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神々の塔

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第六十二話 緑の迷宮その二

「そうした虫はな」
「嫌やな」
「多少生態系が混乱してもや」
 こう施に話した。
「絶滅させたいわ」
「それが出来たらやな」
「その時はな」
 まさにというのだ。
「そうしたいわ」
「自分としてはやな」
「そもそも人にも家畜にも危険やしな」
 リーは政を行う者としても話した。
「それでや」
「その為にやな」
「ああ、絶滅させられへんでも」
 今度は現実的な視野から話した、実は小型で繁殖力が高くあちこちにいる昆虫類は他の種類の生きもの達より絶滅させることが困難であるのだ。
「減らしたいわ」
「そうしたいな」
「実際そうした虫の害を避ける為に」
 まさにその為にというのだ。
「政としても色々やってるしな」
「ああ、水溜まりとかない様にしてな」
 メルヴィルが応えた。
「お池とか貯水湖にお魚入れてな」
「蚊をボウフラのうちに食べさせてるな」
「ヤゴも入れるしな」  
 蜻蛉の幼虫でボウフラの天敵であるのだ。
「ヤゴが成長したら蜻蛉になってな」
「蚊を食うしな」
「そうもしてるな、水田にもそうしてるしな」
「生ゴミもすぐに捨てて街や村を清潔にもや」
「してな」
「蠅も出ん様にしてる、そして服はよお洗濯して」
 そうもしてというのだ。
「アイロンをかけてな」
「蠅とかが卵産み付けん様にするな」
「熱帯ではな」
 アフリカ等で箱のs家亜衣でもそうしているのだ。
「そうしてや」
「蠅にも気を付けてるな」
「寄生虫産み付けるな」
「そうもしてるな」
「蚊や蠅も怖いんや」
 リーは真顔で言った。
「ただ気持ち悪いだけやない」
「寄生されるんが」
「危険でもあるしな」
 寄生虫を産み付けられること自体がだ、身体の栄養を奪われるし体内に入り込んで脳等に至る種類もあるのだ。
「感染症の原因にもなるし」
「出来る限りやな」
「そうした対策を行ってるな」 
 政としてというのだ。
「色々な病気に出来る限りや」
「対策を行うのも政やな」
「そや」
 まさにというのだ。
「実際病気もこの世界を襲う危機かも知れんしな」
「それな、ほんまかなり被害出す時あるしな」
 中里は神妙な顔で述べた。
「感染症とかな」
「スペイン風邪にコロナにな」
「天然痘かてやしな」
「ペストもや」
 シェリルは強張った顔でこの病気の名前も出した。
「あの病気もあるわ」
「ペストは特に有名やな」
「こうした病気でな」
「コロナも大変やが」
「ペストはさらにや」
「厄介やな、日本ではなかったけどな」 
 事実日本でペストの流行は歴史にない、感染者の話もない様だ。 
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