうした場合もあるというのだ。
「おかしなことを言うことが知的だとな」
「勘違いしていますね」
「そうした知識人もいる、だが異常な主張はあくまでだ」
「異常でしかないですね」
「それを持ちあげるならな」
 それならというのだ。 
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