| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

星河の覇皇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その七十二

「最早政府としてな」
「失格ですね」
「そうだ、それだけでだ」
 最早というのだ。
「だからだ」
「閣下もまた」
「賛成だ、だがな」
「政教分離はですね」
「やはりだ」 
 どうしてもというのだ。
「守らないといけない」
「左様ですね」
「政治が宗教に介入するとな」
「その逆にですね」
「宗教も政治にだ」 
 そちらの場合もというのだ。
「よしとなる」
「そうなってしまうと」
「これはです」
 まさにというのだ。
「民主政治としてだ」
「致命的なことになりかねないです」
「だからだ」
「それは、ですね」
「少なくとも表沙汰になる様なことにはな」
「しないですね」
「そうする、だが表沙汰にだ」
 ギルフォードはカミュに真剣な顔で述べた。
「あくまでな」
「表に出ないとですね」
「その限りではな」
「介入しますね」
「少なくとも工作を行い犯罪を犯しているならな」
「それを防ぎ暴きますね」
「宗教団体だなら何もしないなぞだ」
 そうしたことはというのだ。
「政府として怠慢の極みだ」
「どういった組織もチェックは怠らず」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「問題があるならな」
「潰しますね」
「表沙汰にならない方法でも動いてだ」
「倒しますね」
「さもないと国がおかしくなりかねない」
 その宗教団体によってだ。
「実際に放置して大変なことになったケースもあるな」
「歴史においては」
「人類の歴史で宗教団体のテロや叛乱は多い」
「古今東西問わずに」
「中には大規模な叛乱にさえなかった」
「はい、何かと」
 まさにとだ、カミュは述べた。彼は歴史から学んだことをもとに今ギルフォードに対して答えたのだ。
「あります」
「連合でもそうだったな」
「各国でありました」
「そうだったな」
「連合では三国志が読まれていますが」
「中国の昔の話だな」
「西暦二世紀後半から三世紀の中国を舞台とした」
 まさにその頃のというのだ。
「そのはじまりはです」
「宗教団体の叛乱だったな」
「黄巾賊でしたが」
「彼等がそうれだったな」
「太平道という宗教結社があり」 
 張角が率いていた組織であった。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧