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ハッピークローバー

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第百二十二話 人間としての差別その十一

「アメリカだとね」
「アパッチ族とかスー族だったのね」
「民族は違うけれど」
 それでもというのだ。
「人種はね」
「同じよね」
「アジア系よ」
 それになるというのだ。
「そうよ」
「そうよね」
「何でもアラスカの方から入って」
 アメリカ大陸とユーラシア大陸がまだつながっていた時にだ。
「そうしてね」
「アメリカ大陸全体に広まって」
「定着してね」
 そうしてというのだ。
「色々な文明をね」
「築いて栄えていたのね」
「そうよ」
 こう妹に話した。
「インカ帝国とかもね」
「そうなのね」
「長い間ね。ただね」
「ただ?」
「いや、普通にね」
 それこそとだ、理虹は言った。
「何処でも差別ってあるわね」
「アメリカでもそうね」
「ええ、ちなみにアステカとかインカは」 
 そのインディオの国々がというのだ。
「差別というか他の国とか攻めて奴隷にして」
「ああ、確かね」 
 実加もそうした国々のことを知っていて話した。
「生贄にしてたのよね」
「そうなのよね」
「それ有名よね」
「もう生贄っていったら」
 それこそというのだ。
「中南米なのよね」
「昔のね」
「何かあったら」
 それこそお祭りがあればだ。
「生贄だったから」
「そうだったのよね」
「だから人口もね」 
 中南米、スペインやポルトガルが侵略してくるまではだ。
「増えなかったそうよ」
「それだけ生贄に捧げてたのね」
「まあその後も減ったけれど」 
 スペインやポルトガルが侵略してからもだ。
「キリスト教に改宗しないと殺されるしね」
「そっちもえげつないわね」
「しかも奴隷としてこき使われて」
 それこそ消耗品としてだ。
「天然痘とかも流行したし」
「凄い死んでいったのね」
「そうなったけれどね、その頃もね」
「生贄にし過ぎて」
「人口増えなかったそうよ」 
 兎角そこまで何かあれば生贄に捧げていたのだ。
「どうもね」
「物凄いお話ね」
「日本にも生贄のお話あるけれどね」
 理虹は嫌そうな顔で話した。
「人柱とかね」
「ああ、松江の娘小学校の時クラスメイトで今お隣のクラスだけれど」
 実加は人柱と聞いてこう返した。
「あっちじゃそうしたお話あるのよね」
「人柱ね」
「ええ、何でもね」
 姉に真顔で話した。 
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